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1話 ー16
「や、山田ぁ……」
「はい」
山田はちっとも、疲れてなんかなさそうだ。
「もう少しで、俺、死ぬ……ところ、じゃなかったか?」
「?日本語が変ですよ。小学校からやり直した方が良いのでは?」
誰のせいだよ!
あぁ、もう、ほんと疲れる。
話すと疲れるんだから、返事しなきゃ良いのか。
俺は黙って自転車を引く事にした。
山田は当然のように付いてくる。
「あの、伊藤さん」
「……」
「伊藤さんってば」
無視だ、無視。
「耳がないんですか?」
「そこは普通"聞こえないんですか?"だろっ」
発想がいちいち怖いわ!




