闘技場(3)
結局、断ることもできずに闘技の日になった
いや、断ろうとはしたんだ
あの自動人形に一人で出たいと申請もしたんだ
だけど
【クライム様の方が上位のランクだから、その申請は受け付けられん】って返ってきて。結局あの不気味な人と闘技に出る事になってしまった
ただ、向こうが申請したようだから、お金は払わなくてもいいようだ
そこだけは、よかった点だと思う
今回の相手はトロルで力だけの相手だからそんなに苦労しないと思う
はあ・・・憂鬱だ
それに比べてこいつは・・・クライムとかいったか・・・
凄くウキウキしてるんだよなぁ・・・
今日自動人形のところに来た時なんか
「遅いっ!」とか怒鳴ってたし
聞いてみたら
【クライム様は2時間前には来てたぜ】
とか言ってたし
いや、本来の時間の一時間前には着いてたんですが!?
その後の待ち時間も、鼻歌をしながら自分の使うバスタードソードを磨いてるし
僕も武器の手入れはするけど、流石に鼻歌はない
しかも微妙に音痴なのがさらに嫌だ
【おい、時間だ。準備はいいか?】
やっと一時間たったか。
なんか物凄く気まずい一時間だったぞ
「・・・もちろん」
「僕も大丈夫」
【じゃあ飛ばすぞ】
飛ばす?
それに疑問を持ったのと同じくして、僕たちの足元に転移陣が広がり
薄暗い地下から。雲一つない晴天の下へ、飛ばされた
急な明かりに目を瞬かせていると、あの男が話しかけてくる
「敵になる魔物もこうして転移で飛ばされてくる。それとこの闘技場の付近には警備兵などが詰めている。近くに転移した場合は結局。すぐに捕まるのが落ちだな」
僕はそれには答えない
「つれないやつだ」
なんか言っているけど、スルーだスルー
僕たちのちょうど向かい側にも、転移陣が輝き
そこから20匹ほどのトロルが出てくる
(・・・・・・え?一匹じゃないの?)
「さて、先にいかせてもらおう」
そんな事を言って、駆けていく男
それを見ながらアモルに話かける
「アモル、長距離転移の準備お願い」
(おう。)
さて、一人だと囲まれておしまいだ
そしてトロルは僕を狙う可能性が高い
つまり、嫌だがあの男の傍にいるのが最も安全ということだ
まるで灰のような色の肌
でっぷりと太ったビール腹
そして垂れた鼻
そんな容姿をしているトロルと戦うために僕も走りだす
先行していた男はもう戦闘に移り始めた
グッと身をかがめたかと思うと、信じられないほど飛び上がり、トロルの腕に乗って顔めがけて走りだす
そして、バスタードソードを思いっきり動かした
その結果
トロル一匹の肩に裂傷
なんで肩!?
そこは普通に首か顔じゃないの!?
そんな風に驚愕してると男はトロルから飛びおり、右膝の裏あたりを切り付ける
トロルはそれに、ガクッと膝を落とす・・・ずいぶん痛そうな膝かっくんだ
そして膝を落としたトロルは、僕の方へ倒れこんでくる
うまくバランスがとれなかったみたいだ
砂袋を落としたような音をたてて倒れたトロルの顔は、僕の真横にあり、僕はその首に向かって、オースを振りぬく
肉を裂いていく感触が手に伝わり
僕がトロルの背を走り出した時には、大量の赤い液体が噴出していた
必死に、男に追いすがる
同時に、観察もする
男はおそらく、剣に慣れていない
力で、進めているようなものだ
バスタードソードを振るうときに、回転切りしか使ってない
水平の三回転切りと垂直の二回転切り
腕力に、身体を振り回させているという印象が強い
なにかの魔術品でも使っているのか?
でも、そんな気配はなかった
ということは、純粋な腕力?
これが、職業の違いとゆうことか・・・
上から落ちてくるトロルの棍棒を躱しながら時間を稼ぐ
転移は、この闘技場でないと発動しない
長距離転移は時間がかかるし、死なないように、時間を稼がないと
そんなことを思いながら戦っていたのだが、途中で気づく
なんで、僕は息が切れない?
そう、疑問に足を止めたのがミスだった
風を押しつぶす音
上を見上げると、トロルの棍棒
避けられるタイミングじゃない
とっさに、オースを上に掲げる
そして、岩が砕けるような、衝撃を味わった
ダンジョンに新種が誕生しました
キューブコボルト
ストーンコボルトの奇形種
生命力の結晶が、成長になにかの悪影響を及ぼしたと、推測される
なにもない空間で生まれると、5メートル四方の肉塊になる
ダンジョンでは、通路をふさぐ肉塊になってしまう
また、再生能力があるため、対処は一気に消し飛ばすか、生命力がなくなるまで、攻撃を続けること
ストーンコボルトの時に見られた生命力の結晶は見られず、全体が、その生命力で満たされていると思われる
肉食系の魔物のエサとしても、重宝されるが、ストーンコボルトから、キューブコボルトになる際、近くにいる魔物を押しつぶす事が多いため、注意が必要
燃える瘴気
ストーンコボルトが大量発生したさい、狂った火の精霊が、それらを大量に燃やした際に生まれた瘴気の塊
原理としては、ストーンコボルトに含まれる生命力の結晶が燃えた時に大量発生した瘴気が、火の形をとったもの
これには燃やしきれなかった生命力も含まれているため、ある意味、狂った火の精霊の眷属
戦闘力は無いが、非常に濃い瘴気の塊の為、そばにいると死体のアンデット化が速くなる
作「実は、そろそろ魔物の整理しようか迷ってる」
ガ「しなくてもいいんじゃないか?」
作「とゆうより、新種の発生まで細かくやる必要はないかな・・・と」
ア「でもいきなりでてきたら読者が混乱するんじゃないか?」
オ「でも、絶対に使わない魔物もいるよな・・・」
ガ「まあ・・・せいぜい悩め」
作「うう・・・コボルトだけでも」
ガ「コボルト好きなのか?」
作「なんかさ、最弱がどんどん強くなるのって、いいと思う」
オ「・・・」
ア「・・・」
ガ「無言で見ないで!傷つくから!」
作「まあ、いっか」
ガ「よくないよ!」
ア「次回」
オ・ア「「『闘技場』」」
作・ガ「「取られた!?!?」」




