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とある魔王の無双譚  作者: azl
魔人との激闘
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二日目・夕

短めです。


*あらすじ:狼の魔物を助けました。


 ひとまず問題は解決したので、ロメオさんの研究室に向かうことになった。ラガルトを探さないといけないと思ったのだが、魔法通話で呼びつけたのこと。

 この魔法通話っていうのはその名の通り魔法を使った通話で、電話みたいなものらしい。

 しかし相当高位な魔法だそうで、この国でこの魔法が使えるのは、ロメオと魔法軍副団長のオズ、そしてギルレオン王国の王妃様、ウルスラ・ギルレオンのこの三人だけらしい。


 こうやって聞いてみると知らない人も多いな。結構知った気になっていたみたいだ。


「おっと、待たせたかな」

「いえ、僕もついさっき来たところですので」


 部屋に入ると、もうすでにラガルトは研究の準備を進めていた。

 優秀な奴である。


「なら良かった。それじゃあ本格的な研究に取り掛かるとするかね」

「わかりました。って言っても何をすればいいんでしょう?」

「とりあえず水晶玉を持ってきてくれ。いつもの所じゃなくて俺の部屋に置いている方を頼む」


 ラガルトが頷き、部屋から出ていく。


「さてと・・・、ラガルト様が帰ってくる前にいくつか確認しておきたいことがありまして」

「はい、なんでしょう?」


 俺のその言葉に対して、ロメオは二本指を立てて答える。


「まず一つ。君は向こうの世界で死んで、こっちに生まれ変わったって言ってたけど、向こうの世界にも魔人はいるのかどうか。どっちなんだい?」

「いや、向こうに世界に魔人はいなかった。当然俺の知る範囲でっていう話だけどな」


 向こうの世界で、俺が人間かどうか強く考えながら生活したことはなかったので、保証はない。もしかしたら魔人だったのかもしれない。

 でもそんなことを考慮していたらきりがないのである。


「ふむ、じゃあその体はもともと君のものではないんですね?」

「はい、髪色も違うし・・・、いろいろ違うので俺の物じゃないです」

「ふむん、となると前の持ち主がいたって話になるが・・・、今はどうでもいいか。てか、リュート殿、マジで転生してきたんですね」

「あれ、疑ってたんですか?」

「そりゃそうでしょう。帝国にはそう言った事案があるとされていましたけど、俺はデマだと考えてました。だって普通に考えて有り得ないでしょ」


 そうロメオさんが切り上げて、二つ目の質問・・・、ていうか確認をしてくる。


「それじゃ二つ目、君は今リュートって名前を名乗ってる。だけどそれは本名じゃないんだよね?」

「はい。本名はイカルキ・ユウキって名前です」

「やっぱり珍しい名前だね・・・、ってそれは今関係ないな。僕が聞きたいのはその名前を扱う範囲だ」

「それに関しては俺も擦り合わせたいと思ってました」


 この名前の扱いというのが中々に厄介である。

 初対面の人間に俺の名前はリュートだ。と説明すればそれは真実となりうる。しかしその真実はアビリティボードや高精度な”解析・鑑定”を掛けられると簡単に崩壊してしまうのだ。


 となってくると本名をこの世界でも扱ったほうが良いように思えるが、先程の話にもあった通り俺の本名は珍しいタイプなのだ。そう考えると面倒くさいことに巻き込まれる可能性が否定できないのである。それこそ異世界人を危険視しているような国なんかでは。


