表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣の墓標、春の城  作者: 銀野
あらたなるたたかい
132/147

愚弟:3年目、陽月、23日

わざと自室の窓の鍵を開けておくこと一週間。

ようやく黒幕が俺の所に挨拶に来た。


ここから先は、後々見返せるよう、魔法で自動記録したログを貼っておく。



「久しぶりだなマメなお前らしくもねー」

「……食い千切られた手足を再生させるのに丸三年かかった」

「ははは!あのガキども良い仕事しやがるじゃねーか!」

「……魔王が赤子になったそうだな」

「勿体ぶった言い方してんなよ。どーせとっくに知ってんだろ?」

「……主は今だ復活の兆しを見せぬというのに」

「所謂生まれ変わりで、魔王も元のままの魔王じゃねえからな。ザマァ」

「……貴様余程、私に言わせたいらしい」

「それが礼儀だろクソ天使。こちとら大分頭に来てんだよ」

「意味が分からんな。善き霊の世を護るためにどちらが必要かと問われれば、それが主であることは明白。有する力の質は、この際問題ではない。絶大な力。それは魔王ではなく主として振るうべきだ」

「善き霊…な。手前らの(サシ)の都合でかつての主まで屠っといてその言い草か。天使長様も偉くなったもんだ。で、奉る神輿が軽くなっちまったからって挙句の果てが度重なる幼児誘拐未遂か?相変わらずトチ狂った思考回路だな」

「主に必要なモノは、いつでも決まっている。変質し、ソレを忘れた主など、放逐されるが道理。……適切な処置であったと、自負しているよ。優しい兄さん。あなたはいつも感情論に走るから堕天なんかするんだ」

「……帰れ。もういい。次ツラ見せたら殺す。いいな」

「確かに、この場では分が悪いな。おっかない狼も居るし。まあ、気長に待つとするよ。じゃあまたね。兄さん」



………………読み返してて気分悪くなってきた。

昔はもうちょっとマトモだった筈なのにあの愚弟、何の拍子にか大分変質して来てやがる。


……警戒は、緩めず行こうと思う。



タマとタマの弟とできゅっとしてがぶっとやりました。


ブクマ、評価、感想等どうもありがとうございます。


すごく励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