表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
If I wasn't me 俺が俺じゃなかったら  作者: VIKASH
Judicialz-ジャディシャルズ
12/24

「12」 William ・ Conqueror




「邪魔をしないでください。(たちばな)涼将(りょうすけ)さん。あなたを傷つけたくありません。」


「邪魔だと?全力でしてやろう。ふふっ。傷つけたくない………か。―――この期に及んで、勝利宣言か。舐めてやがる。おい貴様。名をなんという。()()()()ウェーブとは言わんだろう。」


 ウィリアムの格好は、近未来的で肉眼でも筋肉質な体であることがわかるほど、タイトな黒いスーツを着ていた。


 あの体格は、細マッチョって表現が一番しっくりくるな。


 ちなみに、宿禰(すくね)が言ってる「マイクロウェーブ」は英語で「電子レンジ」の事を指す。


 おそらくだが、マイクロンをイジってる。余裕綽々(しゃくしゃく)だな。完全におちょくってやがる。


「聞き捨てなりませんね。私は、温めることはできませんよ。いいですか。私は、()()()()()と言いました。ある方からこの名前を頂いたんです。それが、どうしたっていうんですか?もしかして、電子レンジの私の影響で頭が沸騰してしまいましたか?」


 ウィリアムが手を固く握りしめると、スーツが赤く発光する。拳から、赤い線が全身へと流れていく。


「ほうほうほう。あんたもじゃねのか?ふふ。おらあ、宿禰だ。よおく覚えとけ、貴様を倒す者の名だ。」


 宿禰は、舌を出して挑発している。えっと、大丈夫か?しかし、ウィリアムのあの格好古いアニメで見たような………………


Well(では)……… Let's get(始めましょう) it on! 」


 眼鏡を外すと、その鋭い視線が宿禰に浴びせられる。


 一歩ずつ、着実に宿禰に歩み寄っていくウィリアム。


 その歩みにはどこか重みがあった。


 まるで、重戦車が走行しているみたいに………


 俺は、ウィリアムと言ったな。それに、顔を隠すためのマスクも何もつけてねえ。


 どこからどう見ても、ウィリアムだ。でも今は、マイクロン?なのか?


「『パワーポイント』」


 なんだよそれ。先にしかけたのは、ウィリアムだ。その筋肉質な腕を宿禰めがけて振るった。




              パ パシ シッ ッ

               パ  シ  ッ

              パ パシ シッ ッ




 軽く、片手で受け止めると、宿禰は口を開く。


「おいおいおいおい!こんなもんかぁ?貴様の全力でこい。俺はな、手加減されて勝っちまうのが、一番胸糞わりいんだよ。」


「―――()()()()()()()()の1人として、負けるわけにはいきませんね。リーダーと共に戦ったあの日々を思い出します。空からヴィランが現れ、アメリカのワシントンD.C.を大混乱に陥れた………」


 おいおいおい。ちょっと待てよ。今なんつったよ。


「初耳だな。貴様も空から現れたがな。ふっ。」


 おいおい、知らねえのか!?皮肉言ってる場合かよ。まさか………………あのW.D.C.事件なんて言わねえだろうな。都市伝説だと完全に思ってたぜ。あー聞きてえ!どうやって、あいつを倒したんだよ!


 ―――この世界に突如として現れた、最古のヒーロー集団。ジャディシャルズ。マイナーだが、俺でも知ってる。


「W.D.C事件は政府により………………おっと失礼、この事件は隠蔽(いんぺい)されますが、解決したのはジャディシャルズです。つまり、我々………」


「知らん。」


「それで、なんだ。………何が言いたい。」


 ホーリーシットじゃねえか!マジかよ!


 てか、宿禰(すくね)よお。ったく、(さえぎ)るなよな!!気になるじゃねえかよ!


「おっと、喋りすぎましたね。自分語りはよくないですよね。」


「あなたはご存じですか。ノルマン朝を開いたのは、誰ですか?」


 いきなり、なんの話だ?ノルマン朝?・・・?


