第四十四話 『決勝』
-聖霊暦 8110年 メリア闘技場-
アリレスは決勝の舞台に立った。
アリレスは武器を構え、リストも杖を構え、決勝戦が開幕した。
「食らえ!魔法"シャイニング"!」
魔法を使うことによって形勢はアリレスに傾いた。しかし、リストも果敢に奮闘していた。
「ど…どうしよう…!"沈黙の杖"!」
決勝戦は順調に進んでいるかに思われたが、なんとアリレスの攻撃力などが異常に下がっている気がした。
半分どころではない…。ほとんど力が出ない状態だった。
「魔法…"スノーウェーブ"!」
アリレスが押されてきた。このままだと勝てなかった。
アリレスは応急処置をとったが、無理だった。
「これで終わらないと…"勇気の舞"!」
結局決めれなかった。アリレスは魔力と体力が尽き、倒れた。
その時、アリレスの眼には何かが映った気がした。
「勝者、リスト………」
アリレスが起き上がった。
「魔法………"ライトニング"!」
雷魔法はリストのところには落ちなかった。
「なんだあれは!」
観衆が驚く。何もなかった場所から二つの頭を持つ猛獣が現れた。
「し…試合中止です!」
ギイラたちが駆け下りる。全員がそこに駆けつけたとき、魔物は完全に姿を現していた。
「何故我の存在が………。我は"寄生獣"…リドメリズ也!」
「寄生獣……気を付けろ!奴は魔獣と同じほどの統率力を持っておる!」
セレルが警告した。その警告の通りリドメリズは口の中から無数の奇形の魔獣を生み出してきた。
「なにこれ~!気持ち悪い~!」
気持ち悪い獣がアリレス達を侵食し始めた。
「気を付けろ!寄生されると能力が非常に低下する!」
能力が低下――、アリレスやセナが経験したことと同じだった。
「食らえ!魔法"デリーティ"………!」
リドメリズは再び姿を消した。
「くっそ…透明化の能力か…!」
姿が見えなければ攻撃を当てることもできなかった。




