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憑依転生した先はクソ生意気な安倍晴明の子孫  作者: 文月朔夜
第三章 水仙家

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短命

「そこは何かいい方法とか、一緒に考えてはくれないんですか?!」

「頼まれてないからな。聞かれたから答えただけだ。助けてほしいのか?」

「え、あっと……。何か方法があるのなら、聞きたいです……」

「今はないな。短命は俺に関係のない呪いだから、調べてもいなかった」

「そうですか…………」


 んー…………やっぱり、一番琴平が話しやすいな。


 自分に関係ないものには自分から関わらないタイプか。

 しかも、表情があまり変わらない。


 多分、天然でこれをやっている。

 紫苑さんは言葉を選んでいたけど、この人は違う。本気でそのまま言っている。


「すいません、何度も。聞きたいことがあります」

「構わん、だが、敬語は外せ、お前は俺を慕う必要はないだろ」

「し、しかし。貴方は安倍家の者ではないですが、陰陽頭様なので……」

「お前の慕うべき相手にだけその態度を取れ。忠誠心の安売りみたいなもんだぞ」

「は、はぁ……」


 琴平が困ってる。ちらっと闇命君を見てるし、どうすればいいのかわからないんだろう。


 今までそんなこと言われたことないだろうし、そりゃ戸惑うか。


『琴平の好きにしたら?』

「え、そのように言われましても……」

『僕にも優夏に対してみたいな話し方でいいんだよ?』

「それは出来かねます。闇命様は私が慕うべき方です。この忠誠心を軽く見ることは出来ません」

『今みたいにすぐ判断できないなら、ひとまず水分にも話しやすい方でいいんじゃない? 今はそんなことに時間をかけてる場合じゃない』


 琴平が難しい顔をする。真面目だなぁ。

 とはいえ、俺もまだ敬語抜けてないけど。


「…………では、お言葉に甘えさせてもらう。聞きたいことがあるんだが、いいか?」

「そっちの方が話しやすいな。で、何だ?」

「短命について、“今はわからない”と言っていたな」

「そうだな」

「俺達でも調べるつもりだが、他にもやることが多い。出来ればでいい、水仙家でも調べられるところまで調べてもらえないか?」

「構わん」

「やはり断――――は?」


 え、いいの? そんなあっさり?

 琴平が驚きすぎて、口が鯉みたいにパクパクしてる。


 この人、やっぱりよくわからない。でも、悪い人じゃないのは確かだ。


「短命について調べるだけでいいのか?」

「え、あ、あぁ。出来ればお願いしたい」

「なら、出来る限りこちらで調べてみよう。ただし期待はするな。安倍家より規模も小さいし、横の繋がりも薄い。あくまで出来る範囲だ」

「それだけでも助かる。ありがとう」


 琴平が露骨に嬉しそうだ。後ろの二人も同じ顔してるし、まぁ、そうなるか。

 ……俺にとっても他人事じゃないしな。死ぬのは俺だし。


「ここまで慕われているのも珍しいな。お前は本当に幸せ者だ」

『うるさいよ。別に、頼んだわけじゃない』

「照れ隠しか? 会話が噛み合ってないぞ」

『うるさい、噛み合ってる』

「へいへい」


 …………この人、やっぱり優しいんだろうな。


「そういや、呪いなら俺より漆家に聞いた方がいいんじゃねぇか? 呪いに関してはあそこが一番だろ」

「漆家でもあまり情報がなかったんですよ。だから少しでもと思って」

「なるほどな」


 水分さんが立ち上がる。部屋を出るつもりらしい。


「ひとまず俺は水歌村を見てくる。お前らをここに縛る気はない。自由に動いていい。ただし、余計な仕事は増やすなよ」

「あ、待ってくれ。俺も村は気になる。一緒に行きたいのだが……」


 琴平が慌てて立ち上がり、水分さんを呼び止める。闇命君に視線を送る。


『好きにしていいよ。僕は僕で、こいつと動くから』

「了解しました」

『あ、でも。紅音は琴平と一緒に行動して』

「はい」


 紅音は何も言わず、そのまま二人の後ろについていく。


 闇命君の言葉には本当に素直だな。

 水分さんも特に何も言わないし、この陰陽寮はなんとなく空気が緩い。居心地がいい。


 ……安倍家もこれくらい気楽ならよかったのに。やっぱり規模が大きいと、そうもいかないのか。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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