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開拓事業

リサ姫38歳の1月1日の税収は、630万ディルスと魔法剣3本だった。取り合えず200万ディルス程借金を返済するが、中々上手く以下ない。

瞳から買った船でドラゴン村沿岸で、商取引を始めているが、好調だった。

「西方の農作物を革命国家で売りさばいた収益は、130万ディルス位」

恐ろしく少ないが、臨時収入としてはそれなりの金額だ。

ファーリの高速移動があれば、南部と直接交易が出来るのだが・・・。

まあ冬眠しているファーリを叩き起こして、この屋敷を灰にはしたくない。

寄付金の方は物凄く、500万ディルスもサキが、かき集めてきたが。

「寄付金に頼った方が、国家経営は安定して運営出来るかもしれないな」

最近寄付金集めが目的の、キートン様ファンクラブがサキの手によって、結成されており、多額の寄付金が集められているのだがキートンは知らない。

「キートン様の威徳の賜物です。因みに寄付の百万ディルス分はリサ姫からの献金ですが、あの人一体何がしたいんでしょうね?」

俺を寄付金で、飼いならしたいんだろ?

リサ姫には悪いが、その手には乗らんから、寄付は諦めた方が良い。

「リサ姫からの献金で、開拓事業でも始めるか?まあ今冬だし収穫は期待しないけどな」

西方の荒地を開拓すれば、数百万ディルスの収入が期待できる。

「開拓するんですか?植林の方がよいと思いますが」

エルシリアは反対したが、植林ならエルフの能力で、直に大森林に出来るからだだろうと思われる。

西方には、イリヤとその部下のエルフ達数名がいるので、活躍は期待出来るのだが、協力をしてくれるだろうか?

「その線なら、協力は惜しまないわ。エルフの森が再現出来るから」

穀物にも応用は出来るが、労力がハンパじゃない。

のんびりと森林を育てるのが、一番楽に開拓が出来るのだ。

強力な肥料が直に手に入るではないか。

「では任せるぞ。春になったら畑を耕して野菜を植えてみる」

エルザス帝国で不足気味の野菜を育てて、南部で売りさばこう。

エルザス帝国では何故か野菜を軽視して栄養不足な領民も多少いるらしい。

西方では余った土地で野菜を作るのが、手っ取り早い金儲けの手段だ。

「ファーリは春まで起こさない。体調を崩されたら厄介だ」

キートンの方針は守られ、ファーリを起こす者はいなくなった。

最近キートンの下に、兵士志願者や仕事を求めて大量の難民がやってくる。

豊かな筈の南部からでさえ、仕事を求めにやって来るほどだ。

寒村で働けば、所得税は無税だからだろう。

寒村の人口は3万5千.

都は15万人に膨れ上がる。

税金が無税と言う事は、働いただけ給料が、純益で貰えるのである。

やりがいのある仕事なのだ。

それ故に、寒村で商売したがる難民は多く、キートンも処理に困っている。

どうすればいいのだ?

規模が膨大すれば、養う人口も多くなるから困るのだ。

「キートン様。うちのギルドに何か御用でしょうか?」

ギルドの長がキートンを出迎えて、用件を伺った。

キートンは開拓事業の入植者と労働者募集の依頼を正式にする。

「分かりました。5千人を集めて参ります」

ギルドの長は安受けあいして、キートンを去らせたが、次の日には、7千人の希望者を集めてキートンの屋敷に送り届けた。

希望者は多かったらしい。

仕方なく、優秀そうな奴は、兵士に採用する事にした。

「折角削減に成功したのにな」

土木工事に採用した、6千人は早速植林と開墾に注ぎ込まれ、片っ端から、荒地を開墾する事になるが、エルフの能力で、植林地帯には早くも木の芽が芽吹いていた。

「疲れたぁ。おにぎりください」

「開拓の暁には、この森の領主と土地の所有権はいただきますからね」

高額でかき集められたイリヤの部下は、余りの過酷さに悲鳴を上げた。

「良くやった。後は定期的に森林に成長促進の魔法をかければいい」

これ以上続けさせると部下が不満を言い出すので、休憩させる事にした。

これだけ成果が上がれば、取り敢えずは十分だ。

「キートン様。木を成長促進させて、薪でもほしいのですか?」

この西方には、太陽光発電の恩恵はないので、基本的に薪で調理する。

「そんな持ったえない事はしないよ。この森は田畑の水源だよ」

昔書物で読んだが、森林があるところは、水が豊富らしいのだ。

それで、森林を作って、水源を確保して、豊かな穀倉地帯を森林の近くに作ろうと、まあそういう訳なのだが。

「やる気が出てきましたねぇ。野郎共。休憩は終わりだ。仕事をするぞ」

「お~」

このエルフ共と人間の作業員の働きにより、木の芽は1日で15cmまで成長して、虫がやってきた。

作業員が丹念に、虫を取り、魚の餌にしている。

魚を使った肥料があると、前に聞いた事があるからだ。

「やりがいのありそうな仕事で羨ましい。こっちは畑耕すだけですぜ」

肥料を探しては、開墾した畑に混ぜ込むだけの単調な仕事だ。

これを何百回と続けたら、いい加減飽きてくる。

「俺はお百姓さんには、向いてない気がしてきたぜ」

労働者がつい愚痴を言うが、他の労働者に止めさせられた。

「愚痴るな。春まで待てば、種蒔きが出来るんだぞ」

こっちだって、眠いの我慢して畑耕しているんだ。

「やる気がないなら、代わってやるからお前はここから去れ・・・」

不味い握り飯でも作ってくれてもいいが、農作業はしてくれるな。

「悪かった。二度と言わないから、農作業させてくれ」

全く。

やる気がなくなるような発言はするなよ。

皆が迷惑するだろう。

そんな話をしながら、約二時間後に昼食の時間になった。

キートンの料理が山のように、食卓に用意される。

ファーリも冬眠から覚めて食卓にやって来ていた。

あれだけ食ってもまだ冬眠するには少ないのか?

