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ダンジョンマスターは魔王ではありません!?  作者: 静電気妖怪
1章〜異世界の地に立つ者達〜
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29話「侵入者4」

レイスとガレスのほぼ同時の踏み込み、そして、同時の切り込みが衝突した。


「中々速ぇじゃねえか!」

「....」


レイスとガレスの攻防は広場内を縦横無尽に飛び回り行われた。


「な!?アイツ、レイスの速度についていくだと!?」


レイジはガレスの速度に驚愕するも、その間で更なる攻防が始まった。


「!!!」

「ハアァァ!」


ファントムの影の槍とリリナの蒼炎の槍が衝突した。


「今回の相手は骨がありそうね」

「....」


威力はほぼ互角。

残る勝負は手数の量となった。


「じゃあ、次は倍で行きましょう」


そう言ってリリナは先ほどの攻防ので出した蒼炎の槍の2倍の数を生み出した。


「...!」


ファントムも同様に同じ数を生み出した。


そして、生み出された槍は再度広場内でぶつかり、轟音と砂を撒き散らした。


◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾


「...どうやら、2人とも手が空かないようね」

「ええ、ですから貴方の相手は私が勤めさせていただきますわ」

「女型の魔物...」

「その呼び方は少々気に入りませんね」

「別に、気に入らなくても構わないよ。だって...」


ローブの言葉が途切れた。


そして、次の瞬間...


「君達はここで死ぬのだから」


ローブはパンドラの死角である背後に腕を振り下ろしている状態で居た。


そして、振り下ろしている手にはナイフが握られている。


「な!?」


声をあげたのは誰であろうか。


突然に移動したローブを見て驚いたレイジではなかった。


一瞬にして背後を取られ、攻撃に転じられたパンドラでもなかった。


そう、声をあげたのは...


「何故...?」


振り下ろしたナイフを根元からおられたローブ姿の人物だった。


完全に死角をとり、完璧なタイミングでナイフを振り下ろした。


しかし、結果はナイフ折れ、パンドラ本人に傷は一つもなかった。


「あら?そのナイフ、安物ですわね?」

「ッ!」


再度ローブは消え、パンドラとある程度離れた場所に唐突に現れた。


「...一体何をした?」

「それでしたら私も聞きたいですわ。貴方の技能(スキル)を」

「答える義理はない」

「でしたら、私もお答えするのは控えさせていただきますわ」

「...ッチ、どうなってるの...今回は...」


◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾


レイジは思考していた。


何故、ダンジョンの構造が知られていたのか。


出来上がってから外からの侵入は今回が初めてだ。

にも関わらず、相手は最短ルートで踏破した。


何故、相手はレイジ達の情報を詳しく知っているのか。


あまりよく聞こえなかったが、相手はレイジがダンジョンマスターだと断言していた。

他にも、レイスやファントムの戦闘スタイルを知り、的確に選抜してきている。


何故、相手はパンドラを知らないのか。


パンドラの種族から物理攻撃が効かない、そんなインパクトの高い情報を知らない。

現に、今もフードの人物はナイフで戦闘を行なっている。


何故?


その答えは、まるで....


「はぁ」


レイジはため息をついて戦況を見た。


どの戦いも不安な場面が少ない。寧ろ、押している、と言ってもいいくらいだ。


おそらく、マルコシアス戦で成長したおかげなのだろう。


「あのローブを尋問でもできれば分かりそうなんだがな」


全ての中心にいるのはローブの人物。

質問すれば素直に答えてくれそうな気配はない。


故に、レイジは深いため息をついた。


レイジ自身、パンドラの戦闘に参戦したいが戦闘経験、戦闘技能が少ないレイジが行けば足手まといになるのは明白だった。


「はぁ、なんか口の中すげえ甘いし...どうするか...」


レイジはそう呟いて甘味を感じながらも、改めて戦況を見守った。

戦闘シーンって難しい...。

インパクトとイメージを伝えられる戦闘が描けるようになりたい...。

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