最終話 エピローグ
それから2年。
騎士団長としての地位をそれなりに築いた俺の尽力でやっとその許可が下りた。
「久しぶりだね」
俺とマタタキはシズカとビゼに合流した。
「フレデリックさん?ちょっと老けた?」
シズカが笑っている。コイツは相変わらずだ。
「クソババア、相変わらずだね」
マタタキはシズカに対してはいつも通りだ。
「なぁ、フレデリック。アタイもいいのか?」
ビゼはすっかり女としての面影がある。野性味も薄れていた。
「ああ。お前はザークさんの代理代表だ」
俺たちは、国境付近にいて、馬車でその許可証を見せて国を超えた。
《グラフィカ帝国ー元・ノイズ派のアジトー蟻穴》
小高い丘の中がノイズ派のアジトとして使われていたらしいが、そこに入る事は許されていない。
その丘の一番見晴らしの良い場所に、墓がある。
ピエスパの墓だった。
俺たちは用意した花を
そっと置いた。
「ねぇ、前も聞いたかもしれないけど・・・この世界の人は、死んだらどうなるの?」
マタタキが聞いている。
「恥じない戦いをして死んだ人間はヴァルバーラに行けると言われている」
俺はそれ以上の事を知らない。
それを伝えた。
「きっと、行けたのかな」
行けたさ、なんて陳腐な事を言うのは辞めた。
きっとマタタキもシズカもビゼもそう思ってるいるからだ。
小高い丘から、ムジーク王国の方を見てみる。
その風景は視界に映る限定的なものだったけど
きっとそれは・・・
ピエスパが望んだ国になっている筈だ。
雲が風の煽りを受けて、緩やかに動いていた。