 俺の頭に〈?〉が浮かぶ。


「知らんな。」


 俺も知らねえ。でもよ、何かしら関係ありそうだよな。マイクロンに。


「知らないのですね。ここまでくると、言葉を発するのが(わずら)わしいですが、私の異名を教えましょう。ヒーローとしては、マイクロン。私の名前の由来は、百万分の一の確率で、与えられた力だからです。誰から・・・なのかは、今は言えません。マイクロは、0.000001倍。彼は、言いました。『君は選ばれたんだ。』そして、私の忌まわしき異名は………Conqueror(征服者)。」


「ほう。それも初耳だ。ゲームの名前か?」


「よく、ご存じで。コンカラーズ・ブ〇ードのことですか?あれは、面白いですよね。おっと、そうではありません。私が、なんと言ったか覚えてますか?」


「・・・」


「先程、『ノルマン朝を開いたのは誰か?』と聞きました。ヒントは私の名前にあります。」


 マイクロン?のことか?どういうことだ?


「ウィリアム一世なのですよ。」


 え、同じだよな。同じ名前。おいおいおい。え、そんなのありかよ。


「悔しくも、私が与えられた名前はあの征服王と同じ。親は、征服王に誇りを抱き、コンカラーを略し、私の事をカーンと呼んだりもしました。ですが、私はその名前が嫌いでした。ビルのほうが、マシですね。」


 そもそも、ウィリアムはファーストネームで、愛称はビル、ビリー、ウィリーだったよな。


 語源はゲルマン語で、「断固とした保護者」の意味だったはずだぜ。


(たちばな)さん。いや、宿禰(すくね)さん。あなたの見た目はヴィランそのものです。この教室もあなたが………」


 ウィリアムは大きな勘違いをしている。教室をめちゃくちゃにしたのは橙星(あかせ)だ。


 おまけに自分で校舎にデカイ風穴開けてんのによお。


 あっれ?橙星(あかせ)は?いなくね?


「言葉のキャッチボールのできんやつだな。いいか。言葉の球をバットで打つな。ミットで取れ。日本語勉強中か?敵は貴様だろう。いいか、おらあな………」


What() did(なんて) you(言い) just(ました) say()?」


 え?ウィリアムが宿禰の背後に、これは………まるで………俺のテレポーテーションみたいじゃねえか。


 これが、ジャディシャルズかよ。かっけえな!アニメみてえだ!


 あ、俺もできるのか。はは。


 一瞬で宿禰の背後に移動したな。高速移動か?はたまた、俺達は残像を見せられていたのか?訳がわからねえ。ひょっとすると、ウィリアムも時間を操れるんじゃねえのか!?


《有り得ん》


 なんだよ。期待させやがって。


《――――》


 はっきりと聞こえねえ。なんて言ったんだ?


 そこから、拳だけによる純粋な殴り合いが始まった。目にも止まらぬ速さで、拳が飛び交う。


 俺が気づいたのはその時だった。ウィリアムのスーツの様子がおかしい。それだけじゃない。髪の色。瞳の色まで………変化している?あれ、浮いてね?




                変

              

                幻


                自


                在




 その言葉がそのスーツには似合いそうだった。見てるだけで、不思議だった。どんな高度な技術を使っているんだろうな。赤くなったり、反対に青くなったり、緑になったりもしていた。

 にしてもあの静脈血液みてえだな。


 体を縮めたり、一部分を大きくしたり、空中に浮いたり、そこから、あの立体起動装置のように、三次元プロセスの動きをしたり、口が開いた?スーツは青色だ。何する気だよ。




            「TORMENT」




「かはっ!!」


  (たちばな)がよろめく。胸を抑えてた。宿禰(すくね)をも圧倒する怪力。そして、自由自在な3次元的プロセスの空間移動。なんとかの巨人みたいな感じのやつだな。心臓は捧げてねえみてえだけどな。

 でも、ほんとにそんな動きをしてた。どうやって………


「おい………てめえ、強すぎんだろ。うっ………………苦しい。」


  橘が、いや、宿禰がウィリアムの強さを認める。大丈夫か?


