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1話ー10
「はい」
山田はびっくりするくらい真っ直ぐな瞳をしている。
「あのだな……」
「なんでしょうか?」
まっすぐな瞳で見るなよ。言いにくいだろ。
「とっても言いにくいんだけどさ……"調査"はもう良いだろ。もうお家に帰りな」
「はい?」
なんで首を傾げるんだよ!俺がどれだけ勇気絞って言ったと思ってんだよ。
「だからぁ〜…」
「伊藤さんは私の事を信じてなかったんですね?!」
うお!怒った!
「あのなぁ、信じろって言う方が無理なんだよ。そもそも山田花子ってなんなんだよ!芸人じゃあるまいし」
「なんなんだって、何ですか!"山田花子"はポピュラーな日本人の名前だと教わりました」
誰にだよ!宇宙人の親方的存在にか?!
「……伊藤さん」
目を伏したまま彼女が呟くように俺の名を呼んだ。
「ん?」
「そんなに私が言った事、信じられませんか?……いえ、答えは分かってます。伊達に三週間滞在している訳ではないので」
「山田……」
「浮かれてたんです。話を聞いてもらえて……勝手に期待してすみませんでした」
そんな泣きそうな顔されたら、困る。
俺はそんな顔されたら冷たく出来ないんだって。




