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俺様、神様、創成主!?~いいえ、人間です~  作者: 慧斗
第3章 そして神様を中心に、世界は変わり始める
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 間話 その後の戦場 ~ヒロインとチビドラゴン、一人と一匹の絆~

「高良っ!?高良ーっ!?」


 高良が動かなくなってしまったことで気を取り乱したエルは、もう一度迫り来る尻尾に気づかなかった。

 ビュオン、と風を切る音。

 兵たちが叫ぶ音。

 それら全てを、エルの聴覚はシャットダウンしてしまっていた。


「危なっ……」


 エルがその声を認識した時には、エルは吹き飛ばされていた。

 動かなくなった高良も高く宙を舞い、地面に激突する。

 エルは、脳がぐらぐらとしているのを感じていた。

 

「あぁ……」


 高良もきっと、痛かったんだろうな。

 せっかく、助けてもらったのに――。

 そう思いながら死を覚悟したエルは、しばらくして自分は大丈夫だと気づいた。

 高良のおかげで衝撃が半減していたらしく、頬を少し擦りむいて頭を強く打っただけのようだ。

 

「……あーあ」


 意識を失っていても、高良は私を助けてくれた。

 きっと、三日前から様子がおかしかったのもそのせいだろう。

 私がドラゴンに攻撃されることを、高良は知っていたのだろう。

 知っていても何も不思議じゃない。だって、高良は――


「神様、なんだもんね」


 苦笑すると、エルは立ち上がり、剣を構えた。

 手作りの愛剣だ。気に入っている。

 ドラゴンの皮膚は堅いから、折れてしまうかもしれない。

 でも、高良をこんな目に合わせた奴に対して、躊躇なんかしてはいられなかった。


「うあぁぁぁぁぁぁ!」


 雄たけびを上げて、飛び掛る。

 コートに仕込んでいた拳銃を取り出し、撃つ。弾はあっけなく跳ね返り、ドラゴンは弾に気づいてすらいないようだった。

 なら、目はどうだ。

 目なら鱗に覆われていない。そう気づいたエルは目を潰そうと試みるが、その前にドラゴンに攻撃されてしまう。

 何度も叩きつけられ、とうとう足が少しおかしくなってしまったようだった。


「あぁ……」


 手は動く。

 エルは、必死に手で体を支え、攻撃をしようとしていた。

 その時。


「ナオっ……」


 その声が、やけに響いた。


「高良のペット……?」


 あれは、ごつごつして強そうな方だ。


「ナオ、ナオナオナオ」


 チビドラゴンが一体何を言っているのか分からない。でも、ドラゴンは納得した様子で、一つ頷くとそのまま森に消えた。


「どういう、こと……?」


 モンスター同士話せるので、戻ってくれないか頼んだ、ということだろうか。

 

「えらいわね……」


 エルがナオの頭を撫でると、ナオは嬉しそうに目を細めた、かに見えた。


 アリシアがこの戦場に駆けつけ、高良が救護所で目覚めることになるのは、もう少し先の話だった。

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