Obvi(当然だ),I'm(私は) invisible(無敵だ)!!」


 あの橘が翻弄されている………!


Calm(落ち) down(着け)!!ニトロゼウス起動してくれ!」


 主役登場だな!橙星(あかせ)が、指輪を触っている。あれ………なんだ?指輪から機械のようなものが徐々に徐々にと、橙星の手を覆っていく。橙星は、(てのひら)をマイクロンに向ける。


Explosion(爆破)!!」


 校舎から、思いっきり爆風で吹っ飛ばされる。なんつったんだ?エクス………なんだ?エクスカリバーか?ひでえ煙だ。ゲホッゲホッ。どうなったんだ?


「いやあ、目が覚めましたよ。brother。私は、忘れていたみたいです。何かですって?」


「強いってことをですよ!」


 なんか、橙星とウィリアムが英語で話してるのは聞こえてくんだけどよ、この煙なんとかしてくれ。


 何が起きてんだ?


 俺の視界の直線上に真っ黄色の手があった。


 ………こ、これは。


 黄色の手には、模様が入っていて、その模様は線や丸を描いていた。何かを表しているのかと思ったが、何かはわからない。ひょっとして、タトゥーってやつなのか?


 もしかして、スーツの全体も色が変わるのか?だとしたらこの手は、ウィリアムか?





 いや、違うな。スーツじゃねえ。これは、どう見ても()()だぜ。







「………………よっと、私の出番ですねえ。(たちばな)さん。」


 は、はぁ?


 うわあ、手が動いてるぜ。


「誰だ?あんたはよ。」


 俺はソイツ()に話しかける。


「これは、これは、史也さん。お久しぶりです。お忘れですか?(あやかし)です。」


「あ、おう。」


 え、いや、誰なんだ!?煙が、黄色い手の周りを去っていくとその巨大な体躯を露わにする。


 なんなんだよ。このこれより大きいものは()いって程のデカさはよ。天井届くんじゃねえか?


()()が相手です。手加減はしません。」


 その黄色い(あやかし)は、雨の日によく見る。あのカッパのような、或いは、レインコートのような、はっきりとした黄色を全身に纏い、やはり角が生えていた。


 こいつも鬼なのか?


 角は、確かに生えているんだが、元々二本生えていたかのように、一本欠けているような風貌をしていた。


 こいつにとって、橙星(あかせ)は、敵なのか?


 違うよな!!


 もしかして、俺を守ろうとしてくれてるのか?


 質問すべきだぜ。


 一体、誰を敵視しているかなっ!


「ところで、あやかしさんよお。()()ってのは?」


「ニトロゼウスと、ジャディシャルズのマイクロンです。さあ、行きましょう!あなたは、戦えますか?」


  俺が?どうやって戦う?時間を操ればいいのか?それとも………


《自力でなんとかしろ》


 今、考えてる途中だろ!


 は?


 は?


 は?


 ああん?


 ふざけんなよ?


 自力でだと?


 畜生!このベロベロスがよ。やってやろうじゃねえの。


「返事がありませんね。何もできないんですか?本当にあなたが史也(ふみや)さんなんですか?」


「………俺が」


「俺が歴史也(れきふみや)だ!」


「なんだってやってやろうじゃねえか!」


「んで、どうしたらいい?()()()()。あ、間違えてるな。()()()()。」


(おとり)になってください。私からは以上です。本来ならあなた一人で、宇宙を支配できるのに………」


「はあ!?意味わかんねえよ!!って、おい。誰が(おとり)だよ。」


「大丈夫です。私がなんとかします。」


「おい。待てよ。なんも見えねえじゃねえか。これは、お先真っ暗ってヤツだぜ。あやかしさんよお。」


「えっと、たぶんあそこです。さあさあ、走ってください。」


「今適当に言ったな?やだよ。誰が、特攻隊みたいに突っ込まなくちゃならねんだよ。」


「わかりました。最終手段です。」





 この馬鹿野郎。思いっきり、押しやがった!!


