表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/67

45 無知は最大の恥

「イリスは、イリスは誰か気になる人とかいないの!?」


ぐいぐいと勢いがすごいが、そんなに迫られても答えは一つしか無い。


「私はいないよ。だって仮にも婚約者がいるし、、」


「じゃあ、じゃあ話したことがある男性とか!」


なにかとてつもなくハードルを下げられている気もしなくはない。

私が話したことのある男性って……アル兄様と、お父様(一方的に話されたため会話が成立しているのかどうかすらもあやしい)あと、ルドフィル・リディ様も兄様を説得して感謝された記憶がある。あとは……


「あっ、そういえば、王城で面白い方と話したことがあった」


「王城? テオリス様?」


「テオリス様は昔から仲がいいよ? 一応婚約者の弟だし」


まあそれもそうね、と二人が頷く。


「レオトール・サザルクという方。サザルク侯爵家の長男らしいんだけど、、黒髪が印象的な人」


「レオトール様にあったの!?」


知ってるの? と尋ねるとまるで知らないほうがおかしいという風に返された。え、私ってもしかして……相当なる無知……?


「レオトール様って数百年に一度の天才大魔術師よ!? 知らないほうがおかしいじゃない。あんな見事な黒髪、ひと目見たら絶対に忘れないわ」


大魔術師!!? 彼が!?

大魔術師は国王にも匹敵するくらいの地位も物理的な力も持った人だ。なるほど。だから彼は国と契約している魔術師だって言っていたのか。


「じゃあ私……大魔術師様に魔法を教えてもらっていたって言うこと……?」


信じられず、もう一度思い返してみる。

しかし私の予想に反して、私の心の声はどうやら外に漏れていたみたいでミモザとソフィアナの二人は零れんばかりに見開いた目を私に向けていた。


「……魔法を教えてもらってる……?」


「あ、うん。前に会ったときに私は魔法が使えないって言ったら魔法は使えない人はいないから教えてあげるよって……」


「それで!? その後はどうなったの!?」


「どうにもなってないよ。そのまま約束通り会いに行ってるだけ」


私の返答にえーっと声を上げる。


「何か進展とか」


「あと少し。彼の言ってることが半分くらいしか理解できないから、彼の言ってることが8割位理解できたらちょっと魔法が使える気がする。これってかなり進歩じゃない?」


「違うわよ、そういう進展じゃなくて、恋愛的な進展は?」


ソフィアナの言っていることが理解できず、頭の周りにハテナマークを飛ばしていると、はあ、大きなため息を付き諦めたかのようにソフィアナがベッドの上の転がった。


「でも何もなかったらあんなにも姿を現さない大魔術師様が何回もイリスに会いに来ているってだけでだいぶ可能性はあるわよね、ミモザ」


「そうだな。イリス自身は気づいていないが、かなり可能性は高いぞ。それに大魔術師だったら地位的にも問題ないだろう」


何を言っているのか聞き取れないが、きっと私とレオトールのことを言っているのだろう。

彼とは随分と仲良くなったと思ったが、大魔術師とかいう予想外の事実を知ってしまったため次あったときにちょっと気まずい。何が気まずいかって私が大魔術師様のことを知らなかったっていうことがだいぶ気まずい。


「でも、、世間一般には大魔術師の存在は公開されていないよね。なんで二人は知ってるの?」


流石に庶民でも知っている存在であれば私が知らないのはおかしいということが理解できる。だが私の耳には一言も大魔術師なんて言葉は届いてきていない。

不思議に思って頑張って思い返してみるが、その様子をまたもや驚きつつ見ている二人と目があった。


「……そうね、世間一般には、、公開されていないわ。彼の意向なのよ。それに公で口にすることも。理由はわからないけど」


「やはり口外しないようにとはいっても情報は回ってくるもの。私達が知っているのは両親が夜会などで仕入れた情報を整理していたときに知ったのだ」


なるほど、では彼を知る鍵は親だったのだな。それならば私には無理だ。納得。

一人で納得している様子を信じられないめで見られている私だが、私が家で冷遇されているのはあまり知られてはいないためここはもう黙っておく。


「ま、まあいいんじゃない? ほんとは彼の意向では知らないっていう反応をするのが正しいんだから。それよりも、イリスは彼とどこまでいってるの?」


「どこまでって言われても、進む要素がないし、、」


もしかして二人は私と大魔術師様を恋愛が発展しないかという目で見ているのではないだろうか。

いやいや、ムリムリムリ。だって向こうは大魔術師。大魔術師なんて数百年に一度現れるか現れないかで尚且つ下手したら王族よりも位が高いから、私が公爵令嬢であるとはいえ少し難しいところがある。いや、そりゃこの国では一番可能性のある女かもしれないけど大体そういうのって国のバランスとかを考えて他国の姫君とかと結婚しちゃうんだよね。他国の姫君、めちゃめちゃかわいいし文句は出ないと思う。


「イリス!! あなたが思っている以上に私達は本気よ。覚悟してね。じゃあ手始めに、まずは彼がどんな人から教えてくれないかしら」


「私は彼がイリスへどんな対応をしているのか気になるな」



考える隙もなくどんどんと質問攻めに会う。

こうして私達の恋バナは火に薪をくべていくかの如く激しくなっていった。

いきなりですが、私用で忙しくなり書く時間が取れなくなっているため2週間ほどおやすみさせていただこうかなと思っています。

書けそうなら投稿します。

すみませんが、ご理解いただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