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ポイ捨て

※9/21訂正

「こらぁ! お前なに捨てとるんじゃ!」

後ろからもの凄い形相で年配の男性が僕に怒声を浴びせながら歩いて向かってくる。

「お前は常識ってのを知らんのか!? ゴミはゴミ箱に捨てなさい!」

「はぁ!? ここはお前の土地か? 偽善者ぶりやがって、殺すぞ!」

僕は捨て台詞を吐いて、その場から離れていった。


次の日僕の家の前には大きなゴミ袋が一つ置かれていた。

(誰だよ! ここはゴミ捨て場じゃないぞ)

僕はしょうがなくそのゴミを片付けた。

その日から僕の家の前には毎日何かしらのゴミが置かれていた。それはゴミ袋だけでは無く、生ゴミが撒き散らしてあったり、もの凄い数の蟲の死骸、車に轢かれたであろう野良猫……

僕は毎朝置かれている複数のゴミに色々と参っていた。


このままだと周りの住人達に何を言われるか分からないので、僕は犯人を捜す事にした。


犯人捜しを決断した深夜。

僕は部屋の電気を全て消しカーテンの隙間からいつもゴミが置かれている場所を観察していた。

しばらくしたら誰かが来たようだ……あいつだ! 以前僕にゴミのポイ捨てを注意した年配の男性だ。

僕は急いで自宅から外に出る。

「こらぁ! お前なに捨てとるんだ!」

男性は僕を見つけるとゆっくりと口角を上げ

「ここはお前の土地か? ここはお前の土地か?」

何も言わず、男性を殴った。その後その男性を警察に突き出して一件落着かと思っていたのだが――


もうあの男性の事は忘れていた時、僕がいつものように大学に向かうために玄関を開けると家の前には以前揉めた男性の死体と血まみれの包丁が捨ててあった。

初めて死体というものを見た僕は胃の中のものを全て吐き出し、急いで携帯を開いて110番を押した。その後パトカーが数台来て、僕は警官にあれこれ聞かれた。

そんな最悪な一日を過ごした次の朝。

玄関を開けて家を出た僕は警官に止められて、殺人容疑で逮捕された。「冤罪だ!」と何度も繰り返しても警官は聞く耳持たずで「詳しい話は署で聞く」の一点張りだった。 


どうやらあの男性を死に追いやった凶器から僕の指紋がついていたらしい……

あなたはポイ捨てしていませんか? 注意される前に止めるべきです

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