 見えたぜ。あれ?時間の感覚がおかしくねえか?えらいゆっくりだぜ。


 見える。見える。見えるぜ。あちこちに飛来する、現代的なミサイルや爆弾。待て、斬撃も見えねえか?


 それを、どうやってるか知らねえが、拳や足で相殺していくマイクロン。


 これってひょっとして………………






             スロウモーション?








  俺は、突っ込んだ。2人の、いや、ニトロゼウスとマイクロンの間を潜るように、走らざるをえなかった。


「邪魔だ!どきやがれ!」


 俺は、走るのを止めた。なんとかしてみせる。


 自分でも、何してんのかわかんなかった。俺は、生きたかったのによ。正反対の行動をとっている。


 そこに立つことが何を意味するか………勘のいいやつなら、わかるだろうな。


 死だ。


「史也!!何してるんですか!!」


「俺は、決めたんだよ。自分の命運は、俺が決める。」


「正気ですか?史也さん。ここは、私の範囲内です。」


 範囲内だと………





  わかったぞ!そういうことか!



「穴から飛び降りろ!!」



  ここは、3階だ!飛び降りちまえば………



       「これだから、勘のいい人は嫌いです。」



 どっかで聞いたな!まあ、いい!今は、とりあえずマイクロン?ウィリアム?から、離れねえと!!



「行け!!速く!!」



目の前には、空があった。俺、飛んだのか?



             《止まれ》



う………うう………喋れねえ!!!




《君は助かる》




待てよ!他のやつはどうなるんだよ!おい!ヴァイヴァロス!!




              《動け》





















































「それでは、テストを始めます。」


「は?何がだよ!」


  マイクから、音声が流れてた。テスト?意味わかんねえよ!どういうことなんだよ!!


「静かにしてくださいね。」


 俺の向う見ずな声に対し、マイクの音声の教師は、冷静な口調で、俺を鎮た。


 何が起きたんだ?さっきまで、俺は空中にいた。それは夢でもなんでもねえ、紛れもない事実だ。おかしいだろ!ぜってえおかしいだろ!!ざけんな!!


 あれ?たちばながいるじゃねえか。


「おい!お前助かったのか!あの黄色いのはなんだよ!マイクロンは?橙星は?どうなったんだよ?」


「え?覚えてねえのか?」


 橘はやけに小声だ。なんでだ?


「なんで黄色くねえんだよ。てかよ、なんで俺らテストしてるんだよ!」


「静かにしやがれ。あの時から、お前はおかしい。それに今はテスト中だ。」


 橘が一瞥すると、視線を机にある紙に向けた。


「・・・すまん。」




番外編

「72≠20」Strange Tales―Love Syndrome


名前は名乗らない。現時点では言えない。ここで名乗る必要性はないと僕は判断した。名乗る時が来たら、名乗ってもいい。


ある時、3人の女性と恋をした。その3人には、共通点があった。3人とも美人だった。僕はとあることを知らなかった。


だから、一人の女性を棒に振ってしまう。その女性から、何度もLINEがきた。でも、その女性のLINEはとても一方的で、まるで自分のことしか考えていないような一辺倒なLINEだった。僕は無視していた。新しい恋をしたいと思っていた。


