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(12)無意識

 いつやらの短編集で意識を題材にした話を掲載したと思うが、今日はその逆の無意識を題材に取り上げたい。

 意識すれば疲れるのに、無意識だと疲れることは、まずない。無意識にする行為としてくせがあるが、すぐ鼻糞はなくそ穿ほじる・・というきたないのから、周囲にいる人を不快にする貧乏ゆすり・・とかだが、本人はいっこう疲れることなく、気分を発散することで逆にくつろげるのだから勝手なものだ。^^

 とある高校の授業風景である。

「おい! 蛸崎たこざきっ! その訳はっ!」

 早弁[昼食の弁当を午前中に食べ、昼食にまた食べるという高校生男子が得意とするわざ。ただし、オリンピック競技の正式種目には認定されていない。^^]を済ませたあとの授業で眠気を感じた蛸崎は、教科書を開いて立て、机にして爆睡ばくすいしていた。その姿を教壇の上から見ていた教師の酢味すみは、鋭い声で一括いっかつした。

「… 〇#”▽%’●”…」

「おいっ! 蛸崎っ!!」

 爆睡する蛸崎を隣の席の生姜しょうがが揺り起こした。

「… んっ!」

「訳だよ、訳っ!」

「んっ!? …訳?」

 蛸崎は、何事だ? と言わんばかりに両手を広げ、大欠伸おおあくびを一つ打った。教師の酢味が赤ら顔で怒ったように見つめている。

「あっ! 僕、部活が続いて疲れるんです。で、今日は腹も減って、さっき食べましたっ! それが訳ですっ!」

 その途端、教室内は爆笑のうずと化した。教師の酢味も、釣られていつの間にか笑っていた。

 若者が疲れると、まあ、いろいろな珍事が起こる・・というお話である。^^


                  完

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