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若干ナルシスト

「ふぁぁぁぁ.......。」


「あれ、起きたのかな。僕の可愛いお姫様。」


と、目を覚ました瞬間に甘い言葉をかけられた。


普通だったら悲鳴をあげるところを、なんとか堪えた。

悲鳴って言っても、推しキャラに会えたときのファンみたいな方の悲鳴ね...。


「お、おはようございます。お兄様。」


少し大人ぶって澄まし顔を作る。いや、実際中身は大人なんですけどね。


「おはよう。夕食にそろそろ呼ばれるから、準備しておくんだよ。」


そう言ってお兄様は微笑んで、出て行った。

......って、夕食!?もうそんな時間が経っていたんだ。


昼寝にしては長いな...。でも、お兄様が怒らなかったのならいっか。

あ。でもお兄様、私の事となると甘々だからな......。普段から全然怒らないや。


まぁ、そんな事は気にせず待つか...。



......................................。


そうは思ってみたものの、この隙間時間をどう埋めるか。


うーん。本?でもさっき読んでもらったしなぁ...。

人形...は、なぁ。流石に中身大人の精神にはキツイかな。


そしてふと、鏡を見つけた。

あの豪華で立派な金持ち鏡だ。


もう一度被せてある布を取って、自分の顔を覗きこんでみる。


可愛い。


笑い顔を作ると......あぁ、嬉しそうな笑い。


泣き顔を作ると.......罪悪感がうまれる顔になる。


怒った顔を作ると.......あぁ、怒ってる。でも可愛い。


そんな風に若干ナルシストを入れながらも顔で遊んでいた。

あざとい顔を作ったり。キメ顔を作ったり。僕まだ子供だから分かんなーい、とリアルで言えちゃう顔も作った。


自分の顔を見ながらこんなことをやっている自分にドン引きする...。


仕方ないじゃない!私からみると、この見慣れない顔は私の顔じゃないような感覚なんだよ...。


ウィンクとアイドル顔で決めポーズ...も様になっている。さすが美幼女、何しても似合うな。


そしてついに私は...嘘泣きに挑戦してみることにした。


私前世は嘘泣きの素質があったみたいで、友人同士のからかいの場とかで使ってた。

あ、あと、劇で『白雪姫』をやるときの『7人の小人』役としても、嘘泣きで、がんばったな。


そのときに王子様役のイケメンちゃんに褒められたりして、嬉しかったなぁ...。

あ、ちなみに王子様役は女子がやったよ。俗に言うイケメン女子って部類の子だね。


その子のおかげで、劇は大成功!ちなみに白雪姫役も可愛い子がやってくれたから、まじ眼福です!って感じだった。


「君がいなかったら、成功しなかったよ。」なんて言われて、思わずときめいちゃったよね。


彼氏とかが出来たら意外と使える技だったのかもしれないけれど、残念ながら、前世の私は彼氏無しだったからね...悲しいことに........。


まぁそんな話はいいや。

とりあえずこの体でも出来るかな...。


ゲームのエルにゃんは...水の大精霊で嘘泣きしてたんだっけ。

ということは嘘泣きが出来ない体質...?いや、嘘泣きに体質が関係あるのかも疑問なんだけど。



とりあえずやってみよう。


私はすぐにぼんやりとした思考に切り替えた。

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