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居酒屋で

今は何をするでもなくルッケン内をぶらぶらと歩いている

そういえばなんで冒険者試験を受けたんだったっけ?ふとそんな疑問が浮かび上がった

ノークン(えぇと確か?冒険者証明書が欲しくて?そんでえっと…あ、そうだルッケンに入りたかったんだ)

もう目的はとっくのとうに果たされていたことを思い出す

ノークン(そういえばあの人と結局合わなかったな、あの人の名前なんだっけ?)

そんなことを考えながら歩いていると居酒屋が目についた特に何でもない普通の居酒屋だ本来なら飲酒の目的以外では入ったりしないのだが今は居酒屋の賑わいが欲しくなってきたので居酒屋にはいることにする

―――――――――――――――――――――――

店内は想定した通り冒険者で賑わっていた、空いたカウンターに腰掛け一番アルコール度数の低い酒と適当なつまみを頼み少し待つ、何故一番アルコール度数の低いやつを頼んだかというと以前とある世界線のとある時間軸で酔って王都の結界を破壊、宮殿に一発ぶち込んでしまったことがあるのだその時も一人旅だった為良かったが(?)もし旅仲間がいたとなるとかなりの迷惑をかけていたことだろう因みに今でもその王都に行けばちゃんと宮殿に僕の魔法の痕跡があり今でも世紀の大悪党として歴史を刻んでいる、だがこの前にこれと同じような事件をやらかしていることから僕は本当に学ぶということを知らないんだと思う、恐らく本来僕が裁かれるべき事件は試験官殺害事件ではなく宮殿破壊事件なのだ、あの時ほど僕の能力に感謝したことはない時の旅人、逃げる時には実に使い勝手のいい能力である

そんなことを考えていると酒とつまみが出てきた

そして酒に手を出そうとした時

「この国では16歳以下の未成年は飲酒禁止だよ」

そんな透き通るような凛とした声が聞こえた

ノークン「僕がそんな若く見えるかい?」

また僕を見た目で見る馬鹿がいるのかと振り返るとそこには宝石のような煌めく翡翠の瞳、長い睫毛(まつげ)、その一本一本が最高級の繊維で作られたかの様な艶のある赤髪、そしてまさにボンッキュッボンッというかのような完璧のスタイル、まさに美芸国(美術・芸術国家の略)の絵師が描いたかのような絶世の美女が居た、座って酒を飲む姿は数億は下らないであろう絵画かのような美しさを醸し出している、並大抵の男なら後ろ姿だけでダウンだろう、もし顔をみた上で耐えれたのならそれは正に真の漢…いや神の漢だろう

その姿に見惚れていると

「おや、違うのかい?」

そういい酒から目を離し顔を僕の方へと向ける、その動作だけでも立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花という異界の言葉を思い出してしまうくらいにその動作は美しかった

ノークン「…!こ、これでも禁酒されている国以外では全ての国で飲酒できるぐらいには年はとってるよ!」

「ふふっそうかい、それは済まなかっまたね、何か一品おごらせてくれないかい?」

それからこの女性との会話は始まった

―――――――――――――――――――――――

話していくうちにその女性とはすっかり仲良くなった、この女性の名前はサカイ・ホック・エ・ルナッツェと言うらしい、ちょっと妙な名前だなと思ったが心の中に閉じ込めておく

ノークン「え!お医者様だったんですか!?」

サカイ「お医者様なんてやめてくれよ、まぁ嬉しいけどさ、あ、あと敬語も要らないからね」

この世界において医者とは冒険者の界隈において魔法使いと同等に重要視されることがただある、その理由はこの世界に治癒魔法などの怪我を治す魔法がないからである、だから怪我の処置をできる医者はかなり重宝されるのだ

サカイ「でもさぁ、医者って結構大変なんだよ?魔法でどうにかしよぉ…」

ノークン「はぁ、魔力は基本的に無限の可能性だ時に水になり時に火となる扱う人間の想像力の限界が魔力の限界とも言われるほどにね、だけどこれも一定の法則に従って動いているに過ぎない、それにもし治癒魔法の類が存在してたとしても他人を治すことは不可能だ、他人の魔力は操れないし他人に他人の魔力を注いだらどうなるかも898事件が証明してる、医療に通ずる人間ならわかるでしょ」

サカイ「ブッブー残念ながら私は人間ではないのでその言葉は通用しません〜」

ノークン(なんか酔ってきてるのかキャラが崩壊してきてるよ、大丈夫かな?)

