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怪盗黒薔薇  作者: 杠葉 湖
第6話 三笠家勉強会
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第6話 三笠家勉強会-5

「ただいまー」

 百合が自分の家に戻ってきたのは、既に陽も落ち月と星が空に登っている時分であった。

「おか百合ー。随分遅かったじゃない。どこに行ってたの?」

「え、ええ。ちょっと……」

 リビングから顔を覗かせるニーナに、百合は言葉を濁す。

「怪しい……」

 ニーナは不審げな表情を浮かべると、百合に近づいてきた。

 そして彼女の背後に回ると、いきなりくすぐりだした。

「ちょ、ちょっとニーナさん!?キャハハ、く、くすぐったいです!」

 たまらず百合は悲鳴を上げる。

「さあ!白状なさい!!一体どこで何をしていたの!?」

「い、言います!言いますから!!やめてください!!」

「よろしい」

 ニーナはくすぐるのをやめる。

 百合は涙目で恨めしそうにニーナを見て、観念したように口を開いた。

「実は……」

 百合は今日起こったことをニーナに話した。

 通の家に行ったこと。

 沙絢の勉強を見てあげたこと。

 三笠兄妹の母親に会ったこと。

 通から名前で呼ばれたこと。

 そして――

 すべてを聞き終わったニーナは、先ほどとは打って変わって、上機嫌な様子で百合の背中をバンバンと叩いた。

「偉い!!でかした!!!感動した!!!」

「ちょ、に、ニーナさん!?」

「彼氏の家に遊びに行って、名前を呼ばれるどころかご両親との挨拶まで済ませるなんて!!!あたしは感動した!!!」

「だ、だから違……!!」

「いい!皆まで言うな!!よーし、今日は百合ちゃんのお祝いって事で、あたしがお赤飯炊いちゃうぞー!」

「もう!ニーナさん!!」

 百合は抗議の声を上げるが、ニーナは聞く耳持たぬ様子で、そのままキッチンへと向かっていくのであった。

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