第10話 疑惑と確信 前編
「あ、起きたか。じゃあ楽しい尋問タイムと行こうじゃないか」
俺はそう言うと口角をニヤッとあげた。
すると賊の顔が恐怖に染まり出した。
「名前は?」
「ザードです……こいつらと賊やってます……」
ザードと名乗った賊は、何故か困惑していた。
「き、気がついたらここにいるんだ!俺にも何が何だか……」
は?どういう意味だ?気がついたらここに……?
俺が悩んでいると横からリムルが入ってきた。
「ねえザード。もしかしてさっきまでずっと頭がポワンてしてた?」
「頭がポワンってどういうことだ?」
俺がリムルに尋ねると、リムルは教えてくれた。
「実はね。私が洗脳されてた時、ずっと意識がどっかに行ってる感じだったの。まさにポワンて感じ」
そうだったのか。ということはリムルはザード達が洗脳されていたと考えてるってことか。
「ああ!そんな感じだった!さっきまでの記憶が無いんだ!まるで俺じゃなかった見てぇに--」
「……!!」
ザードの言葉に、俺たちは息を飲んだ。
それに気づいたのか慌ててザードが言葉を続ける。
「そ、そういえば俺たちがローグの町に行った時、黒いローブを着た男がなぜかこの腕輪をくれたんだ。」
そう言うとザードは俺たちに妖しげに光る宝石をはめた腕輪を見せてきた。
瞬間、周りに黒いモヤが見え始めた。
俺は直感的に危険を感じ取った。
「……!!おい!腕輪をとれ!早く!」
俺がそう言うと慌ててザードが腕輪をとる。
「はあっ!!」
ザードがとった腕輪の宝石に俺が剣を突き立てる。
瞬間、妖しげな光が消え、モヤも消えた。
俺はその様子を見て、ある疑惑が確信に変わった。
「な、なんだったのコレ……」
「他の奴らもつけているか?!」
「あ、ああ--」
「早くとれ!取らないと俺たちが丸々操られるぞ!!」
俺がそう言うと馬車にいる面々の顔が真っ青に変わった。
そしてさすが賊と言うべきかザードは慣れた手つきで腕輪をとると、俺の足元に置いた。
ザードが置いた腕輪に俺が剣を突き立てて行く。
二つとも妖しげな光を失うのを確認すると、
ホッとした空気に変わった。
「い、一体どういうことなの!?」
「本当にどういうことですか……?ラントさん!俺たちにも教えて下さい!」
リムルだけでなくマークまで聞いて来たので、
俺は自分の仮説を述べる。
「この腕輪は多分……フォルグが関係してる」
「うそ……!?」
リムルが腰を抜かしてその場にへたりこんだ。
「あくまで仮説だがな--ただその可能性は高いぞ--」
「フォルグって誰ですかラントさん!」
ああ。マーク達は知らないんだったな。
「昨日、神官が捕らえられたのは知っているか」
「も、もちろんですよ。ラントさんたちが突っ込んで行ったんですよね?」
「ああ。その少し前まで、リムルはその捕らえられた神官、フォルグに洗脳されていたんだよ」
「……!!それって……まさか……」
マークたちの顔色が格段に青くなる。
俺だって信じられないが、それしか考えつかない。
「……ああ。フォルグは捕まっていない。それどころか俺たちの居場所を知っている」
「ってことは……!?」
どうやらリムルは俺の仮説に気づいたようだ。
顔が信じられない、と言っている。
俺は全員を見回すと、最悪の仮説を口に出す。
「……ああ。昨日俺たちが馬車の件の話をしていた時にその場に居た、ギルド長かカヌラさん、もしくは二人共がフォルグの関係者だ」
とんでもない方向に進んできました……
最後には気持ちのいい終わりになるのは保証します。
【最後に】
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