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俺×恋=0になります。  作者: 黒猫
第一章 俺×春=新しい出会いが待っています。
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俺×プロローグ=自己紹介です。

春。


なんていい響きだ。


そこに新学期と追加するだけでより良い響きになる。


新学期の春。


素晴らしい、素晴らしい響きだ!


俺は、この高校生活で人生を変えるんだ!


   ― — — — — — — — — — — — — — — — —


俺の名前は楽々浦(ささうら) 真守まもる

中学を卒業したばかりで、この春からピカピカの新高校一年生だ。

高校デビューを目指している俺は、中学の知り合いがまったくいない、地元から遠く離れた高校に進学した。なぜ、一人も知り合いがいない高校を選んだのか、それは消したくても消せない過去が原因だった。


中学時代の俺は、よく災難に巻き込まれていた……


例えば、女子更衣室を覗こうとしていた男子を注意しようと近づいた瞬間、周りの男子が逃げると同時に女子更衣室のドアが開き、ものの見事に俺が犯人扱いされ、同学年の女子からは距離を置かれるようになった。


必死に誤解を解こうとしたが、それはできなった。てか、それができてたら今頃俺は地元の高校に通い、彼女の一人ぐらいは連れて歩いていただろう。



そして、その他にも災難は続いていく。



学校内で収まればまだ被害は少なく済んだが、俺はよく電車内で痴漢に間違えられていた。


こちらは必死に抵抗したが、健闘むなしく駅員室に連行された。相手の女性は無茶苦茶怒っていて、人の話しすら聞いてくれなかったが、幸いにも俺の親父は警察官でその場にいた目撃者を探してくれて無事、無罪に終わった。だが、一回で終わるならまだしも、俺は週一回のペースで間違えられていた。


そんなことがあったせいか、俺は駅員からも目を付けられるようになり、痴漢常習犯と噂が広まり、地元の電車通勤の方々や、一つとなりの地域の人にまで避けられるようになり、正真正銘、俺は一人ぼっちになってしまった。


そんな街とはおさらばしたく、俺は親に無理を言い、地元から遠く離れた田舎町へと一人暮らしを始めた。



二度と中学の悲劇を繰り返さないように……



俺の災難話は挙げるときりがないため、一旦ここらで止めとくことにしよう。自分の心が持たない気もするので……


まぁ、とりあえず俺は心を入れ替え中学生の時とはまったく違う、純粋な学園ライフを送るんだ!

そこには、同級生からのひとめぼれや、部活動で先輩からの突然な告白が待っているんだ。


そんな妄想を膨らませ、俺は軽く握りこぶしを作り、学校の門を跨いだ。

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