魔法の使い方
あるところに、小さくておちゃめな女の子がいました。
女の子の名前は、ちぃちゃん。
そして、彼女は魔法使いでもありました。
よく使う魔法は、『ポッピンプリカ』
それを使って、毎日イタズラをしていました。
町であちこちの水を吹きださせたり、学校の中を迷路に変えたりなどですね。
あとは、いろんな物をお化けにして、子どもたちを驚かせたりしていました。
なので、町の人たちは困っていました。
そんなことが続いた、ある日のこと。
「ふふっ、今日はどんなイタズラをしようかしら」
今日のちぃちゃんは、上機嫌です。
鼻歌をしながら、川辺を歩いていました。
「わぁーっ、助けてーっ!」
すると、どこからか悲鳴が聞こえてきました。
ちぃちゃんが川を見ると、男の子が流されていました。
「大変、助けなきゃ!」
しかし、ちぃちゃんは行くことができません。
なぜなら、川はとても速く流れているからです。
「どうしよう……このままじゃあの子が……」
近くにいた人たちも、動けずにいました。
ちぃちゃんは、必死に考えます。
そして、自分の杖を見つめました。
「そうだ、私には魔法の呪文があった!」
ちぃちゃんは前を向き、呪文を唱えました。
「ポッピンプリカ、あの子を助けて!」
すると、男の子の体が浮きました。
なんとか川辺まで運び、そっと下ろしました。
「ごほっ、ごほっ」
「大丈夫よ、もう安心だからね」
「ありがとう……」
「おーい、大丈夫か!」
やがて、大人たちがやってきました。
「あっ、君はいつもイタズラしてた子だな!」
「ぎくっ」
自分のやってきたことがバレ、ちぃちゃんは顔を引きつらせます。
次になにを言われるか、わかっていたからです。
「あれだけ、皆を困らせるなと言っただろ!」
「ごっ、ごめんなさい……」
「今回も、君のせいなんじゃないのか?」
「ちっ、ちがっ……」
「違うよ、この子が助けてくれたの!」
「えっ?」
男の子の言葉に、ちぃちゃんは驚きました。
だけど、それより驚いていたのは、大人たちの方でした。
「そうか……疑ったりして、悪かったなぁ」
謝る大人に、ちぃちゃんは首を振ります。
「私も、魔法でイタズラしてごめんなさい……」
「謝ってくれれば、それでいいよ」
「これからは、みんなが喜ぶ魔法の使い方をするわ」
「じゃぁ、みんながうれしくなる魔法を見せてよ!」
「いいよ、ポッピンプリカ!」
ちぃちゃんが呪文を唱えると、たくさんの花が出てきました。
それを見て、町の人たちは笑顔になりました。




