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回避とサイコとツトム外伝  作者: 時田総司(いぶさん)
後日談

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第五節 宇宙のゴミ掃除

 ここは――、


 宇宙――。


 四人の男女達が会話をしている。いや、正確には、三人の男女と一匹の化け物が、会話をしているというべきか……。


『人類ノ発展ト環境問題……』


「永遠に収束しないテーマだな」


「まぁー、人類とは得てして欲張りな生き物だからねー」


「チッ、まーた無意味な雑談を始めやがって……」



 三人と一匹の会話から始めに抜けたのは、抜刀セツナ。



 白の特攻服を着、背中には喧嘩上等の文字が。腰には赤い帯を巻いている。髪はトサカの様に立てており、頭には白い鉢巻を付けている。


「つまんねーから、俺はあっちでもう一杯、酒を飲み散らかしてくるぜ?」


 抜刀は二人と一匹から距離を置き、離れていった。


 超能力、『バースト』の使い手、爆破スマシはアゴに手をやり、考え込む。


「うーむ、確かに地球の環境を汚染させているのは地球人だ。絶滅してしまった生物も居る」


「そうそう。偏見無しに、よーく考えられているね、スマシちゃんは」


 爆破の元カレで、ゾムビーによる被害で他界した青年、杉田好実は相槌を打つ。そこでしびれを切らしたゾムビーの親玉が強く言い放った。


『ダカラ言ッテオルノダ。我々は奪ワレタ側デ、被害者ダ。加害者ハオ前達デ……』




「しつけーぞテメェ!!」




 遠くに居たハズの抜刀は声を荒げた。酒を一人で飲んでいた彼の耳にも、会話は聞こえていた様だ。


「被害者被害者って、何か弱き生物の代弁者ぶってんのか!? ここに居る三人全員が、テメェらに化け物にされて死んでいったんだろうが!!」


『グ……ソレデモ……』


「それでも何だぁ!?」




『セメテ宇宙ヲ……我等ノ故郷ヲ、汚シテ欲シク無カッタ。デキルコトナラ、昔ノ様ニ、キレイナ宇宙ニ、戻シタイノダ……』




「ハッ、じゃあどうしろっつんだよ?」



「時に、スペースデブリというモノを知っているかい?」



 杉田が割って入った。


「あぁん!?」


「知っているさ。通称宇宙ゴミ、ロケットや人工衛星などが機能を失い、宇宙に散乱されて宇宙にとっての廃棄物となっているもののことだろう?」


 吠える抜刀をよそに、爆破が口を開く。


「それがどうしたってんだ!?」


「そのスペースデブリを無くせば、このゾムビーの親玉の願いも、少しは叶うんじゃないかと思ってね」


 酔っ払い気味に更に吠える抜刀だったが、再びスルーされて話は進む。


「そうか! 成程……」


『スペースデブリヲ……アノゴミノ塊ヲ……』


「俺らでどうやって無くそうってんだ!?」


「出来るかどうかは分からないけど、スマシ……君たちのチカラで、ね……」


「ふー、やってみる……か」


『オオ、オ前達ヨ……』


 三人と一匹は動き始めた。太陽系の惑星がある場所まで――。



 数時間が経過しただろうか。一行はスペースデブリのある場所まで辿り着いた。


「これか……」


“それ”はゆっくりと浮遊していた。


(さて……久しぶりだな……はたして上手くいくだろうか……?)


 爆破は左手をかざした。


「バースト……」


 瞬間、




「ボッ!!!!」




 一つのスペースデブリ弾け飛び、爆発した。


『オオ……!』


「スマシちゃん、見事だ」


「ははっ。よせ、好実。自分でもまさか幽霊が超能力を使えるとは思わなかったよ」


 爆破はゾムビーの親玉に目をやる。


「これで満足か?」


『アア、次ノヲ頼ム』



 ――、


「バースト……」




「ボッ!!」




 爆破はスペースデブリを爆破させ続ける。あぐらをかいた杉田が、爆破に話し掛けた。


「捗ってるけど、中々全部とはいかないねー、スマシちゃん」


「ああ、しかし――」


「?」


「結構、存外面白いぞ。日頃の鬱憤晴らしとなる」



「ボッ!!」


「ボッ!!」



「はは……(スマシちゃん、見ないうちに少し攻撃的になってるな……)」


 その横で抜刀は……。


(隊長にもできたんだ。俺にできないハズは無い……!)


 腕に力を込める。




「ハッ!!」




 抜刀は超能力の刀を発現させた。


「っしゃあ!! 行くぜ!! オラァ!!」




「ザンッ!!」




 抜刀はスペースデブリの一つを斬撃で真っ二つにした。


「セツナ……」


「何だ? 隊長」


「それではゴミが小さくなるが、増える一方であろう?」


「! グ……」


 爆破は両手を軽く上げ、手のひらを見せる。


「クッソがぁあああ!! それなら木端微塵にしてやる!!!!」


 頭に血が昇った抜刀は無鉄砲にも斬撃を繰り返した。



 結果――、


 そこにはチリとなったスペースデブリが残った。


「ああ……消せない」


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