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18歳未婚の母は陛下の妃になるために娘を捨てて王宮で仕えました。  作者: ゴスロリ王子りら


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●●●序編●●●

この作品には 〔15歳未満の方の閲覧にふさわしくない表現〕が含まれています。苦手な方はご注意ください。


(この小説は挿絵機能を使用しています。挿絵が苦手な方はお手数ですが挿絵機能をOFFにしてから御覧くださいませ)


どうぞよろしくお願いいたします。





 ――今から約一年前。


 王都で最も大きな商人の屋敷にローリー盗賊団が入り込み、一家を皆殺しにして金品を奪う事件が起こった。


 ローリー盗賊団は、王都から北へ百キロメートルほど離れた山を根城にしており、周辺の街を荒らしていたが、今回は王都までやってきたのであった。


 その事件は、カルロス参謀の策略によって、根城に先回りして待ち伏せた王宮騎士団が一網打尽にして捕らえ、解決した。


 しかし、王都警備隊が王都の富裕層居住区まで盗賊の侵入を許したことが問題となり、王都警備隊の師団長であった、ロイド・グラスが罷免されて王都を去った。



 そんな事件も、国王の前では数ある国政案件の報告の一つとして、結果だけが事務的に述べられていた。


 オーレリア国の第五代国王グランデは、王位について四年になるが、年は現在二十歳になったところだった。


 三年ほど前から、王室顧問のマッケンジーが妃を迎えるために婚約者候補を集めているのだが、一向に決まらないでいた。


 それは、グランデ本人に全くその気がないからである。


「陛下、ミッシェル・ホーネット男爵が逝去されました。ホーネット家には後継者がなく、取り潰しが決まりました」

「たしか、ミッシェル殿には一人娘がいたのでは?」


挿絵(By みてみん)


「はい。それがどういうわけか、娘が十八になっても婿を迎えさせようともせず、没落の道を望んだようでございます」

「……そうか」

「ところで陛下、今月も選りすぐりの美女を揃えてまいりました。次に開かれる陛下主催の舞踏会では、必ずご婚約相手をお決めただきますからな」

「必要ない。どうせカルロス参謀の斡旋だろうが」

「彼も国のため、陛下のお側仕えを王宮に迎え入れているのでございます」

「それは、分かっている」

「陛下のお側仕えの者は皆、舞踏会で見初められて妃になろうと、淑女の学びはもちろん文武両道を目指して日夜励んでいるのでございます」

「それも、分かっている」

「まだお会いできぬ陛下を想いつつ、お待ちしておるのです」

「それは、嘘だ。余の妃レースでしかない」

「陛下、何という事を!」


 マッケンジーがきつくグランデに申し上げているが、話を聞く気のないグランデの態度に次第に声が大きくなってゆく。


「そもそも、陛下のお側仕えとなる女性達はですな……」


 グランデは、耳を塞ぎながらマッケンジーの話を途中に席を立って、そのまま出て行った。


「お、お待ちください、陛下。この老体とて、小五月蠅く申し上げたいのではございません。お世継ぎがいてこその王家でございます」

「分かっている」


 慌てて後を付いてくるマッケンジーに、グランデが面倒くさそうに返事をする。


 そして、ふと足を止めて外を見た。


「マッケンジー、何とも美しい鳥だ。あれは、何という鳥だ?」


 窓の外から見える城の塔の屋根を指差した。


「はて、どこでございますか? 私には何も……」


 ハッとしてマッケンジーが振り返ると、グランデの姿がない。


「あーーっ! また、お逃げになりましたなっ!」


 マッケンジーが慌てて家臣達を呼ぶと、グランデを探すように命じた。





最後まで読んでくださってありがとうございました。


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