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興味     作者: クジラ
1/6

興味1   男性側

初めての作品なので、おかしな点や間違いなどを指摘していただけると幸いです。

出会いは高二の春だった。

クラス替えをし、普通の高校生活がまた始まる。そう、思っていた。

その人は僕の席の二つ隣の席で静かに座っていた。ポニーテールのよく似合う、基本無表情な女の子だった。

その時は彼女に興味がないどころか、高校生活は部活にしか興味がなかった。

だが彼女に興味を持ち始めたのは修学旅行のときだ。


「あっ、あの。一緒に写真撮ってもらえませんか。」


あまりにも突然のことだった。だが、演劇部だったこともあり、周りから同じことを頼まれたことは何度かあった。


「別にいいよ」


笑顔で返した。よくあることなので、いつもと同じように撮影をすます。


「ありがとう」


彼女は照れて目をそらしながらも笑顔だった。

夕日で辺りが赤く染まっている。

彼女は友達のもとへ駆けて行った。


僕は、ホテルまでのバスで彼女のことを考えていた。彼女のあんな笑顔は初めて見たからだ。

ホテルで彼女と同じ部活の人に「彼女は誰かと付き合ってるのか」 興味本位で聞いてみた。付き合ってたらたぶん演劇部関係だろう。そんな軽い気持ちで聞いたのが間違いだった。すごい勢いで誤解された。急いで誤解を解き、たぶん付き合っている人がいると聞くとすぐにその場を後にした。

なぜ、こんなにも彼女のことが気になるのだろう。


修学旅行から帰ってきて数日が過ぎた。今までは感じたことのない、いや、今まで意識していなかった視線を感じるようになっていた。そして、視線を感じた先には決まって彼女がいた。目が合った瞬間、目をそらす。それの繰り返しだった。お互いに。だがなぜだろう。不思議と嫌な気持ちはしなかった。


「人から視線を感じるんだけど」

よくわからなかった僕は友達の I に相談してみる。

「今さら何言ってるんだ。お前。クールなイケメンで成績優秀おまけに演劇部の次期エースときた。モテないと思ってるのか?むしろモテない俺達への当て付けか何かか?」

I は悔しそうに言っていた。

「そんなつもりじゃない」

「まあ、何であれお前が他人に興味をもつとは…。だが、お前の場合視線は多そうだから大変そうだな」

そう言いつつ I は楽しんでいるようにしか見えない。

「ああ、そんな事になってたのか…」

複数の視線に興味はない。僕が興味があるのは彼女だけなのに。


そんなはっきりとしない関係のまま文化祭まで特に進展もなく進んでしまった。

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