「うーん、やっぱり難しいよなぁ」

「・・・俺がこの国に住めなくなったりはしますかね?」

「いや、多分ないね。国王陛下も君のことを気に入ってるからな」


 「ついでに魔人の調査も出来るし」ときらきらした目で話していたが、俺としてはお断りしたいところである。


「じゃあその問題は保留で。俺の名前が知られた時だけ明かす、って感じでどうです?」

「まっ、今はそれがいいだろうね」


 こうして二つ目の問題も解決した。

 ちょうどそのタイミングでラガルトが帰ってきたので、実験を始める運びとなったのだった。



「ロメオさん、これが水晶玉になります。てか普段使っているのと微妙に違いません?」

「あぁ、君たちが昼食を食べている間に新しく作ったのさ。多分動きはするだろうよ」


 なんとあの短時間で作り上げてしまったのか。


「流石ですね・・・」

「そうはいっても挙動範囲をいじっただけで、大したことはやってないよ」


 ロメオさん曰く、今朝俺に渡した水晶玉の挙動範囲は、大体ロメオさんの魔素量の二倍ぐらいまでだったらしい。

 だが今日作った水晶玉の挙動範囲はさらに広くなり、十数倍近くまでの測定が可能になったそうだ。


 ちなみに今朝水晶玉が動かなかったのは、俺の魔素量が多すぎたかららしい。

 水晶玉が壊れるのを防ぐため、魔力があまりにも多すぎる場合は、流れないように設定しているのだと。


「ま、そこそこ高価なものにはなっちゃったけどね」

「むぅ、背に腹は代えられませんし、仕方ないですか・・・」

「ははは、まぁその通りですな。それじゃリュートさん、こちらをどうぞ」


 差し出されたので、受け取る。すると水晶玉がぱりんっ、澄んだ音を立てて割れた。


「あっ!!あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「あちゃ~」


 ロメオさんが水晶玉の音とは正反対な耳障りな叫び声を上げ始めた。

 「俺の給料三か月分・・・」とか言ってたけど気のせいだろう。


「あはは、でもまぁ水晶玉が動いたことから察すると、リュートさんの魔素量は大体ロメオさんの十倍付近だと思いますよ」

「へぇー、それって多い方なのか?」

「人間の中では多い方ですね。この国でロメオさんより魔素量が多い人はいませんから」


 人間の中では、って言ったのは魔人の平均値のデータがないかららしい。

 魔人の出現は史上においてもかなり少ないらしく、その謎はまだまだ多いそうな。


 水晶玉が壊されたことを嘆くロメオさんを横目に見ながら、魔人の調査に協力してやろうかな。なんて考えるのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 その日の夜、ギルレオン城のとある一室。


「来たか。来なかったらどうしようかと思っていたぞ」


 入室してきたのは、ギルレオン魔法軍軍長ロメオ・アズリア。


「いえ、私は時間は破りますが、約束は絶対に守る男ですので」

「カッコつけて言うことではないと思うが・・・」


 軽く冗談を交わした後、本題に入る。


 ロメオはその日の昼頃、オズからの魔法通話で連絡を受けていた。

 それ故今回の話題が緊急性を有するものであることは十分に理解していた。


「そんなことより、です。私を呼び出したってことは・・・」

「うむ、お前には例の魔人の調査に向かってもらいたい」


 何故ロメオなのか、理由は二つ。


 一つはロメオほど調査に適した人材がいないから。彼の有する特質能力(ユニークスキル)”研究者”は名前の通り研究に特化した能力であり、彼ほど調査に適した者はこの国にはいないのである。


 もう一つはロメオの実力が非常に高いから。今現在、彼とほぼ同等の力を誇るリンダには別の任務を命じており、手一杯。今回の任務は危険なものになるのは想像に難くない、だからこそ有事の際にも対応できる人材を派遣したかったのだ。


「分かりました。目的地はアズリア領でしたよね」

「あぁ。アズリア領の領主には調査団を送る旨を伝えておる、お前は至急調査団を編成してくれ」

「分かりました。魔法軍の精鋭を集めますが、よろしいですよね?」

「構わん。今回の調査は今までのものと危険度が比べ物にならんからな」

「ではそうさせていただきます。出発はいつの予定でしょう?」

「明日が望ましいが・・・、できるか?」

「可能です。何なら今からでも行けますが、どうします?」


 この会話の間にも、ロメオは魔法通話にて連絡を取っている。

 対象者たちには調査のための準備を行わせているので、今すぐにでも出発可能だった。


「それも悪くはないが・・・、敵がどこにいるか分からない以上、夜間の行動はなるべく避けたいのだ」

「分かりました。それでは明日の早朝に」

「よろしく頼む」


 ロメオは一礼した後部屋を出ていく。

 ロイドは山積みな問題の前に陰鬱になりながらも、自分にできる最大限の準備を進めていくのだった。

勇者は次回が戦闘パート、魔王は次回がタイトル詐欺パートでその次が戦闘パートとなっていて、ほぼすべて書き終わったのですが、この戦闘パートの出来があまりにもよろしくないので、少しほかの小説を読んで勉強してこようと思います。


ですので次の投稿は少し遅れるかもしれません。

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