そんな時、僕の目の前に、僕と同じ趣味を持つ女性が現れたんだ。僕は運命だと思った。普通に可愛かったし、付き合いたいと思った。初めは挨拶だけをして、LINEをしてくる女の子とは、決別したかったから、無視しつづけていた。忘れてた。というより、忘れた。それに、そんなことどうでもよかった。僕の共通の趣味を持つ女の子とは、上手くいってた。たまたま、僕の家が近くにあったから、その女の子を誘ったんだ。そしたら、はちあわせてしまった。LINEの女の子が、僕達の行方を遮るように立ちはだかっていた。


「ねえ、――――君。」


「なんでここにいるんだ。」


「ぜんぶ――――君のせい。でも、――――君のこと好きだよ。今でも好き。浮気されても好き。暴力振られても好き。奴隷にされても………」


「黙ってくれないか。僕とこれ以上関わるな。立ち去れ。」


そう言うと、彼女は立ち去り姿を消した。


「ねえ、――――君。わたしのことすき?」


「ああ、もちろん………誰だよ。」


「わたし………だよ?」


「浮気なんかするから、その子が私になったの。私奴隷になったとしても好きだよ?はあ、―――――君の一部になりたい。」


言葉が出てこない。


「見て。――――君。刺青も入れたんだよ?私たち結婚しようね?もう後戻りはできないよ?ほらみて、ここ。」


彼女の左腕には、僕の苗字と彼女の名前が書かれていた。


僕は、籍を入れた覚えはない。この女は狂っている。


「失せろ。」


そういうと、彼女はまた、立ち去っていく。


2年ほど前から、僕はとある女友達に恋愛感情を抱いていた。


単刀直入に言おう。


好きだったんだ。


でも、敷居が高かったんだ。


高嶺の花だったんだ。


僕の手じゃ、届かない位置にいる。


こんなに近くにいるのに。


こんなに毎日話しているのに。


僕は、気持ちを抑えて、彼女が化け物になってしまうことを恐れた。


これは呪いだ。


僕は、精神科に行き、経緯(いきさつ)を先生に話すと、ラブシンドロームと診断された。


そんな病気があるのかも知らないが。


症状のひとつに、恋した女性がみんな同じ顔に見えてしまうといったものがあった。


きっとこれなんだろう。


待ってくれ。まだ、僕の――――さんは………


「おはよう。」


「おはよう――――君」


「気分はどうだい?」


「私ね」


「え?今なんて言ったの?」


「聞こえなかったの?」


「やだなあ。」


「あ、もしもし。――――先輩ですか?」


「――――ちゃん。顔が………」


僕は、膝を曲げると崩れ落ちた。


この呪いはいつ解けるのだろうか。


ある時、地球のすべての女性の顔が――――に見えるようになった。


僕はもうダメかもしれない。


冷蔵庫に閉じこもって、野菜のフリをした。


だって、草食系だから。


僕は、彼女が好きなんじゃない。


性欲に負けただけだ。


性欲なんて、なかったらいいのに。


狭い冷蔵庫であたりを見回すと、野菜が喋っていた。


「――――君。好きだよ。」


この世のものとは思えない声だ。黄色い声援とかいうけれど、この声はどす黒かった。


「僕は、お前なんて二度と話したくないし、お前の顔なんて二度と見たくない。お前は、いつも突然と現れる。意図せずして、僕の前に現れる。」


全部なくなってしまえばいいのに。


人も動物も植物もこの世から消え去ってしまえ。


どっかいけよ。


なにもいらない。


僕は、何も望んでいないのに。


ただ、恋をしたかっただけなのに。


全部あいつのせいじゃないか。


あいつに言ってしまえばいいんだ。


野菜は、あいつじゃない。


あいつはあいつだ。


あの、顔を思い出せ。



僕は、病院に来ている。


「先生、治す方法はないんですか。」


「え?」


「え?」


「もう治ってますよ?」


そんな………


嘘だ………


「僕は、ラブシンドロームなんですよね!」


「そんな病気はありませんよ。」


嘘だ………


僕の肩を誰かが叩いた。


「だ………れ………?」


「――――君。好きだよ?」












次回までどうぞよしなに!





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