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(72)謎が謎を呼ぶ

 謎が謎を呼べば疲れる。なぜかといえば、あ~~でもない、こう~~でもない…と推理を巡らし考えるからである。要は気疲れだ。^^ 考えなければ疲れることもないのだが、得てしてその方面の推理ドラマがお好きな方はお考えになり、結果としてお疲れになる・・といった寸法だ。^^

 とある普通家庭である。テレビがガナっている。テレビ前の座椅子を見れば、その家のご主人がテレビ画面に映る推理ドラマに見入っていた。するとそのとき、CMが急に流れ始め、ドラマは寸断されてしまったのである。丁度、ドラマが盛り上がる最高潮のクライマックスである。

「チェッ! いいところなのになっ!」 

 開口一番、ご主人は思いっきり愚痴った。そこへこの家の奥様が、現れなくてもいいのに現れた。^^ 奥さんとフツゥ~に書きたいところだが、山の神的な雰囲気からして奥様なのである。^^

「早く入って下さらないっ!!」

「んっ!? どこへ?」

「どこへって…もう!! お風呂に決まってるでしょ! ったくっ!!」

「あっ! そうそう…。そうだったな、すまんっ!」

「すまんはいいからっ! 私が入れないでしょ!! ったくっ!!」

「ああ、分かった…。今、謎が謎を呼ぶいいとこなのになぁ~~」

「あれだけ言ってたのに、あなたが忘れてた方が謎が謎を呼ぶわよっ! ったくっ!!」

 奥様は、ったくっ! を三度も繰り返した。

 謎が謎を呼ぶとき、他のことは忘れるようである。^^


                  完

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