「キートン様の料理は最高だぜ」

「俺はキートン様の料理は不味いと聞いたがな」

確かに昔の俺は料理下手だった。

瞬く間に料理が平らげられる。

「俺の下に集う若者は、どうして食費がかかるんだ?」

そう思うが、今更口にはださない。

「ご主人様。ご飯頂戴」

「・・・」

空の鍋をファーリに見せると、ファーリは諦めて寝床へ帰っていった。

「さあ、仕事を再開しろ。肥料になりそうなモノは何でも混ぜ込め」

キートンの命令で、魚釣りが兵士によって再開された。

別の兵士は、山に肥料の材料を採集に行っている。

「キートン様。この鍛冶の村では、精錬用鉱石が不足しているらしいです」

開拓地に仕事を持ってくるなよと思うが、代わりがいないので仕方ない。

エルシリアは冒険者として育ったから、統治計画には役に立たなかった。

「分かった。鉱山の街に連絡して早急に買い付けて来い」

南部にある鉱山の街にファリを行かせる事にした。

「客である私に命令するとは、いい度胸だな」

キートンもファリを怒らせる心算はないが、人材がいない。

「その鉱石を運んでくればいいのか?まあ良いだろう。3時間待てば、高速移動の魔法で、鉱石を鍛冶の村に運んでおいてやる」

ファリはキートンに営業許可証の発行を求める事にした。

これがないと、鉱山の街で商売出来ない可能性がある。

「では行って来る。ファーリの母たる私を見くびるなよ」

ファリは高速移動で、南部の鉱山の街にたどり着くと、相場の2倍で買い付け、鍛冶の村で盛大に売りさばいた。

相場の3倍だったが、それでも村民は有難がって金を支払ったという。

儲けた30万ディルスをキートンに差し出して、ファリは眠ってしまう。

「久しぶりに眠くなってきた。眠らせてもらうぞ」

ファリは冬眠はしないと言っていたが、それでも疲れると眠くなるらしい。

「高速移動はそんなに疲れるモノなのだろうか?」

「疲れると思いますよ。鉄鉱石運んで4千キロを爆走してるんですよ?」

それも往復で・・・。

これで疲れなかったら、ファリは化け物だ。

「エルシリア。部下に命令して運んでやれ。それとファリ用のご馳走を用意しろ。目が覚めたら、報酬に好きなだけ食べさせてやる」

ファリがどの位大食漢なのか知らぬが2万ディルスも使えば大丈夫だろう。

「キートン様、もう限界です。魔力回復の薬を飲ませてください」

イリヤと部下達がキートンに回復薬を要求した。

「薬ですか?私の店にも魔力3倍飲み薬がありますが、買いますか?」

サキがお勧めの薬をキートンに勧めた。

キートンは、何か聞き忘れている気がするから聞いて見た。

「魔力3倍って、魔法の方も効果3倍とかにならないのか?それなら買う」

「それもありますよ。複合薬なら一服300ディルスです。安いでしょ?」

魔法の力を回復させて一服300ディルス?

安い。

買った。

「全員分の魔力を回復させてくれ。複合薬とやらを買う」

「分かりました」

早速全員に、複合薬を飲ませて、魔力を回復させた。

森に魔法をかけてみる。

冗談みたいにニョキニョキと芽が育ち始めて、苗木みたいにまで成長した。

幹も茶色く変色している。

「確かにこの複合薬凄いな」

「連続での使用は木の耐久度を下げるから、1月は使うの止めとけ」

それでは複合薬を使用しても、大木にするには2年はかかるな。

別の場所に苗木を持っていって、植林すればいい。

複合薬の御蔭で、植林のスピードが飛躍的に上がった。

「信じられない。体中から魔力が満ち溢れてくるぜ」

この膨大な魔力を早く消費しないと、体が持たない。

「転送魔法テレポート」

この魔力で使える魔法が増えたらしい。

別の植林予定地に、転送された。

苗木は一応別口のキートンの配下に植えさせておいた。

「さあ苗木よ。覚悟しろ~」

苗木に向かって植物成長の魔法を掛け捲る。

幹が5cm弱の木に成長してしまった。

「流石はサキ様だ。何でも都合の良い商品を持ってきてくれる」

キートンの部下にも好評だ。

ここまで太くしてしまえば、猪など怖くないからな。

鹿だって食べる事は出来ないだろう。

「イリヤとその部下の皆様には、約束通りこの森の長官に任命する」

キートンは下手にでて、イリヤのご機嫌をとる事にした。

こんな使える部下とサキを敵に回したら、リサの方に寝返るだろう。

1月4日にもかかわらず、成長促進の魔法の御蔭で、緑が生い茂っていた。






ファンタジー世界ならこんな植林も可能ですよね?

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