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お弁当タイム、華音の味覚?

教室に入った華音は、いつもの通り。

雨宮瞳も、同じように華音の隣に座るけれど、周囲の生徒が寄って来た。


「朝から大変だったね」

「空手部の主将が、ひどいことを言って、逆に先生方にコテンパンに叱られて」

「華音君、空手部にも挨拶をするの?」

「ねえ、剣道ってイメージもないけれど、空手のイメージも全くないよね」

・・・いろんなことを言ってくるけれど、華音は穏やかに笑っているだけ。


華音の穏やかな笑みで、集まった生徒たちは、しだいに落ち着き、午前中の授業は平穏、静穏の中に終わった。


雨宮瞳は華音の顔を見た。

「ねえ、華音君、今日のお昼は?」

その問いかけには、ご相伴を狙う他の生徒も注目する。


華音は恥ずかしそうな顔。

「あまり・・・注目されても・・・」

と言いながら、鞄から四角い箱を取り出した。

ということは、お弁当と言うことになる。


雨宮瞳は少しホッとした。

そしてまた、聞いてみる。

「今日はここで?」


また他の生徒から注目が集まる。


華音は、頷いた。

「どっちでも・・・でも、もう一品頼むこともないので」

どちらかというと、教室で食べる気持ちのようだ。


他の生徒からは、安心したような声。

「沢田さんがベタベタするからこっちがいい」

「私たちの華音君だもの、お姉さん方に取られたくないしさ」


雨宮瞳は、思った。

「う・・・こいつらも狙ってる?危ないなあ・・・」


そんな状態で、また机をつけての「お弁当の集い」となった。


華音のお弁当は、「幕の内弁当」のような感じ。

焼鮭、レンコンはさみ揚げ、照り焼きチキン、ホウレンソウの胡麻和え、玉子焼き、こんにゃく、ニンジンの煮物などのほぼ定番、白いご飯にゴマ塩が振りかけられたもの。


華音の「いただきます」で、全員が素直に唱和、手を合わせて、食事開始になる。


雨宮瞳

「今日も、従姉のお姉さんが作ってくれたの?」

華音は首を横に振る。

「今日は、お屋敷の料理人が作りました」

他の生徒からも声がかかった。

「マジで美味しそうなんだけど・・・」

華音は少し難しい顔。

「そうですねえ、確かに美味しいけれど」

雨宮瞳は、華音の表情の変化がわからない。

「だって、あのお屋敷の料理人でしょ?」

どう考えても大豪邸の料理人の作った幕の内弁当、美味しくないとは言えないと思う。


華音は、少し笑った。

「関西風と言うのかな、味付けがあっちに慣れていて」

「こっちは味が濃いかな、ニンジンの味も違います」


雨宮瞳は、そこで考えた。

「ねえ、華音君、玉子焼き交換しない?一度食べてみたい」


華音は、素直だった。

「あ、かまいません、どうぞ」


雨宮瞳は、周囲の生徒の「ムッと」した顔は無視した。

そして、華音のお弁当箱から玉子焼きをゲット、口に入れる。

途端に目がパッと開いた。


「マジ?美味しすぎ!どうしてこれに首を傾げるの?」


華音は、ただ、黙々と食べている。


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