学生時代の青春
更新スピードが落ちますなんか言っちゃって、二日連続投稿です。
今回は分かりやすいソフトホラーです。
「昔から好きなんです!」
僕は高校の同級生の彼女に校舎の屋上に呼び出されて、突然こんなことを言われた。
突然と言われても告白されるだろうと予測できたのだが……
「本当に? こんな俺の何処がいいの?」
この自惚れた台詞は間違っていない。
外見は中の中、惚れられるような中身でもない。
僕は不思議で不思議で仕方なかった。
「昔からずっと好きだったの」
彼女は好きといった漠然とした事しか言わなかったのだが、僕は彼女に好きと言われて正直嬉しくて舞い上がっていた。
「分かった。こんな俺で良かったら、宜しくお願いします」
「ありがとう」
そういって彼女は僕に一歩踏み寄ってきた。
「目を閉じて」
(まじかよ! 早くないか!?)
そんな事を考えつつも男性としての本能が目を閉じさせた。
(痛っ!)
痛みを感じた腹部を見ると、そこには半分お腹の中に入っている包丁があった。刺された腹部から激しい痛み、そしてそこから流れ出す血液が白シャツを真っ赤に染める……
「な……ん……で……?」
「私、昔から大好きなの。人が死んでいく顔を見るのが」
普通の告白なら良かったのにね……