第二十話 『二人の少年の願い』
-聖霊暦 8105年 降誕の地-
遠くから見ていたギイラまでもが苦しむほどの光がアニウスを呑み込む。
「馬鹿な…朕が負けるな…ど………」
アニウスは跡形もなくすっと消えていった。
その後、立ち上がった町人たちにアリレスは説明をした。ただ、ルナの町に"恐人"たちは住み切れないので、世界各地に散らばってもらうことにした。
夜が明け、恐人達が次々と世界各地へ向かっていく。その時、南に行こうとしている恐人達をギイラが止めた。
「ちょっと待ってくれ!」
「どうしたんですか?」
恐人が答える。
「この大陸の南にある"ヴェオスの町"……。そこにだけは行かないでくれ。あと、子供達は東にある学園都市に行くといい。」
恐人が頷き、様々な場所へと旅立っていく中、一人の非常に若い恐人がアリレス達に話しかけてきた。
「ボクはデイルと申します。邪霊魂を倒す姿を見て感激しました!いつかみなさんと冒険するのが目標です!絶対学園都市で沢山勉強してみなさんと冒険します!」
デイルという少年がそう告げると学園都市に向かう恐人達を追いかけて去っていった。
--アリレス達はデイルとの出会いがこの先の運命を大きく変えることになるとは思ってもいなかった。
何故魔獣リゼイドルがこの町を滅ぼしたかは分からなかったが、アリレス達はアニウスという脅威を乗り越え、元の世界に戻ることにした。
「ねえねえ。私…結局これから行く場所もあてもないからついて行っていいかしら?」
エメリィが話しかけてきた。アリレス達は勿論と言わんばかりに頷いた。
「ゼイトは?」
「僕は……この町にこれから何があるか分からないのでずっとここに残ろうと思います。エメリィはアリレスさんたちと一緒に頑張ってください………。」
ゼイトを残して、"エメリィ"という新たな仲間を連れて、アリレス達は聖霊門をくぐり、ニディア大陸の西、魔女が襲撃を宣言していた場所へと向かった。
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-聖霊暦 8128年 東の関所跡-
着いた途端、戦霊の従者であるセレルが倒れ込んだ。
セレルの目線の先には巨大な墓が立っていた。
"戦霊エウへメロス ここに眠る"




