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小話 詰め合わせ

久しぶりなので軽く人物紹介



サフィア……ヒロイン。元水精霊で今でも猫の姿になれる。


ギルバート……ヒーロー。 強面冒険者。 サフィアを溺愛・執着しまくり。


ジョエル……知り合い冒険者。


クインツ……ジョエルと契約している水精霊。



【愛妻弁当】



 「~♪ ~♪ 」


 サフィアは鼻歌に合わせながら手元の包丁をリズミカルに動かしていた。


 これからギルバートが向かうダンジョンに持っていくお弁当を作っているのだ。


 そんな愛妻弁当の出来上がりをソワソワと待っているギルバートは穴があきそうなほどの熱視線でサフィアを見ていた。


 「もうすぐで完成だから、もうちょっと待ってね」


 エプロンをして髪を一つに結って料理をしている姿にギルバートが密かにテンション爆上がりして寝室に連れ込もうか、このままキッチンで押し倒してしまおうか、いやいやこの姿を目に焼き付けるのが最重要事項ではないか、と脳内で各陣営ギルバートが壮絶な殴り合いを繰り広げていたが、サフィアが声をかけた瞬間にスっとそれが収まった。


 「急がなくていい」


 結局サフィアが自分のために弁当を作ってくれているのを邪魔したくない。 サフィアの手作り弁当欲しい。 という気持ちが勝ち、ギルバートは大人しく待ての姿勢をとったのだった。





【気のせい】



 穏やかな風が心地よいある日のこと。


 サフィアは猫の姿で丘の上を走っていた。


 こんな気持ちのいい日には無性に走り出したくなってしまうから不思議だ。

 猫の姿は人の姿より本能が強く出る気がする。そう思いながら存分に走り回ったサフィアは後ろから着いて来ていたギルバートを振り返る。


 「はー、満足した。 ごめんね、いきなり走り出して」

 「俺から離れようとしたのかと焦ったが、サフィアの顔が笑っていたからな。 たぶん違うのだろうと思ってサフィアが楽しそうに走る姿を堪能させてもらった 」


 もし俺から逃げてもこの世の果てまで追いかけるがな。と黒いオーラを漂わせながらサラッと呟くセリフにサフィアは一瞬身体を強ばらせるが、空耳かな?と聞き流してギルバートの足元に擦り寄った。





【風邪?】

 


 「……くしゅんッ」

 「大丈夫か? 」


 ギルバートの腕の中でブルブルッと身体を震わせた猫姿のサフィアは暖を取るようにギルバートの胸元に身体を擦り付けた。

 その姿を真上から見下ろしたギルバートがハァハァと息を乱しながら鼻を押さえて真面目な顔で声を掛ける。


 「昨日川に落ちたのはさすがにマズかったかもね」

 「やはりアイツは殺っておくべきだったか」

 「クインツも悪気があった訳じゃないんだし」

 

 昨日川辺を歩いていたところ、偶然ジョエルとクインツに会ったのだが、その時じゃれてきたクインツに押されて川に落ちてしまったのだ。


 「早く宿に戻って暖かくして休もう。 ああ、あと何か滋養のある食事も…」

 「くしゃみ一つで大袈裟だよ」

 「だがサフィアに何かあっては…」


 心配顔のギルバートに、サフィアはふふっと笑って


 「それなら早く休もう。 私常に寝不足だから、今日はギルバートとゆっくり寝られて嬉しい」


 言外に「今夜は夜の営みはなし」と宣言されギルバートは絶望の表情になったが、いやサフィアが回復するためなら、と断腸の思いで共寝をする決意をする。

 たぶんサフィアが隣にいるのに手が出せない悶々とした夜を過ごす事になるだろう。


 「今夜は長い夜になりそうだな…」


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