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戦王剣は新米冒険者〜生涯無敗で世間知らずな元騎士長は、我流剣術と共に自由気ままな二度目の人生を〜  作者: 瀧原リュウ
冒険者試験編

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#79 焦りか怒りか

 その一連の流れを見て、聞いていた他の受験者たちは、整列中であるにも関わらず話始める。だがそれだけ、目の前で状況が他人でも分かるほどに突如急変したのだ。


 初めて見る、見知ったガーディアンとはあまりにもかけ離れているそれにも驚いた受験者たちだったが、それ以上に目の前の有名人と、それに相対しようとしている二人の受験者の話題が一気に上がった。


「っおい……!あの人、第二階級冒険者のレイア・オルフロストじゃないか………!?」


「本当だ……!しかもすっげぇ美人……!」


「しかもアホみたいに強いらしいぜ………」


「でも、なんでそんな人がここに?実技試験での相手は、あの……黒刃の鉄仮面(ブレイダー・マスク)………っていうのなのよね?」


「それに、なんだかあの子、そんな大物と親し気な感じなんだけれど………どういった関係なのかしら?」


「筆記の時も僕らと違う問題を解いてたみたいだし………」


「あの青髪の子なんて、ギルドマスターと戦うそうよ………!?」


「いやいやいやいや………今のギルマスってたしか、第一階級クラスの実力者なんだろ………?流石に敵いっこないって……………」


「………もう、何でもいいけど……とにかく……………」


「「「「「あの二人……何者………?」」」」」






「まぁ、簡単に説明しておこう。まずヒユウ・シュドラーテ。お前は何をしても構わん……が、流石に本気のレイア・オルフロストと戦うのははっきり言って酷だ。だからハンデをくれてやる。レイア・オルフロストは実技試験において、得物の一切を使用禁止とする」


「そういうわけだから、私に攻撃するのは勘弁してくれ」


 レイアが頼むようにヒユウにそう言った。確かにレイアは剣術も中々のものだが、魔術はそれ以上だ。正直、魔術無しのレイアよりも、剣無しの彼女を相手する方が難易度は高いだろう。


「はっ……はい………!十分耐え切ればいいんですね……‼︎」


 ヒユウは両手で自分の頬を叩き、気合いを入れる。


「……そしてシルカ・リザリア、お前も得物は禁止だ。今すぐロビーに預けてこい」


「……ッ⁉︎はぁ⁉︎」


 あまりにも突然言われたものなので、一瞬頭の整理に時間を要してしまった。


 というか、一体どういうことだ……?私にとって剣とは半身のようなものであり、それなしで能力を測られるのは、私にとってもあまり納得がいかない。


「何故だ⁉︎私がガーディアンを倒したという話すら信じておらんと言うのに……私の剣は試す価値すらないとでも……?」


「いや……あれだけの証言者がいるんだ。もうその件……剣術に関しては貴様を信用することにした………なので………()()()()を見せてもらおうと思ってな……!」


「………そういうことか……策士め……」


 さてはこの男、レイアから私が魔術を使えない事を聞いた上で言っているな?性格の悪い奴だ。


「なに、一発だ……お前が私に一発でも魔術による攻撃を当てることができれば、それで貴様も合格だ……… 樹拳の指南者(ウッド・グラッパー)を木剣で破壊出来るほどの力があるのだ……簡単だろう?」


「~~ッ………!!」


 目の前の堅物の表情が、心なしか笑っているようにも見える。どれ程私を試験で落としたいのだこの男は………!!有り体に言えば、修繕費をこちらが支払えばいいだけだろうが!一体どれだけ根に持ってるんだ

!?




「あ、あのー、ギルドマスター………筆記試験の時もそうですが、なぜこの二人だけ試験内容が違うのでしょうか………?」


 恐る恐るといった感じで手を挙げながらネストに質問したのは、適性鑑定の時もリンに真っ先に質問した深緑髪の受験者。少しの疑問でも晴らさずにはいられない性質(タチ)なのだろうか?


「貴様は………ラハト・フォードだったか……」


「はっ、はい……!覚えていただき光栄です………!!」


「私は一度知った者の顔と名前は絶対に忘れん。それだけだ………まぁいい。では説明しておいてやろう。先日我がギルドの地下修練施設の最奥、巨人の間が破壊されたという情報は皆にも伝わっているだろうが………それをやった張本人が、そこのシルカ・リザリアだ」


「「「「「!?!?!?」」」」」


 それを聞いた他の受験者は、私の方に視線を向けながら相当驚愕している様子だった。


 というか、まさか皆の前で懺悔しろとでもいうのではないだろうな………?そこまで事を大きくはしたくないのだが………


「ヒユウ・シュドラーテもそこに居合わせており、聞くに魔力とは違う不思議なものを持っているとのことだ……何はともあれ、こいつの実力は私としても知っておく必要がある。ので、シルカ・リザリア同様の試験を受けてもらっている」


 つまり、一般的な試験内容程度では真の実力を見ることができないために、ヒユウにも私同様の難易度の高い試験をやらせたということか………


(とことんふざけているな………!)


 ならば、私一人でも全然良かったではないか。居合わせたので同罪、というのもおかしな話だったが、こちらの方がよほどおかしいだろう。


 実力を知りたいだけなのであれば、冒険者になってからでも出来る。いや、むしろそこから測るのが普通だろう。まだ冒険者にもなっていない者に、何をそこまで求めているのだろうか?


「説明は以上だ。ではまずは、一般受験者の方から始めよう―――――」

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