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8 チュートリアルが終了しました

本日二度目の投稿です。

 いよいよヒロインが最後の攻略対象、ロット・レッシュに出会う大木の近くまでやってきた。

 ここは寮の近くにある、小さな林の少し奥。場所は事前に学園の窓から把握できたのでしておいた。

 美味しい場面を見たい私に死角などない。

 それは横に置いておくとして。何故学園内に林があるんだよ、と思うかもしれないが、ヒロインが迷子になって誰かに助けられたり、攻略対象が婚約者と仲睦まじく見えて落ち込んだ時に隠れるための場所なので、必須ではないが無いと困る場所なのだ。


 ヒロイン達にはバレなさそうで、尚且つ私からはばっちりと2人が見える位置に陣取る。

 今回はサリアとタリアも一緒に付いてきているので、「話す時はなるべく小さな声でね」、とお願いしておいた。

 怪訝そうな表情をしながらも、「私にとってのお楽しみがはじまるのですわ」と言うと、「かしこまりました。同伴させていただいてもよろしいですか」と尋ねられた。了承してからは黙って付いてきてくれる。この2人はとても真面目で、余り時間が無い今、深く話を掘り下げずに居てくれる辺り、気が利く子達なのだろう。


 さて、今回はヒロインが林の中で迷子になることで、ゲームで言うチュートリアルの場面が始まる。

 入学して2日目、寮に帰りながら学園内を少しずつ探索しようとした矢先に迷子になるのだ。

 木々が高く生い茂っているため、見上げても寮や校舎が見にくく、太陽の光も遮ってしまうため薄暗い。

 そんな状況で、方向感覚が狂ったヒロインは泣きそうになりながらも歩き続けるのだ。

 そこへ偶然、林の奥にある大きな樹木の根元で、うとうとしているロット・レッシュと出会う。

 ずっと寮に帰れないのも困るので、ヒロインは勇気を振り絞り声をかけるのだ。


 と、ようやくヒロインがやって来た。

 サリアとタリアが少し驚いた顔をしたけれど、お願いした通り、声は出さずにヒロインを木陰から見守っている。ありがとう、と小さくお礼をしておいた。


「あの、お休み中の所すみません。少しよろしいですか?」


 起こされたロットは、少しぼんやりとした顔でヒロインを見つめている。


 「……何か用?」


 「すみません。迷ってしまって、寮に戻りたいのですが道を教えてもらえませんか」


 ロットは怠そうに右手で寮のある方向を指した。


 「あっち」


 「ありがとうございます!」


 パァッと花が開いたような笑顔でお礼を言うと、ヒロインは少し早足で翔けていく。

 ロットはヒロインが見えなくなるまでは目を開いていたが、暫くして、うとうとと居眠りを始めたのであった。


 「さて、私達も寮に帰りましょうか」


 「はい、かしこまりました」


 「寮への道は」


 その様子を一通り見終わり、サリアとタリアに声を掛ける。

 何がしたかったんだこの人は、と言いたげな表情を隠しきれていない2人を引き連れ、私達は寮へと歩くのだった。

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