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この世界の情勢


シュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュ

ハァハァハァハァ

シュシュシュシュシュシュ

シュシュシュシュシュシュ




転生して約1ヶ月が過ぎた。

体が覚えるのか?素振り1000回も場内100周も8:00から始めて13:00くらいには終わる様になった。




ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ

ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ


よし、ラスト


ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ

ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ



「よし、雄治!!今日もお疲れっ、!」


後、変わった事と言えばリリアさんとレイシアさんからそれぞれ、雄治、雄治様って呼び方に変わったかな。


「今日もお疲れ様です。雄治様。今、回復を掛けますね。」レイシア。


「はい~。」

あー至福の時だ~。

マジで最高。レイシアさんに回復魔法を掛けて貰えるなんて、全て癒される~


「仕方の無い事かもしれませんが、あまり自分を追い詰めて無理なさらない様にお願いしますね。」


「えぇ、まぁ……」

優しい~。

チョー優しい。


剣術の方は遅いなりにも着実と技術が上がっていく感じがするけど魔法が全然駄目。


「うぁぁおぉあぁぁぁぁぁぁあうおぉぉぉ!」


魔力!魔力!魔力!


「うぅおぉぉぉあおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


どれだけ力を入れても魔力が上がると言うか練れない。生成されない。


「んー。そういう体質なのか?」


校長も呆れるくらいだし…

魔法が使えないとなると、強化魔法を厳しいから俺ってどうやって戦うの??


魔法がある世界で剣だけとかないよね!?

流石に。

それは、マジでヤバい。

でも、魔力が湧いて来ない。


どーしたもんかね~




◇◇◇◇◇◇◇◇


「おやっ!?勇者様、訓練帰りですかな?」


ハデルさんが話し掛けてきた。

普通に対応するか。


「えぇ、まぁ。」


「素晴らしい。雄治様が真の勇者になる日もそう遠くは無いかもしれませんね。」


「ハハハハご冗談を。」

笑えねーよっ!!


「あっハデルさん。少しいいですか?」


「はい?」


「いや、勇者とは言われてますが実際に私は誰と何処で戦えばいいのですか?」



「おやおや、勇者様には申し上げておりませんでした。失礼しました。勇者様のお相手は先代勇者でございます。先代勇者とは雄治様の前に勇者召喚で来た勇者でございます。」


「勇者と戦う…?」


「えぇ勇者として召喚された物の、その者は悪に染まりこの世界を我が物にしようと企んでおります。彼は魔石と言う物を作りました。文字通り魔力で出来た石でございます。そしてその魔石に古代禁術魔法を幾つも掛け合わせ魔人と言う新たな種族を作りました。その男が名乗る今の名はダーディム。」


ダーディム?

どういう意味だ?

「え~と。その勇者はいつ召喚されたのですか?」


「2年前です。」


「2年前っ!?」


「えぇ、ですが彼は少しずつ少しずつ道を外れて行きました。今では、勇者どころか魔王と呼ぶのに相応しいでしょう。」


「え~と。色々聞きたいのですが、先ず何で勇者はそんな禁術魔法を使えたんですか?」


「それは、彼が勇者として召喚された賢者だからです。賢者とは読んで字の如く、召喚された直後から他を圧倒してしまいました。」


なるほどね。チートじゃん!!

俺なんか1つも無いのに。

くぅ~、羨ましい。


「じゃあ、何で貴方達は勇者召喚をしたのですか?今の話だと魔人は先代勇者が作った者。私を召喚した理由がそれは、わかります。ですが、先代勇者は何の為に?」


「バラガン帝国との戦争でございます。私達ガイル王国には人、獣人、エルフ、ドワーフなど多種多様な生活を送っております。逆にバラガン帝国は龍人属の国なのです。彼らは自分達が1番ではないと気がすまないのでしょう。それに、私達人間は他の種族が貰えなかった加護という物がございます。」


「加護?」


「えぇ、簡潔に説明すると体の外側に魔力で出来たバリア、シールドみたいな物でございます。勿論、加護は大きなダメージを喰らえば消えますがロージョンという物を飲めば回復出来ます。龍人属はそれが気に入らないらしいのです。加護は本来は自分達が受ける筈だったと。」


ん?ロージョン!!えっ!?ロージョンって言った?いや~ネーミングセンス皆無かよっ!!

