春の日5
緊張の面持ちの真美と其を安心させ様と穏やかに微笑む甘いハンサム顔の琢磨。琢磨の両腕の手首には、日常生活を夜不便無く狼男の〈ウルフモード〉に変化させない為の、ブレスレットに義した制御装置が銀色に光る。蓮達異能者が絶えず身近に置く安全装置が琢磨は必要ない代わりだ。
「遅くなりました。すいませんが、始めから」
琢磨と真美が揃って頼む。
「一通り流した所だから始めから確認するね。基本フォーメーション。〈炎聖〉〈雷帝〉班。〈トカゲ〉〈疾風〉〈ワーウルフ〉のダブルウルフ班。〈水姫〉〈警視庁スワット第一〉〈警視庁スワット第二〉〈警視庁スワット第三〉各スナイパー班。水姫はガトリングポット、高知覚VRギア装備。第一フォアード班、第二フォアード班のツートップが、月の出と共に南北から侵攻。と、同時にスナイパー班はゴーグル、ギアで敵赤、住人味方緑の色識別に従って狙撃可能な敵を速やかに排除」
「はい」
「真美ちゃん何?」
「ガトリングポット巨大で重いんだけどどのように渋谷ヒカリエの上に?」
「ナイツのヘリコプターで空輸」
「了解。組み立て考え無くて良いんだ」
「ヒカリエからの偵察隊の報告じゃ狙撃は想定外。10分で30人強は減らしたい。真美ちゃん頑張って!その後は警戒して来るから真美ちゃんの曲弾道撃ち頼み。倒せ無くて可。フォアードの南北塔公園迄の侵攻の妨害させないで。其処からフォアード班は索敵開始。敵を速やかに排除。特異な能力、著しく戦闘力が高い等が残ってる可能性極大。二人ないし二人と一匹の連係重視で常に同数以下の敵に対する様に。黒竜会と獏は南北に縦で東から西にローラーかけてる。偵察隊が予想通りと確認済み。地理的に最危険区画残す様にするはず」
琢磨が首を捻る。
「何で予測通りなんでしょうね。ひねりが無い」
「連中は警視庁が幻獣街は捜索不能と判断して街を包囲封鎖すると判断してます。包囲網を集中して一点突破の算段。此方からアクティブに侵攻は無いと見て住人からのちょっかい已、神セブンで排除して虱潰し、してる最中。ナイツとの敵対、黒竜会と獏は無いから存在を知らないと見て良し」
千堂が
「なら、出来るだけ深夜迄待って応援来るまでの時間と捜索範囲の縮小図るか。逃亡者が幻獣街の知識有ると見てな、最危険区画に潜んでると仮定する博打やけどな」
と提案。
「リスクマージン取って月の出から11時?」
ルシファーの際可を仰ぎO.K.を貰った。土井美佳は管理官に報告。時間的に余裕が出来たので周囲の包囲と包囲する様に観察網を警視庁は整えた。
日が傾き沈むと前線本部にツートップ、フォアード班はフル装備で集合して弁当を食べ始めた。真美もヒカリエの屋上にすぐの階でスワットのスナイパーのマッチョなお兄さん達と打ち合わせしつつ食べている。遼はショックガンの弾倉を何時もの4倍、ガンも3丁かなりの重武装。何時に無くサバイバルナイフ迄装備していた。防弾防刃スーツは疾風用迄、揃えられ、スナイパー班の誤射や跳弾、成りより激しい敵の応射がケガの前線離脱に繋がるのを恐れているのを表してた。其とは対照的にナイツのエージェントの表情は穏やかで冗談迄飛び出す余裕だ。初仕事の琢磨もそうであった。心配のあまり本部ビルから前線本部に詰めて、弁当を一緒に食べているあずみも、その様子で落ち着いた。時は緩やかに経ち
「ほな、ぼちぼち」
家に帰ると聞き間違えそうな千堂の掛け声に、蓮は十六夜の鍔なりで答えて皆、配置に就く。ヒカリエではパソコンを真美が操作して通常では表現不可能な視野を得て、アニメの戦闘マシンの様なガトリングポットに愛用の水鉄砲をセットして、心静かにカウントダウンを聴いていた。




