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監査官レオノーラと元黒柴フェンリルの婚約事情 〜すれ違い続けた二人が、想いを通わせるまでの話〜  作者: 柴門そら


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1/5

第1話 婚約しているのに、何も変わらない朝のパン祭り

連載していた作品のスピンオフ連載です。(全5話予定)

※本日もう1話更新予定です。

よろしければ、続きもお楽しみください。


婚約しているのに、なぜかすれ違ったままだった二人の、

その後の物語。


「あの二人、その後どうなったの?」という方へ。


本編を未読でもお楽しみいただけます。


▼本編はこちら

追放された第二王女、辺境王領の監査官になる

〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜

https://ncode.syosetu.com/n1620lv/


▼別視点のスピンオフはこちら

契約結婚のはずが、激重陛下が毎日プロポーズしてくるのですが。

https://ncode.syosetu.com/n4911lz/

あの事件から2年。


昨日は隣国の国王夫妻に会ってきた。

懐かしい思いもあり、またドタバタありな1日だった。


「あいつら、なんだってあんなすれ違いになってるのか、全くわからんな。

どう見たって両思いじゃないか。意味わからん。」


ルシアンが黒髪をガシガシしながらぶつぶつ言っている。


そこでエイミーがすかさず、横目でルシアンをジロリと見ながら

「人のこと言えるのかしらねこの人。」


とつぶやいていた。


私は、といえば、2年前のことに思いを馳せていた。


私はレオノーラ、第二王女で辺境の監査官をやっている。

2年前の事件の後も、この仕事に復帰した。

なんだかんだ性に合っているのかもしれない。



□□──────────────────□□


2年前________


隣国の王太子がとある教団に入れ込んでしまい、

国王を殺害し、王家簒奪、そして第二王子暗殺未遂。

それだけでも大変なのに他国を巻き込んだ事件となった。


我が国の厄災を狙って邪竜を取り込み、

世界征服を狙った「ナイトフォール教団」により、

王太子も絡んで国を跨ぐ大事件となったのだ。


私はその厄災を食い止めた第二王女として

何故かもてはやされるようになってしまったが、

これには王国の長い長い歴史の中で、それぞれの代で

犠牲になってきた3名がいたことを忘れてはならない。


数百年に一度起こるこの厄災を防ぐための使命を負った今代の3名が、


最初にぶつぶつ文句を言っていた、


「宰相家次男 ルシアン・ルーンヴェルグ」


そして今回、隣国への訪問についてきてくれた、


「公爵家時期当主 エイミリア・ノクスヴァルト、通称エイミー」


そして私、第二王女レオノーラ


である。


結果として、今回は3名とも犠牲にならず、こうしてピンピンしているわけで。


厄災の恐怖は去り、平和な時代がやってきた。


今日は隣国への表敬訪問と、定例となっている両国騎士団の合同訓練だ。

あの事件の時、隣国の騎士団とうちの国の騎士団で協力したこともあり、

もともと騎士団長同士が知り合いだったこともあり、

定期的に合同訓練を行っている。


さっきルシアンがぶつぶつ文句を言っていたのは、

今日は、この国の国王陛下と王妃殿下の両片思いを解決してきたのだが、

そのことを言っているらしい。


国宝陛下、アドリアン陛下は、以前は私の婚約者候補だったこともあり、

マルガレーテ王妃殿下がちょっと誤解をしていたらしい。


そんな誤解もスッキリ解消されて、両陛下はますます睦まじく、

そして、ますます国は発展していくことだろう。


私たち、いいことしたわ!うん、いいことした!



「______様!レオノーラ様ってば!」


エイミーが話しかけてるのに全く気づいてなかった....


「ん、もう、聞いてますか?

いつも一度考え込んでしまうと、ご自分の世界に入ってしまって、

まったく聞こえないんですから!」


「エイミー、ごめんなさいね。

って、なんであなた侍女服着てるのよ!

もう私の侍女ではないでしょう?

公爵家時期当主なんだから!」


「えー、だってこの方が落ち着きますし、侍女の仕事も好きなんですもの。

それに似合いますよね?ルドがこの姿も好きだって言ってくれるんです。」


ああ、また婚約者のルドヴィクとの、のろけ話です。はぁ。


「そうだ、レオノーラ様って様付けで呼ぶのは禁止したはずよ!

2年前、友人になるって約束したんだから。

いまだに様付けは、ちょっと寂しいわ」


「え....緊張しちゃうんですよ。

もうしばらくこのままでよくないですか?」


「ダメです。この滞在中に、様付けで呼んだら罰ゲームです!」

「えええええ、ひどいです、レオノーラ様!」


「はい、即1回アウト!罰ゲーム考えておくわ」


「えー、ひどいです。レオノーラ様!あっ、また言っちゃった。」


アハハと笑い合う声。


今は朝食の席。

監査官の旅のときのように、恒例の朝のパン祭り絶賛開催中だ。

まぁ、ルシアン(フェンリルだった時はヴェル)がパン好きなのが始まりではあるが。


この3人といつも旅についてきてくれる御者のトーマス。

そして今回合同訓練があるので騎士団長のキース。


この全メンバーと集まるのは2年ぶり。あと数日滞在するけどこのわちゃわちゃ感が楽しい。


以前と違うことは____


ルシアン、もといヴェルの呪いが解けて人の姿に戻れた、ということと、


なぜか、


私、レオノーラとヴェルがなんと「婚約」している、

ということだろうか。


……とはいえ。


あの事件のあと、少しだけ距離が近づいた気がしていたのに、

今は、何も変わっていないような気もする。


ルシアンが、何を考えているのか――

正直、よくわからない。


……むしろ、前より距離が遠くなっている気さえする。


はぁっと大きなため息をついた。


レオノーラはまだ知らない、

今回のこの隣国訪問の間に、あんなことやこんなことが起こるとは。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


すれ違っていた二人の距離が、少しでも近づいていたら嬉しいです。


もしこの物語を「もう少し見守りたい」と思っていただけたら、

ブックマークや評価で応援していただけると励みになります。


▼本編はこちら

追放された第二王女、辺境王領の監査官になる

〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜

https://ncode.syosetu.com/n1620lv/


▼別視点のスピンオフ

契約結婚のはずが、激重陛下が毎日プロポーズしてくるのですが。

https://ncode.syosetu.com/n4911lz/


次回もお楽しみいただけると嬉しいです。



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― 新着の感想 ―
2年経ってもすれ違い… スピンオフの中で、どうなるか楽しみです
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