第十五話 『主従の誓い』
-聖霊暦 8101年 エセメラ島-
「"稲光突き"っ!……くっそ…いつまでも毒ヘビどもが襲い掛かってきやがる…。」
家族を失った少年、セレルは世界各地を彷徨っていた。当時は邪霊や魔神の脅威が大きくなく世界も平和だったがセレルは生きていくだけで精一杯だった。セレルは先日命がけで確保したケルベロスの肉を食べる。
「……食糧はまた明日取らないとな…。くっそ…このままわしは戦霊様に会えずに死んでしまうのか…。遥か彼方にあるというニディア大陸…。そこに行くのが夢だったというのに…。」
セレルが呟きながらケルベロスの肉を食していると遠くから少しずつ大きな足音が近づいてきた。
ついに頭がおかしくなったかと思いセレルは後を向くとそこには巨大な魔人、トロルが聳え立っていた。
「………!」
トロルは涎を垂らしながらセレルに巨大な棍棒を振りかざしてきた。とっさにセレルは避けたが、ケルベロスの肉の調理台として使っていた石が粉々に砕け散った。
「なんだお前は…。」
トロルの巨大な棍棒の攻撃はセレルの自慢の槍でさえも破壊するような攻撃力だった。
逃げようと思い槍を持ちその場を離れたときトロルが破壊した石に躓きセレルは転んでしまった。
―――トロルが棍棒を振りかざす。
「魔法"ハリケーン"!」
竜巻魔法がトロルを一発で吹き飛ばした。巨大な音と共に遠くでトロルが倒れる。
「……あなたは…。」
「神官レメスと呼んでくれ。ここの西にあるレメス地下神殿で神官長として働いている…。そなたは何者だ?」
セレルはレメスに自分が戦霊の従者であることや、日々様々な国を彷徨っていることを話した。
「……従者。"六人の精霊の従者が揃いしとき世界に希望が見える"という言葉がある。もしセレル、そなたが世界を救う…その時が来るまで。生き永らえる必要があるなら私の神殿で戦士として働くとよい。衣食住は私が提供する。」
セレルとレメスが主従の誓いをしてから8年がたっていた。
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-聖霊暦 8109年 レメス地下神殿-
アリレス、セレルを初めとした4人はレメス地下神殿へ駆け込んだ。
神官たちの死体が至る所に転がっている。
その先で"魔女の呪い"によって混乱し暴れている人間がいた。
セレルが慌てて駆けつける。そして槍を構える。
――――神官レメスが呪いによって、自らの神殿を破壊していた。
今話前半のストーリーに関してはゲーム版にない限定のストーリーになる可能性が高いです。