ロージョンは飲みたくないよねー

マジで飲んでのかな、この世界の人は…


「ん~。となるとバラガン帝国と魔人を倒すのが目標ですかね?」


「いえいえ、バラガン帝国とは先代勇者ダーディムが国際的な指名手配になって以降は平和条約を結んでおりますので軍事侵略として戦う必要もありません。彼らは元々、土地など領土を欲していた訳ではありませんので話合い自体は直ぐに終わりましたが、その遺物と言いますか…先代勇者ダーディムの処理だけが滞っている状態でございます。」


「…そう言う事ですか。理解しました。それでその先代勇者はどちらに?」


「龍の森でございます。」


「龍の森?」


「はい。今は魔の森とも言われております。雄治様が召喚される半年前の事です。我々とバラガン帝国が手を組み彼を討伐しようと試みました。まぁ結果は痛み分けに近い形になりました。それで彼は龍の森を隠れ蓑のしたのです。龍を盾に、おそらく傷を癒すのと魔人を増産させる為に。」


「魔の森?」


「左様。元々は多種多様な龍が住んでいる場所でしたが、あの大悪人にして大罪人ダースが変えてしまったのです。」


「では当然、龍は?」


「おります。その森で今現在も暮らしている事でしょう。ただ、奴のせいでより狂暴になっていると思われます。我々としては龍は街に現れない限り敵認定はしておりませんが、奴が何を仕出かすかわかりません。例えば龍に魔石を埋め込み精神操作を行い我々に危害を加えるとか?」


「そうですか…確かに精神操作はわかりませんが龍を操れるなら操りますよね?戦力的にも。龍の森の場所はどちらに?」


「えぇ、その通りです。悔しい話になりますが奴は我々の先の先の先を生きている元賢者です。龍の森はガイル王国とバラガン帝国の南に位置しております。なので当然ながら砦がございますのですぐにここが落ちる事は万一に無いでしょう。」


「魔人は?どうすれば倒す事が出来ますか?」


「フフフ。勇者様…少し喉が乾きませんか?今、茶の用意をさせます。ぜひ、召し上がってください。」


「ありがとうございます。」



ズズズズー

美味しい。紅茶だっ!!


「お気に召して頂けましたかな?」


「はい。凄く美味しいです。」


「それで、魔人の倒す理由でしたかな?」


「はい。」


「それは、額の魔石を割る事です。魔石は青色から赤色にかけて強くなるらしいのです。」


「らしい?」


「えぇ、まだ検証中の案件でございます。先程、申し上げました通り、賢者として召喚されたダーディムとて半年前の戦争のダメージと魔人生産の魔法は何かしらのリスクがある魔法なのでしょう、一気に魔人を増産して責めて来た事はありません。なので、報告数が少ないのです。」


そう言う事か。

だから、今現在もなんだかんだ安全なのか…

「わかりました。ありがとうございます。」


「いえいえ、私で宜しければいつでも話相手になりますよ?」


「ありがとうございます。では、これで失礼します。」


「えぇ。」



◇◇◇◇◇◇◇◇



無能の勇者ですか……?


確かに現状は戦闘面に置いては何も無いかもしれない。

皆さんが言う訳ですからね、私が口を挟む事ではありません。


それでも、彼は前を向いて少しずつ少しずつ歩みを止めない。例え、その速度が回りと比べても彼はしっかりと自分で居る。


あの若さでだ。

こんな素晴らしい事が有るのだろうか?

別の世界に来てもっと投げやりな態度や横柄な態度をしてもいいのに、彼は彼なりに歩んでいると言う事ですかね。


彼のこれからの旅路が少しでも幸運に恵まれます様に。








そして、あわよくば彼に勇者としてこの世界を救って欲しいものです。



弱さによる底辺を知る勇者。

最高ではありませんか?



彼の行く末が楽しみですね。

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