ノークン「?まさかだけどエルフだとかドワーフだとか屁理屈言うつもり?」

サカイ「いいや、そういえば言ってなかったが私は付喪神だよ、まぁ付喪神そのものってよりかはその亜種みたいなものなんだけど」

ノークン「神様だったの!?」

サカイ「まぁ、どちらかと言ったら精霊とかの類に近いんだけど、ねぇねぇなんの付喪神か当ててみてよ」

ノークン「きゅ、急だな…ん〜樽とか?」

サカイ「た、樽?w理由を聞いても?」

ノークン「勘、かな…?」

サカイ「ふっwちょっと格好つけるなよww」

ノークン「それで?答えは?」

サカイ「驚かないでね、なんと、なんとだよ?国、なんだよねぇ」

ノークン「は?」

サカイ「驚いて声も出ないか!」

ノークン「は、はぁぁぁぁあ!?つ、つまりこ、国神様だったってこと!?」

国神、いわば国を司る神であり一国に一柱存在する国の化身

ノークン(や、やべぇ国神様にとんでもない口を…こんなの首切りもんだぞ、あ、謝ったら許してもらえるか?いざとなったら過去か未来に…)

サカイ「ふっwはははっwwww大丈夫だって!別に私に対する態度が悪かっただけでなにか罪に当たることはないよ!w」

ノークン「ほ、本当?」

サカイ「ここで嘘をついてどうする、それに久しぶりに一般人と同じ扱いを受けて嬉しかったんだ、ほら立場が立場だからさ中々そうやって接してくれる人が少なくて、別に敬われて悪い気はしないけどいつもあれじゃねぇ」

ノークン「そ、それはよかったy…です」

サカイ「だから敬語はいいって私たちの仲じゃないか」

ノークン「いや、今日会ったばっかりじゃないか…」

サカイ「関係の発展を時間で縛るのは愚の骨頂だと私は思うけどな」

ノークン「それもそっか」

サカイ「それでさぁ、話を戻すんだけど医者には学会てのがあってね?ほんとこれが大変でさ!偶に殴り合いだったりが起こるんだよ!ほんと疲れる」

ノークン「あぁ、わかる」

サカイ「?もしかしてだけど医療関係者?」

ノークン「いや、魔法使いの間でもあるんだよ、魔法学会ってのが前に数回行ったんだけどこっちも殴り合いが起きるんだよ…それにこっちは拳&魔法だからね学会部屋で火の玉が飛んでくることもザラだよ」

サカイ「へ、へぇ、大変だね、因みにだけど魔法使いではなんか区分とかされてるの?」

ノークン「区分?」

サカイ「そうそう、私たち医者だと診療科っていって大きく分けたら内科系、外科系ってあって呼吸器内科だったりだとか整形外科だったりとか有るんだけど魔法使いとかはそういうのあるの?」

ノークン「う〜ん、一応あるっちゃあるよ、火属性専門とかそういう感じのが一つの魔法を究めるって奴も居るけど」

サカイ「へぇ、私は耳鼻咽喉科…まぁ耳鼻科だね、なんだけどノークンは何を専攻してるの?」

ノークン「う〜ん特にはって感じかな?強いて言うなら火属性だけど空…転移もやってるよ」

サカイ「成る程ねぇ、あ、そうだ魔法使いって派閥があって魔法使いが複数いる場ではそこは聞かない方がいい的なこと聞いたこと有るんだけどそれ本当なの?」

ノークン「よく知ってるね、そうだよ魔法使いには魔法使い連合ってのと魔術師協議会って2つの勢力があるんだ、それで魔術師協議会ってのは魔法使い連合の方針に反発した人たちが創った組合だからね、魔術師協議会は魔法連合を毛嫌いしてるし魔法連合は裏切り者として魔術師協議会を敵対視してるって訳、まぁそんなだよ、昔はコノリア事件だとか304事件だとかヤバいことやってたけど今は偶に衝突したり問題起こしたりしてるけど特にはって感じかな?」

サカイ「へぇ、あの事件ってそこでのやり合いだったんだ、そういえばなんでノークンは魔法使いに?」

ノークン「?まぁ気付いたらって感じ?そもそも魔法使いには大体三種類の人間がいて一つ目が魔法大好き人間、2つ目が気付いたらなっちゃってたって奴、3つ目が魔法使ってる自分に酔ってる奴、大体これかな、僕は強くなれればそれでよかったから2つ目って感じだね」

サカイ「こ、個性が強いな」

ノークン「この界隈に居て気付いたけどそもそも魔法使いを目指そうとする人間に碌な奴は居ない、普通の頭持ってたら魔法使いなんてなろうと思わないよ」

サカイ「まぁ、確かに医者もそんな感じがしなくもないような…はぁ、魔法使いも医者と似たような感じなんだねいい意味でも悪い意味でも」

ノークン「そうかもしれないね…」

――――――――――――――――――――――

サカイ「今日は楽しかったよ、またどこかで会おう」

ノークン「うん、そうだね、また何処かで会えるかも、それじゃあ!」

サカイ「じゃあね〜!」

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