新世界1-4 仲間の覚醒
冨川は魔法の能力を覚醒させていた。
この短時間ではあり得ないことらしく、ナビィは驚いていた。
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冨川賢二郎
種族 人間
HP→900
MP→500
攻撃 →999
防御 →200
魔法→999
スピード→99
属性 風、氷、炎
肉体強化(中)
語学(弱)
分析(中)
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「すごいよー♪ ぶっ壊れツバメは別にして、人類最強クラスなんじゃないのこれ?」
「そうなのか? 全然自覚がなかった」
「こんなのすぐに勇者クラスだよ♪ これもツバメの『超絶幸運』の効果だろうねー。親友が化けるなんてツキすぎだよ」
「「親友じゃねえ」」
「ねえ、譲渡できるんじゃない? 親友だし」
「親友じゃないけどやってみるか。どうすればいいんだ?」
「与えたい能力を思い浮かべて『ギフト』って言えばできるよ。向き合って両手を繋いでね」
「「それは嫌だ」」
――とはいえ、背に腹は代えられず、私たちは向かい合って手を繋ぎ、能力譲渡を試してみた。
結果、【魔法の袋】と【マップ】、【飛行】のギフトに成功した。
ヒールやキアリーなどのヒーリングはだめだった。
だが冨川の覚醒は大きな戦力アップだ。
――――――
私はここの指揮を冨川に任せて、今のうちに清山と熱山の拠点へ行くことにした。
今のうちにバリア設定を済ませておくのだ。
「ヘリは使わないのか?」
「救助は止められないよ。飛んでみる」
「さっき沢木の悲鳴を聞いたぞ」
「イメージが大事らしい。やってみるよ」
その場で浮力をイメージすると、身体が宙に浮いた。
コントロールがうまく効かず、高い天井に頭をぶつけたが。
「おー、すごいな! オレもあとで練習しよう」
「じゃあ、頼んだ」
ヘリポートに向かい「フライ」と唱えてみる。
すると今度はうまく舞い上がれた。
上下、左右、回転―――うん、行けそうだ。
「ジェット!」
とんでもない速さで空を駆ける。
「ロケット!」
たぶん音速を超えたと思う。やりすぎた……寒い。
もうやらない。通り過ぎたし。
まずは森ノ山と熱山へ。
複雑な拠点なのでバリアがうまく機能しているか不安だった。
知らない人も多いので出入りに困っているかもしれない。
慣れない空の飛行に多少迷いつつ、熱山に着いた。
シオは熱山城にいるはずだ。
フライを解いて中庭に着地。
するとすぐに驚いた顔の汐田市長が現れた。
「まじか。なんで飛んでんねん」
「あぁ、魔法が使えるようになったんだよ。シオならそのうち使えるようになるんじゃないか?」
「さすがに無理やろ。まあ中に入ってくれ」
シオにここまでの状況を伝える。
ゾンビは感染型であること。
病院での治療はできないので残念だが隔離するしかないことを伝えるとシオは悔しそうにしていた。
「いま対策を考えてる。距離的にもゾンビがここ到達するまでにはまだ時間はあるはずだ。それまでに必ず道を見つけるよ」
バリアはうまく起動していた。
というか、熱山全体がバリアでガードされていたのだ。
森ノ島の海はバリアでガードされておらず、島だけが飛び地としてセットされているようだった。
クルマが入れず困っていたそうなので急いで「モンスター以外」に設定変更をした。
「これで大丈夫だ。段取りが悪くてすまないな。どんなものか今日まで分からなかった」
「いやすぐに来てくれて助かったよ」
「いまこのシステムの管理者としてシオをサブマスターに設定してみた。ちょっと試したいんだが【拠点設定】って唱えてみてくれないか?」
言われたようにシオが呟くと、彼の動きがフリーズした。
どうやら上手く行ったようだ。
「な、なんやねんこれ」
「おめでとうシオ、魔法能力に適正ありだ。普通は何世代かあとにしか目覚めないらしい。近道成功だな!」
時間がないので今回は拠点の管理方法と、魔法の簡単な概念を伝えた。
調べてみると初岡オーナーと魚崎代表も生活魔法は使える程度の覚醒をしていた。
海と陸地の境界線がわかりにくいのでそのあたりに注意してほしいことと、海のモンスターについても何かわかったら教えてほしいとこちらからも頼み事をした。
「慌ただしくてすまんな。ゾンビの侵攻までにまた戻るよ。魔法はイメージだ。イメトレがんばれよ!」
私はフライで空へ。清山へ急いだ。




