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1話ー05
人生時にどうしようもない過ちを起こす事がある。
“後悔先に立たず”
先人は上手く言ったものである。
そして、このご時世。タイムマシンで少しくらい時を戻れても良いと思う。
人間も科学も進歩すべきだろうと思うのである。
「では、次に……」
この自称宇宙人を目の前に俺は深く溜息を吐いた。
……まさか同じバスに乗るって言い出すとは思わなかった。
バスの窓に映る彼女の顔を見た。
綺麗な半円を描く目に、すっきりとした鼻立ち。可愛くない事はないだろう。
「伊藤さん、聞いてますか?」
彼女は少し怒ったような口調でそう言った。
「ごめん、ごめん。で、何だって?」
「もう!では、性別は?」
「…はい?」
「だからぁ、伊藤さんの性別を聞いてるんですっ!」
怒りたいのはこっちだよ。
「俺が女に見えるか?」
「いいえ」
彼女は真顔でそう言った。
「だよなぁ」
びっくりした。宇宙人には俺が女に見えるのかと思ったぜ。
「でも、万が一って事がありますから」
ねぇよ。そんな万が一。
「では、今、何に一番興味がありますか?」




