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やり直すほど、弱くなる ~死に戻りの代償は寿命。無能の僕が『英雄の再来』と囁かれる理由を、僕だけが知らない~  作者: ふゆう
プロローグ

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残り、数えるほど

僕は今日、二度死んだ。


二度目の暗闇から浮かび上がって、最初にしたのは、自分の余命を数えることだった。


G2から、G1へ。たった二回の死で、僕の残り時間は、半分になっている。


死に戻り。時を巻き戻す力。


物語でなら、それは無敵のはずだった。何度でもやり直せて、そのたびに強くなっていく、都合のいい力。


違った。


巻き戻るのは世界だけだ。僕の中で削れたものは、何ひとつ戻らない。


やり直すほど、弱くなる。

やり直すほど、本当の死に近づく。

そして、この下が抜けたとき——誰の記憶にも残らない、完全な消滅が待っている。


無限の力なんかじゃない。数えるほどしか、残っていない。


……それでも。


視線の先で、まだ何も知らない仲間たちが、笑いながら歩いていく。あと十分もしないうちに、あの人たちは全員、死ぬ。


それを知っているのは、この世界で、僕ひとりだけだ。


重くなった足を、一歩、前に出す。


——三度目。


      *


これは、その少しだけ前の話だ。


取り柄も、夢も、居場所もなかった僕が。見慣れた街角で、一台の車に轢かれて死んだ、あの日から始まる。

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