何かが始まりました。(ミィ ミィ)
ちゃんと上手く動物達の可愛さとかそれにはまってる魔族達が書けたらいいなぁ と思ってます。
あれから少し月日が経ちました。
魔王様の奥様であるアイリさんは妊娠が発覚したので、城の奥の部屋で静かに暮らしています。
時々運動がてら城の中を歩きますが。
子ぬこの世話はファンクラブ(笑)の人達が献身的にしています。
ちなみに鉢巻の文字が<小動物LOVE>から<ぬこLOVE>に変わりました(笑)
そして今日も今日とて、ぬこの観察という名目の撮影会が始まっています。
そんな風景を見て魔王様は言いました。
「もうこれ覇権とか大魔王目指さない方が国益になりそうな気がする...」
「まあ戦争の費用も馬鹿に出来ないですしね」
今この魔王様の国では主な財源はぬこグッズが占めていました(笑)ぬこの写真とかマグカップとか、後はぬこの世話をするのにもお金をかけました。
最初は当然反対意見多数です。
ですが魔王様それを見越してました。
「よし、ならこのぬこの世話は俺がするからお前ら触らないようにな」
それを聞いた皆は。
「横暴だー!」
「ぬこ養分をよこせー!!」
「ぬこぬこ親衛隊に愛をくださいー!!」
「ぬこ様がー!!」
「ぬこに魔王権を!」
「魔王様ぬこ独り占めしたいだけじゃんー!」
怒号と悲鳴が飛び交いました。
つか、言いたい事言ってます。
「やかましい!こんな状態で城の内政とか情勢が不安になったら俺が歴代魔王から呪われるわ!!
後、一応覇権争いから足を洗うって通達はしておいた。後はそこから俺達がどうやって生活していくかだ。後ぬこ代はぬこのご飯にいくから不正ではない!」
魔王様がそう言うと、皆は黙りました。
「ああ、ぬこさんの餌代になるんですか」
「当たり前だ。お前何だと思ってた」
「いや、魔王様ちょろまかして子育ての育児資金にするのかと」
「するか!これでも蓄えは持ってるんだ」
一応この魔王様、個人的に土地や鉱山、温泉とか色々持ってたりします。
強いだけじゃあありません。
「でも、覇権争い止めたら他が何か言ってきませんか?」
「知らん。あんな無益な事するよりぬこ構ってた方がいい」
「......魔王様、開き直りましたね?」
「当たり前だ。後ぬこ代は1ヶ月一人3、000魔道貨だからな」
ちなみに1円=2魔道貨となってます。
「ひでぇ!高いですよそれ!」
「高くない!1ヶ月ぬこに触れる保険に入ると思え!ぬこ保険だ。ちなみにこれは城に勤めてる魔族は強制的に入会な」
「「「「「「「「「「えー!」」」」」」」」」」
「......1週間に1回、抽選及び闘技優勝で肉球を顔に当ててもらえるぞ?」
「「「「「「「「「「異議無し!!」」」」」」」」」」
圧倒的多数てか全員の意見一致で決まりました(笑)
魔王様何気に考えました。
「じゃあ闘技の内容はどうします?」
そう言いながら皆から意見が出ました。
「やっぱ基本戦いだろ?」
「やーよ。それだけなんて、頭を使う方法が良いわ」
「意外と遊びみたいな感覚も良いと思います」
肉体派な魔族や知的な魔族、色々な魔族から意見が出ています。
魔王様皆の意見を聞いた後こう言いました。
「よし、全部やろう!」
「「「「「「「「「「は?」」」」」」」」」」
皆から疑問の声が上がりました。
「つまりだ。周毎に闘技の内容を変えるんだ。そうすれば不公平ではあるまい?」
「流石魔王様!」
「トップなだけはありますね」
「エッチなだけじゃなかったんですね」
「待て!そこの女!!俺がスケベな代名詞みたいな言い方すんな!!」
魔王様意見を纏めたのに物凄い言われようです(笑)
「えー、ではまず競技内容だがこれは毎回変わる。闘技大会、魔道大会にしろ知識大会、ポカポ〇ド〇ン(笑)にしろ抽選だ。毎回変わるから何になるか分からんからな」
「よっしゃ!戦いならばっちこいだぜ!」
「今まで蓄えた知識ここで発揮してあげるわ!」
「いや、もっと早く使えよ」
「魔王様、他にベタベタ壁登りとか色々考えて有るんですがいいですか?」
「まあ、娯楽も兼ねての物も良いかも知れん。後でレポートに案を書いて提出しろ」
「はい!」
何か段々盛り上がってきてます。
「後、ぬこに貢献......と言うか一番多くぬこぬこ税を収めた者はぬこを1日撫でられる権利を受けられ......」
「「「「「「「「「「今すぐください!!」」」」」」」」」」
「だから!ぬこぬこ税収めてそこから決めるつったろーが!気持ちは分かるが落ち着け!!」
いや、多分それ今のこの人達には無理だと思われます(笑)
「それで早速だが今週末に始めるからな題名は<ぬこぬこ争奪杯>だ」
「「「「「「「「「「おー!」」」」」」」」」」
「それまでに戦いとか知識とか遊び要素とか、どんな物がいいか皆案を提出するようにな、では仕事に戻れ」
そして皆がわくわくしながら持ち場に戻って行きます。
そして残った魔王様は、今日は自分の番なので世話をしようと子ぬこを見た所......
