転移した!?
昔から生き物が大好きだった。色々な種類のある生き物の中で特に私が惹かれたのは獣と呼ばれる部類の生き物だった。毛がもふもふで可愛いのもいればかっこいいのもいて、生態も全然違くって。とにかく生き物について知るのが面白かった。そんな私、朝田もも(24歳)がついた職業は動物園の飼育員だ!
「もも~それ終わったら上がっちゃっていいから」
ももの先輩の舞白が声を掛ける
「分かりました!…あ~でも私まだやりたいことあるのでそれ終わってから帰りますね!」
「はいはい、どうせいつもの動物観察でしょ、」
「当たりです!じゃあ私はこれで」
ももはそう言うとそそくさと何処かに行ってしまった。
「ももちゃん、絶対身だしなみちゃんとしたらもっと可愛くなるんですけどね〜」
もものの先輩で舞白の後輩の人志
が言う。
「そうねー、顔は可愛いのにいつも汚れてるし、髪の毛も綺麗なクリーム色なのにボサボサだもんね、」
「ほんと、もったいない美人ですよね」
「まぁ、誰かに迷惑かけてるわけじゃないし動物オタクなだけだから困りはしないけどね…」
((もったいないよなー))
「皆んな〜!今日も元気〜?」
ももが向かった先は狼の飼育場だった。
「うんうん、毛並みも綺麗だし、怪我もしてないね」
ももは只々うっとりと狼を見つめる
「みんなかっこいいよね、目もキリッとしてて毛色も綺麗で…私、狼みたいな人と結婚したいな〜…なんて笑」
一息つき立ち上がる。
「じゃあそろそろ帰らなきゃ、また明日ね皆んな、喧嘩しないんだよ!」
そう言うとももは惜しそうにその場を離れた
帰り道
(今日もいい日だったな、タフさんの動物と触れ合えて、色んなことを学べて、毎日毎日幸せすぎるよ!動物が好きでよかった。)
信号が赤になり立ち止まる
ももはスマホを見ながら青になるのを待つ
そんなももにふらふらと走るトラックがに近づいていた。
すると
トラックはいきなりももめがけて急発進した!
キキーッッッ
ドンッ!
トラックはももを思いっきり轢き飛ばした
ももは宙に舞い上がり硬い床に叩き落ちる
(ぇ、なに?体中痛いんだけど…私…轢かれた?う、そでしょ…)
(さっきまで…、毎日楽しいって……思ってたじゃん、…かみさま、ま、だ…死ね、ない…よ?)
ももの意識は段々と無くなっていく。
薄れゆく意識の中でももは
一枚のお札を見た
(ぇ、私本当に死ぬの?なんかどこも痛くなくなったんだけど、目、あける?目開けて天国ですー!みたいなの一番嫌なんですけど!?)
(ちょ、ちょっとだけ…)
チラッ
「!?」
「え…?」
「どこ、ここ」
ももの目覚め場所は確実にもものいた世界ではなかった。