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元勇者だった最強魔法師  作者: パル猫
一章 『ファルネシア大陸編』
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一章十四話 『暗殺者』

どうも遅くなったパル猫です。眠たいのです…スヤァ

深々と刺さったナイフが横凪ぎに払われおびただしい血液が広場の真っ白で綺麗な地面を濡らした。


「ごふっ……」


正直今イヴが立っているのも異常な状態である。


「どうかしらぁ?アリアドネの毒はぁ?」


「かふっ……あり…あどね…」


アリアドネの毒は少量でさえ死に至るとも言われる猛毒であり段階的に視覚の低下から始まり最終的には全ての身体の機能を停止させるものである。それにこの毒は


「本人…認知…でき…ない………がはっ!?」


そう本人が毒を盛られた事を感知出来ないのが一番厄介な点なのだ。そういう感覚を鈍らせるのもこの毒の特徴である。それに例え毒耐性を持っていたところでアリアドネの毒はそれすら越えてくるレベルの猛毒だ。


「ふふっ…まだ喋れるのねぇ?でも確かにアリアドネはただ口に入れたりするだけじゃ効かないからねぇ?」


アリアドネの毒は猛毒ではあるが血液に溶けないと効果を発揮しないため暗殺や狩人たちが重宝して使うものである。それに熱を加えるとその毒性が失われるので食べる時には問題ない。


「それじゃぁ…お休みなさい?」


そう言って女はナイフを振り上げる。




ルークは囲まれていた。現状目で見る限りは全く囲まれているようには見えないが気配は感じていた。九人…?か似たような気配な為に区別がしにくい。


「出て来いよ。」


そういうと建物の影からスッと姿を現したのは青い髪男だった。身長はルークと変わらないくらいそして何より特徴的なのはその身にまとうローブだった。

一見すると旅人が使うようなローブだが見る人が見ると分かる。あのローブは相当な価値のあるマジックローブである。


「私の気配がバレていたとは成る程、流石です。ああ!申し遅れました。私、グレゴドールと申します。早速ですが死(・)ん(・)で(・)く(・)だ(・)さ(・)い(・)」


「!?」


瞬間殺気が強まり男の姿が消える。いや消えるほど早く動いたと言うわけだ。


ー六芒結界(アルデバラン)ーッッ!


ガキィンッッ!という音が響き男は二秒程、シールドと鍔迫り合いしシールドが壊れないのが分かったのか、後方へ飛ぶ。そして手に持つ黒いナイフ…先程の女と同じナイフ。


「ふむ。今の一撃で終わったと思ったんですがねぇ?想像以上に硬いですね。ちょっと本気を出しましょうか。」


そう男が言うと男からでる雰囲気が変わる一段と黒く禍々しい殺気が辺りを包む。まるで空間自体を殺気が包み込んでいるようだ


ー視野拡張(ブーストアイ)ー反射神経強化(リフレクスブースト)ー絶対結(アイギスシー)…ーッッ!


最後絶対結界(アイギスシールド)を言い終わる前に攻撃される。しかし本来ルークは無言でも魔法を発動させる事が出来るため魔法自体は発動している。魔法名を言うのは癖なのだ。


かろうじて発動しきった絶対結界(アイギスシールド)がグレゴドールの攻撃を防ぐ。その手を蹴り上げようとするがグレゴドールは仰け反って避ける。そしてそのまま空中で反転して暗闇に消える。


「ちょこまかとっ!」


次は後ろからグレゴドールの攻撃が来るが絶対結界(アイギスシールド)が素早く移動してまたもや攻撃を防ぐ。反撃しようと正拳突きをするがグレゴドールは後ろへステップし避ける、そしてそのままステップしていって暗闇に消える。


グレゴドールの戦い方は急に左から来たら次は右から来る、右から来たと思ったら後ろから来る…とヒットアンドアウェイという戦法が本当にぴったりな戦い方である。


しかしここでふと気付く…残りの8人は?気配はあったはずだ。今はこの辺りを包む濃密な殺気のせいでいまいち気配が掴めない。

いやまさか…


「分身…か…?」


「………気付きましたか……やはりというか流石と言うべきか迷いますね?」


それでも現状が変わる訳ではない。相手は8人だしなにより動きが早すぎて見えない。ほとんど絶対結界(アイギスシールド)に助けて貰っている。いや無いわけではない本体を倒せば終わるのだ。


「私の本体でもお探しで?」


いや愚策だ。絶対グレゴドールは本体で攻撃してこないだろうしこの濃密な殺気で包まれている空間では本体どころか分身の気配さえ察知出来ない。


瞬間右から分身の攻撃が来る。またも絶対結界(アイギスシールド)のお陰で攻撃を防ぐがこれも反射神経強化(リフレクスブースト)しているお陰である。しかし今回は偶然にもグレゴドールに触れられた。


「…!」


そこで気付いた。今の分身体にはある魔法がかかっていた。ルーク自信が掛けた魔法でありグレゴドール達を追いかけるのにも頼りになった魔法が。そう追尾(マーキング)である。


「その手が…」


ー追尾(マーキング)・霧(ミスト)ー


グレゴドールに聞こえないように気付かれないように小声で魔法を発動させる。この魔法は追尾(マーキング)の魔法を霧状に纏い触れた相手に追尾(マーキング)の魔法を付与させるだが魔力を直接纏っているためあまり距離が離れると効果が切れてしまう。


「そらそろ終わりにしましょう。」


そうグレゴドールが呟くといろんな方向から次々に休みのない攻撃が来る。それをまた絶対結界(アイギスシールド)で防ぎつつ一応気付かれない為に反撃する。案の定避けては闇夜に消えていくがちゃんと追尾(マーキング)が付与されている。


「そろそろ防戦一方なのも考えものですよ?」


ー《一点突牙『裏牙』》ー


八方向から今まで以上に強力な一点突きが来る。絶対結界(アイギスシールド)が耐えきれず割れる。その瞬間周囲8人は飛び退く、示し合わせたかのような攻撃…これは多分


「上かっ!」


案の定上から本体であろうグレゴドールが気配を消して飛び掛かって来ていた。


「もう遅いですねっ!」


確かに端からみたらもう手遅れだ。グレゴドールはもう頭上3メートルくらいにいる。しかしこのために追尾(マーキング)・霧(ミスト)の時から魔力を練っていたのだ。


ー重圧迅雷(テラライトニング)ーッッ!


「!!」


グレゴドールは"まさかっ!?"というような顔をして落下してくる。発動した重圧迅雷(テラライトニング)はまず周りの8人の分身に雷が飛んでいき分身を灰にする。そして真上のグレゴドール本体に極太の雷が貫く。

それはまるで天に逆昇る雷龍のようだった。


「ごふっ…がはっ…ははっ」


重圧迅雷(テラライトニング)に心臓を貫かれたグレゴドールは血を吐いているが何故か嬉しそうに笑う。


「これで…がはっ…かい……ごほっ…ほう……さ…れ………」


「解放…?まさか…」


「あり…が……とう……ごぼっ…かの…がはっ…じょも……おね…がはっ……げほっ……い……」


そういうとグレゴドールは息を引き取った。それにしても彼女もか……洗脳…あるいは狂気……まだ確証はないが。それにしても先にリシーの所に向わなくては








新作が遅れそうなのです!なので時間をください。そしてお休みくださいなのです。

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