「おい待て宰相、お前何してる?」
「子ぬこの世話ですが?」
「今日俺の番だろうが!何抜け駆けしてんだよ!!」
「魔王様が隙を見せるからです」
「......よし、お前今月給料半額な」
「ちょ!魔王様!?」
ぬこの世話に関しては最近は魔王様も譲れないようです。
そしてこの日の昼にアンケートや競技内容が回収され夕方に発表となりました。
物事はサクサク進みいよいよ競技発表です。
皆の前に魔王様が立ち、その傍らには一抱えの上に穴が開いている箱がテーブルの上に置いてあります。
「では皆から出してもらった競技内容がこの中に入っている。それを今からシャッフルして取り出した内容が競技内容だ。ではかき混ぜるぞ」
そう言いながら魔王様箱の中の折り畳まれた紙をよくかき混ぜてます。
良くかき混ぜた後魔王様は1枚の紙を取り出しました。
「これだな読むぞ......何々?ドロドロ、ベタベタ突き進んでGO!......何だこれは??」
「あ、それ自分です」
手を挙げたのは城にトラップ仕掛ける専門の人です。
魔王様もトラップを仕掛けられるのですが、疲れる為職人さんを雇っています。
「でこれはどんな競技内容なんだ?」
「あ、これは城の罠から思いついたんですけどね。トリモチって有りますよね?」
「あああるな......ああ、分かったそれ用の罠を用いるのか?」
魔王様がそう言うと、トラップ職人さんは頷きます。
「距離は100メートル直線、その間にトリモチ・泥沼・スライム等を設置して早くゴールするのを競うんです」
「ほう、考えたな流石職人さんだ」
「いえいえ」
「では競技が決まったので今週末に<ぬこぬこ肉球争奪戦>を開始する。問題は無いな?」
魔王様がそう言うとオーーーーーーーーーーーーー!!と皆の揃った声が響き渡ります。
こいつ等物凄い団結力だ(笑)。
そしてその日から競技の罠の準備が進められました。
そしてその頃の子ぬこはというと......
「ぬこちゃ~ん、よ~しよし♪」
「ミィ ミィ」
世話をする人が時間になったら来ますが、それ以外はアイリさんが構ってあげています。
今もアイリさんの人差し指をかしかしと噛んだり腕に絡み付いてます。
そんな子ぬこを優しく見つめながらアイリさんは子ぬこに話しかけます。
「いい子ね~♪...あなたには生まれてくる私の子供の相手をお願いするわ。お願いね」
「ミィ ミィ」
まるで うん任して とでも言ったかのようにタイミング良く子ぬこは鳴きました。
「いい子ね」
そう言って優しく子ぬこの頭を人差し指で撫でます。
そして日にちは過ぎ、週末です。
ちなみに参加は自由にしておいたのですが......何故か全員が参加しています。
「お前今日休みじゃなかったっけ?大丈夫なのか?」
「大丈夫だ。俺はこの競技で優勝してぬこの肉球プニプ二の権利を獲得したらそれを彼女にプレゼントして告白するんだ......」
「お前...それフラグだぞ?」
「大丈夫だ!俺は優勝できる!そして告白も成功する!」
「その根拠の無い自信は何処から...」
他には。
「ねーあの子ぬこ可愛いわよねー♪」
「アタシね優勝したら寝転がって顔に肉球プニプニしてもらうんだ」
「あー、それ良いわねー。私もそうしようかなぁ?」
「じゃあ私は胸に抱いたまましてもらうの~♪」
一部男性魔族がその様子を妄想して鼻の下を伸ばしてますがまあスルーしときましょう(笑)
そんな参加者の様子を上に作られた大会主催者の席で見ていると、魔王様の元に手紙が何通か渡されました。
魔王様はそれらを開け中身を確認します。
(その内容は省略してますが以下の様な内容のものです)
はぁ?覇権争いを辞退する?何考えてんのよアンタは! <アセリーゼ>
覇権争いを辞めるだぁ?ちょっと殴りにいくから待ってろテメェ! <ゴルバス>
......ちょっと君とは少し話し合いをする必要があるようだね。(くい)飛んで行くから待っていなさい <スパーソン>
こんな手紙で私が騙されると思っているのかしら?だったら可笑しいわね <エレーナ>
..........のう若様や、ワシ怒っても良いよな?てか頭きたから少しはな....ええい邪魔するでない...うらー!!〇×▲δ(以下文字がよれよれで読めませんでした)
......皆怒ってるみたいだけど...ま、いっか何とかなるだろう、てか何でみんな怒ってるんだ??
等と心の中で考えながら魔王様は高らかに宣言した。
「では第1回、ぬこぬこ肉球争奪戦を始めたいと思う」
ワーーーーーーー!と歓声が上がる。
観客席には魔王様とアイリ様がおり皆に手を振っていた。
そしてイスに座りその膝にちゃっかり子ぬこを座らせて撫でている魔王様であった。
多分続くんじゃない?
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