先生方と精霊の対面です!
早退後も何日か休んだので、もう私は健康そのものだ!
というわけで、今はエンス先生の教師部屋にいる。
あと、何故か女医のマカ・コルムリー先生もいる。
「よく来たなフレーバ。コルムリー先生はなんかあった時の為に立ち会ってもらっている」
「出番がないのが一番なのだけどね」
「それは私も同感だ。とりあえず、フレーバに宿っている精霊のことについて知りたい。フレーバが無詠唱で魔法が使えると、何人かの生徒に聞いたから、上位精霊ということは分かっている」
私に宿っているのが最上位精霊って言っていいのかな? ……まあ、大丈夫でしょう。
「えっと、そうですね。私に宿っている精霊は最上位精霊で、ラミスっていいます」
なぜか先生達の動きが止まった。一体どうしたのだろうか? もしかして、最上位精霊っていうのまずかった系だったり……。
「悪いなフレーバ、聞き間違えたかもしれないからもう一度お願いできるか?」
あ、やっぱりそうみたい。
「聞き間違いではありませんよ。ちゃんと最上位精霊と言いました」
エンス先生は一度小さく深呼吸をすると、私の前に立った。
「本当に最上位精霊! あの伝説と言われし最上位精霊が宿っているのか⁉︎ あ、会わせて、いや、一旦解放することってできるか?」
もうそれはまるで、純なる子どものようなキラキラした目で私を見つめてきた。
コルムリー先生の方を見れば、ものすごい速度で頷いている。首が落ちないか心配になる。
「できますけど、体に負担がかかるんですよ」
「それはどれくらいだ」
一瞬にして子どもから大人に戻った。
「以前解放した時はしばらく咽せていました。でも、解放で気を失うほどの負担はかからないってラミスが言っていたので、大丈夫ではあります」
「ならお願いだ! できれば無詠唱で解放してくれ!」
「私も会ってみたいわ〜、最上位精霊のラミスさんに。それに、それくらいなら私が回復魔法で軽減できるから大丈夫よ」
たぶんここまでくると私に拒否権はないと思う。いや、ない。
「分かりました。では少し離れてください」
私は心をラミスと通わせて語りかける。
──ラミス、外に出てきて。
私の体は光に包まれ、その光の粒子一つ一つが合わさり、茶色の長髪に緑色の目の半透明の女性が現れた。
「どうしたのマードリア。こうして会うのは久しぶりじゃない」
「ひ、久しぶり……」
今回も喉をやられてしまい、うまく話せない。
コルムリー先生が瞬時に回復魔法をかけてくれたので、私の喉は元に戻った。
回復魔法は魔法の中で最も難しい魔法だ。回復魔法に関しては、魔力量だけでなく技術も大切で、大抵の人は軽い外傷を治せる程度しか使えない。だから、コルムリー先生のように体内までも治せるのは、それこそ十年に一人誕生するかどうかってところだ。
だから、リリーが軽くやってのけた負担を軽減させる回復魔法も、実は並大抵の人はできない。
さすがは主人公だ。
「貴方が最上位精霊のラミスさんですか?」
「ええそうよ。貴方達は?」
「私はフレーバ達が所属するSクラス、それとAクラス担当の魔法実技教師、シュレーム・エンスといいます。最上位精霊であるラミスさんに出会えて光栄です」
「私はこの学園で女医をしています、マカ・コルムリーと申します」
「へー」
ラミスはじっと二人のことを見ると、ほんの少し口角を上げた。
「貴方達の精霊は上位精霊みたいね。中位精霊から上位精霊になるには、パートナーが優秀でなければいけない。──あなた達は本当にここで教師、女医ができるほど優秀だってことは分かったわ。それで、何が聞きたいのかしら? マードリアが私を出したのはあなた達が原因なのでしょう」
さすが最上位精霊、なんでもお見通しって感じだ。
「色々と聞きたいことはたくさんあるが、教師である私が今聞かなければならないことは、フレーバが魔法を使うたびに倒れてしまう理由についてだ」
「そんなの簡単よ、マードリアの体は私の力に耐えられないからよ」
「でしたらなぜ、フレーバさんと契約をしたのですか?」
ラミスは一度私の方を見た。私は顔を横に振った。ラミスは転生のことを言っていいのか確認するためにこっちを見たのだろうから。
「単純なことよ、私がマードリアに興味を持ったからよ。それ以外に理由はないわ」
もし本当に私が転生者とかではなく、ありえないとは思うけどラミスが私に宿り、そんな理由を言われたら、私は心底ラミスを嫌いになったと思う。
次話 本日中




