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1話 ー11
「山田、俺の方こそ、ごめん?」
「……」
無言で見つめんなよ。
「……か、帰りたい!」
「はぃい?」
「帰りたい、帰りたい、帰りた〜い〜!」
駄々っ子か!?
何、どうしたの、山田さん?
そしてここは俺の家の近所だよ!後で何か言われたらどうすんだよ。
最初にほんの少し迷惑かけるって言ってたけど、ほんの少しじゃすまなくなるから!
「地球人に同情されてしまいました〜!うわ〜ん!」
「どんな理由だよ!」
されてしまいましたって、表現がマイナスだな。
「もう駄目です……終わりです……」
どんだけ?!
「お家に帰りたいよぉ」
俺だって、もう家に帰りたいわ!
あっ、良い事思いついた。
「なぁ、じゃあ、帰れば良いんじゃない?俺も帰るからさ」
涙を浮かべた瞳を彼女はカッと見開いた。
こわっ。
「伊藤さんは私が可哀想だとは思わないんですか?!」
「いや、どっちだよ!同情されたくないんじゃなかったのかよ!」
「あぁん、もう!分かってないですねぇ!」
彼女は頭をふるふると振った。
「わかんねぇよ。そもそも宇宙人の気持ちなんて分かりません!」
「むぅ」
むぅじゃねぇよ。
あ〜あ、本当に山田が分からない。
ちゃんと脳みそ入ってんの?




