第1章 1話.悪役令嬢とオープニング
⚠️注意書き⚠️
この小説には
・暴力描写
・流血描写
・死亡描写
・精神的に重い描写
・残酷描写
・人間関係の拗れ
・ヤンデレ
・キャラクターの倫理観崩壊
・ギャグ時空
・同性愛描写
・下ネタ
・一部キャラクターの情緒不安定描写
を含みます。
苦手な方は読むのをお控えください。
「これより我が妹カメリアの殺人未遂によって!レノール・グリットを斬首刑に処す!その女の首は城壁に吊るしておけ。」
かつて愛していた婚約者、ベルリアン公爵家の次男で次期当主であるフランツ・ベルリアンは、自分をゴミを見るような冷たい目で見下ろしてくる。
幼少期から決められた婚約者であった男の視線は出会ってわずか数年経つ義妹である聖女に心を奪われ虜になっていた。
それも、世の中の穢れを知らない。あの田舎臭い小娘に。
比較してレノールは誰にも愛されず、常に孤独に生きていた。
だが、孤独でも彼女を気にかけてくれる人はいた。
上辺だけの友人は何人かいたが、その内の1人の貴族令嬢は本当にレノール事を心配していた。
そんな1人の友人は魔女として彼女の実父に処刑されてしまった。
…………孤独に耐えて来た、出会ってまもなく一目惚れした婚約者の隣にいても恥をかかぬようにと。本当にどうしても苦しい時は部屋で1人泣き叫んでいた。
だが現実はどうだ、生涯をかけ欲しかったものは聖女カメリア、あの女は簡単に手に入れた。愛おしそうに見つめるあの目を。
その怒りの矛先は全て彼女に向けられレノールはカメリアを虐げた。彼女が気に入らない、だからと言ってあの子にあたるのは違うだろう、そう言い聞かせて理性を保って来たが…我慢の限界だった。
レノールの今までの過去の鬱憤をなにも罪のないカメリアに全て吐き出していたのだ。
能天気で理想論ばかり口にだす彼女を見て怒りがジワジワと湧き上がる。
わからない、なぜ彼はこんなバカな女に目を向けるのか!
それに比べて私は礼儀も作法も何もかも完璧にこなして来た、容姿も申し分ない!全部婚約者の隣に相応しい女性になる為にと全て磨き上げて来た!
あの時孤独での苦痛で我を忘れたレノールはフランツの義妹であるカメリアを手にかける寸前にフランツがその現場に駆けつけ…
気がつけば処刑場の上に立っていた。
刑場に集った人々は血肉の餌を待つピラニアの池そのものだった。
『くたばれ!聖女を殺しかけた悪女め!』
『死んで償え!売女が!!』
『地獄に堕ちろ!!』
罵声を浴びる中、カメリアは彼女を哀れんだ、自分だけは彼女に優しい声をかけてあげようと。
カメリアがレノールに歩み寄る姿は、天使そのものだった、囁きのような声でレノールにこう語る。
「レノール様…あなたは本当はとてもお優しい人だということはご存知ですわ、過去の事は全て許します。どうか安らかに。」
………………
一瞬だけだが沈黙が流れた、
と思いきや…次の瞬間……
「あああああああああああああああああああっ!!!!」
「……?!」
身を引いてしまった。
なぜ?なぜ彼女は叫んでいるのだろう?そんなに私の事が嫌いなのだろうか。
レノールの叫び声は非対称的に悪魔の雄叫びそのものだ。
___惨めだ
あの純粋無垢な女は、なにを知って馬鹿な言葉が出るのだろうか。
「カメリア、離れていろ…」
フランツは鞘から剣を抜きレノールに近づく、刑が今執行されるのだ…
貴族令嬢の死に様を見世物にする平民、そして美しい令嬢が無様に死ぬ姿を待つ上品な貴族達。
「フランツ様…………」
レノールの首に冷たい刃が当たり、頬に涙が流れ、かつて愛していた男の手で彼女の命は散っていくのだった。
___レノールがこの世から去ったと同時に気がつけば寝具の上で…
______フランツは目を覚ました。




