それ以外に理由がいるの?
「あっ、明るくなってきたね」
「見えるのか?高月渚」
「うん、光って見えるよ」
「そうか」
「あの先に、酒呑童子さん達がいるの?」
「うん、いきなりお家に連れ込むのは紳士じゃないから、今日はお外でお見合いなの」
「そうなんだ」
「酒呑童子本人がいるんだな?」
「いるよ、ちゃんと起きて待ってるよ、ママお家のほうが良かった?」
「えっ?えーっと、お外でいいよ」
「結婚したらずっと暮らすもんね、お家ね、おっきいよ」
「暮らさないぞ、高月渚は酒呑童子とは結婚しない」
「するもん、陰陽師なんてしみったれた家住んでるくせにー」
「二人なんだから十分だろ」
「全然十分じゃないもん、狭いし、低いし、窮屈だもん、九ちゃん、あんな小さい家絶対やだ。ママ。酒呑童子はママに一生不自由させないよ、毎日美味しいもの食べさすし、綺麗なお洋服用意させるし、ふっかふかのお布団用意するし、ママが欲しいと思うなら何だって手に入れてあげるよ、ママが嫌いなら、そいつのこと消しちゃうし」
「恐いこと言うんだね」
「妖怪だからね」
「そう」
「ママ。ママのためなら何でもするよ。ママは何にもしなくていいからね。働かなくたっていいし、お料理もお洗濯もお掃除もしなくてもいいよ、ただ酒呑童子を大好きになってくれて、九ちゃん達のことも大好きでいてくれたらいいから、ママにして欲しいのはそれだけなの」
「九ちゃん、何で私にそこまで言ってくれるの?」
「ママのことが大好きだから」
「それが、何で?かな。何で?」
「うんとね、ママがおっぱい大きくて可愛いから」
「それだけ?」
「大好きになるのにそれ以外に理由がいるの?」
「どうだろうね、ちょっとわかんないや」




