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難問

工事現場を出た後、少し離れたビルの屋上に泊まった。


そうして、朝の11時、皆で朝ごはんを食べた後、上野伊那大学埼玉キャンパスへ向けて再度出発した。


「今いるのが福島だろ?んで埼玉までってまぁまぁ遠くないか?」


「そうかな?今までだって結構移動してきたじゃん」


「蒼雷の超能力でもう少し速度が出ればなぁ」


「文句言うな。お前らや中の物が倒れないように調整してやってんだよ」


「まぁいいじゃんのんびり行こうよ」


「そうだね。みんなの勉強用の問題集も貰ってるし」


「やっぱ急いだ方が良いかも」


「みんなちゃんと掴まってろ。飛ばすぞ」


「え、ちょ」


私が近くの壁に掴まった瞬間、キャンピングカーが勢いよく加速した。


「ちょ、蒼雷飛ばしすぎ飛ばしすぎ」


「なんだ速度出せるじゃん蒼雷」


「思ったより平気なんだな」


「いや、私、大丈夫じゃないから」


私は今にも勢いで倒れそうになっていた。


「ほら、草乃掴まって」


私が必死に耐えていると平気な顔してその場に立っている沙莉が手を差し伸べてきた。


「ありがとう、ってなんでどこにも掴まらずに立ってられるの?」


「そりゃあ体幹も鍛えてるから」


「体、幹?」


「体幹鍛えただけじゃそうはならんだろ」


「体幹だけで耐えられるのなら光も普通に立っていられるよ」


焔と光は普通に壁にしがみついていた。


私ほど必死な様子ではないけど


「そういうものなの。2人とももう少し鍛えた方がいいんじゃない?」


「俺はドラゴンとか馬に乗るのは慣れてるけどこういうのは専門外だ」


「光も大抵自分で走った方が速いから専門外なの」


「弱っちぃなぁ2人とも。ねぇー草乃」


「私を子供扱いしないでよ」


「おっ、あれじゃね?」


私達が必死に耐えている間にキャンピングカーは既に目的地付近まで着いていたみたい。


「えーっと、あっそうだね。あそこだよ」


「んじゃ少し離れた所に降りるか」


私達は近くのコンビニの駐車場にキャンピングカーを止めた。


「そもそも中に人いるのかな?」


「さぁ?」


「でもここに例の研究所があるのなら生き残っててもおかしくはないよね」


「だとしてももう結構経ってるし、流石に人は居ないんじゃない?」


「んなもん行ってみれば分かるだろ」


そうして蒼雷の超能力運転から沙莉の手動運転に変わった。


大学の入り口近くに着くと、頑丈なシャッターが見えてきた。


「なにこれ」


「こりゃあ中に人がいてもおかしくなさそうだな」


「ねぇなんかあるよ」


光が指した方向にはインターホンのようなものがあった。


「これ押せばいいのかな?」


「じゃあ光が押してくる」


光が外に出てインターホンを押した。


『あなたが人であることを証明してください』


インターホンを押した瞬間音声が流れてきた。


「人であることの証明?」


「んなもんどうやって、」


突然インターホンの下から1枚の紙が出てきた。


光はそれを見て少し悩んだ末にキャンピングカーに戻ってきた。


「それ何の紙?」


「光には難しいよ」


『以下の問題を解け』


その紙には現代文の問題と数学の問題が1問ずつ書いてあった。


「どう?沙莉分かる?」


「ん~。数学の問題はギリ分かるけど、現代文の方は分かんないなぁ」


「早くも勉強が必要になるとは」


「あっ、そうだ」


「え、何草乃分かったの?」


「いや全く分かんないよ」


「じゃあどういう、ってもしかしてそういうことか」


「焔も分かったのか?」


「そうじゃねぇよな草乃」


「うん」


「「奈美さんと瑠美さんに聞きに行けばいいんだよ」」


「あー確かに」


「それもそっか」


「んじゃ光、ちょっくら行ってきまーす」


光は問題用紙を持って飛び出していった。


「でも自力で解いてないのに大丈夫かな?」


「別に分からんだろ誰が解いたかなんて」


「入試ってわけでもないからな」


10分後、光が戻ってきた。


「おまたせ。ちゃんと両方完璧に答えてくれたよ」


「流石奈美さんに瑠美さん」


「久々にこんないい問題解きましたよって言ってたよ」


「へぇ~私も後で解いてみようかな」


「そんなことよりこれをどうするんだ?」


「ちょっと見てくる」


光が外に出ると明らかにポストらしい所があり、そこに投函していた。


待つこと3分後、


『皆さんが人であることを確認致しました。今シャッターを開けますので少々お待ちください』


目の前の頑丈そうなシャッターがゆっくりと上がっていった。


『お早めに中にお入りください』


「遂に俺らも大学デビューかぁ」


「奈美さんと瑠美さんの力を使った不正入学だけどね」

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