一章三十四話 『幕間ー白崎 寧音②』
どうも!野菜ジュースは緑色のよりオレンジ色の方が個人的に好きなパル猫です!本編どうぞ!
ギルド宵闇亭、ここの客室の窓から正面の大通りを椅子に座りながら眺める少女が一人いた。
「はぁぁ…」
長いため息をついて少し広くなっている窓枠に突っ伏する。
最近ファルネシウス王国では足りなかった人手問題が解決…もとい沢山の移民があったらしく人手不足が解消されたらしい。
しかし寧音はそのおかけで少し困っているのだ。早くギルド宵闇亭から出るためにクラリアから稽古をつけてもらいつつ路銀を稼ぐために近くの酒場で配給の手伝いをしたり商店街で店番の手伝いをしていたりしたのだがそれぞれ移民の人を雇ったらしく寧音のすることがなくなってしまったのだ。
『は~い。次のお客様どうぞ~♪』
この窓から下の酒場を見ると雇われた移民の娘が頑張って働いている。スタイルも顔も文句の付けようがないくらいに良く嫉妬してしまいそうになる。
この移民の人達だが隣国のヴァレニシア帝国の人達らしい。先の戦争で帝王が討ち取られ帝都も崩壊したのでこの人達はファルネシウス王国に来たようだ。今一この世界の概念が分かってない所もあるのでなんとも言えないのだが敵国の人達をそんなに簡単に招き入れてもいいものなのだろうか?
「まぁ考えても仕方ないしなぁ…」
そう呟いて立ち上がり次はベッドへとダイブする。ボフンと音を立ててベッドが軋む…軋む?
無言で寧音は右手をお腹に…右手は"触りたくないっ!"とでも言うかのように躊躇いながらも触れる。それはぷにっと擬音が出そうなくらいに柔らかなお肉。
「ふわぁぁぁっ!?や、ヤバいよこれっ!」
知らぬ間についているお肉に驚愕を隠しきれない寧音はこんな現実を見たくないとでも言うかのように枕を頭に被せて現実逃避をする。
そりゃ稽古と言っても本気の組み手をするわけではないそんな事をすればいろんな所に被害が出るほどの力が自分にはあると思っている、それこそ勇者と呼ばれてはいたのだから。
それなのにそんなお遊びのような稽古に対して夕食は肉料理をがつがつと食べる生活…ギルド宵闇亭は冒険者ギルドである為冒険者達が持ち帰った魔物の肉等が安価で取引されていて大体酒場ではその肉を使った肉料理がほとんどを占めている。それゆえ夕食は肉料理になってしまうのだ、仕方がないのだ!と自分に言い聞かせるが現実は無駄についた贅肉が示している。
「はぁ何か依頼でもこなそう…。」
―ギルド宵闇亭一階・冒険者ギルド―
ギルド宵闇亭はファルネシウス王国冒険者ギルドの本部であり毎日沢山の冒険者達が行き交う大きなギルドである。それ故に沢山の依頼がありそれは毎日捌き切れない程ある……はずだった。
「うそ…なんにもない…。」
そこには白書のコルクボードがぽつんとあった。行き交う冒険者もコルクボードの方に近寄るが何もないのを確認するとため息をついて離れていく。
「寧音さん?」
愕然と膝を付いている寧音の肩を叩く手が。これは救いの手なのかな!?
「は、はいっ!寧音ですっ!……ど、どうされたのですかクラリアさん?」
いつもの稽古の時のようなしゃべり方が出てしまった。それなのにクラリアは顔色1つ変えず続ける。
「大丈夫ですか?ギルド宵闇亭より寧音さんに指名依頼をしたくてですね。」
その言葉にギルド内はざわつくギルドの指名依頼とはギルドランクがA以上。ギルドランクS,A,B,C,D,Eの上から二つ目Aランカーからしか受けられないものでAランカー自体が少ないのでそうそう指名依頼などされないのだ。それにその指名依頼を受けているのがたまにギルド宵闇亭でも受付として立っている女の子なのだ。そりゃぁギルド内がざわつくのも仕方がない。
「それで依頼の内容なのですが…。ファルネシウス王国の北側のメトラ山の廃坑に住み着いた魔物の殲滅をお願いします。移動費などはこちらで持たせてもらいますね。」
「は、はいっ!じゃ、じゃぁ行ってきます!」
「あ、寧音さんっ…」
そういって風のように飛び出して行った少女を誰も止めることが出来なかった。クラリアも廃坑に出る者の話をすることが出来なかった。
一章がそろそろ終わるのです!もうすぐ二章なのです!バトルシーンいっぱい書きたい…!




