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剣の墓標、春の城  作者: 銀野
あらたなるたたかい
146/147

春の城


【魔王付きメイド、カーミラの手記】


今日は、お嬢様が魔王に即位なさいます。


いろいろあって15歳のこの日まで延び延びになってしまったこともあってか、城の皆、既に感無量で鼻声状態です。

いつか魔王さまにいただいたスカーフを付けて、わたしも式に参列します。


今日は庭のお花が、とても綺麗に見えました。


一歩、階を昇る。


天鵞絨の、とろりとした光沢を持った、華奢な靴。

その踵の立てるかつんという微かな音が、静まり返った大広間に波紋のように拡がった。


また一歩、昇る。


天幕越しの照明の光に、夜空の色のドレスに施された、金の刺繍が星の川の如く煌めく。


段を昇りきり、振り返った。


結い上げられた、正絹を思わせる射干玉の黒髪が揺れる。


はあ、と。

薄く紅を差した唇から、少女は吐息を漏らした。



左手には、十二の翼を持つ漆黒の堕天使。

右手には、黄金色の鬣を持つ巨大な氷の狼。


左右の巨大な力が傅くのに導かれて、細い体が、音も無く黒曜石の玉座に収まる。


瞬間。


弾けたように。


待ちわびたように。


列座した異形のもの達は、轟音のような歓声を上げた。






剣の墓標、春の城、終


お付き合いいただきありがとうございました。


剣の墓標、春の城。無事完結です。


・・・・・・まあ、続きはまだあるんですが。

日記の形態が限界に達しましたので、続きは別の話として用意しようと思っています。

開始しましたら、ここにも分かりやすいよう最新話扱いでアナウンスに来ます。


ブクマ、評価、感想下さった方、どうもありがとうございました。

よければ続きもよろしくお願いします。


あ、質問等ありましたらお気軽にどうぞ。

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