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萌えボイスと呼ばないで  作者: 零堵
~夏休み編~
28/86

~第二十六話~

僕たち家族は、母さんの実家の、志郎しろう爺さんの家に泊まる事になりました。

泊まって次の日になり、志郎爺さんが、僕にこう言ってきた。

「聖、せっかく来たんだから、この街を案内するぞ?」

そう言ってくる。僕は、どうしようかな……と思って、母さんに様子を窺うと

「あら、いいじゃない? 聖、行って来なさいよ? あ、身だしなみを整えるわね?」

と、朱莉あかり母さんが、櫛やブラシを持って、僕の伸びてる髪をセットしだした。

僕は、「別にいいよ……」と断わってみたものの

「だ~め、聖ちゃん、可愛くするね?」

と言って、僕の言ってる事を聞いてくれず、長くなった髪を後ろで束ねて

黒のヘアゴムで止めて、ポニーテール姿にされ、服装も青色の服装に着替えさせられた。

圭吾けいご父さんが、なぜかスカートを持ってきたので、それを固く拒否して、長めのジーパンに、青色のYシャツ姿になった。

「うん、可愛いわよ~ね? 父さんもそう思うよね?」

「あ、ああ……しかし……聖、おまえはそれでいいのか……?」

爺さんが、そう言ってきたので、僕はと言うと

「母さんがそうしたいって言うから……断ると、凄く悲しそうな顔をするんだもん」

「だって~想像してみてよ? 父さん? 今の聖ちゃんの声に、短髪の例えば坊主刈りの姿で、現れたらどう思う?」

母さんが、そう言ったら、爺さんが

「うむ、ないな!聖は、今の髪型の方がいいかもしれん」

「でしょ? 聖ちゃん、それでも髪切りたい?」

「……判ったよ……僕の今の声で、短めの髪だったら、不自然というか不気味なんでしょ?」

「うん」

即答だった。もうちょっと否定してくれてもいいと思うんだけど……まあ自分でも、スポーツ刈りの姿で、今の声で他人に話しかけると、どういった目で見られるのか、想像するだけでも恐ろしかった。

着替えが終わり、僕はお爺さんと、外に出る。

父さんと母さんは、留守番するらしく、僕達に「いってらっしゃい~お土産よろしく~」と言っていた。

「じゃあ、聖、行こうかの?」

「うん、お爺ちゃん」

こうして、僕はお爺ちゃんと街の中を散歩する事になった。

街の中は、田んぼが多く、ビルが全く無かった。

山野辺市と違って、商店街もなく、山が見えたりして、かなり田舎なんだなあ……と実感する。

「聖、前に来たのは十年前だから、よく覚えてないだろう?」

「うん、そう言えば母さんに、一緒に遊んでた子がいるって言ってたけど……」

「ああ、それはワシの釣り仲間の息子だな、今の聖と同い年で、この近くの高校に通ってる筈だぞ?」

「そうなんだ」

「何だ? 会ってみたいのか?」

「……う~ん、会っても全く覚えてないから、話す事ないかも」

「ま、十年経ってるしな、それは仕方がないだろう、そうだ、川で釣りでもしてみないか?」

「釣り?」

「ああ、ワシは釣りが趣味でな ?いっつも一人で釣りに行ってるんだ、聖、一緒にやるか?」

「いいの? でも、道具が……」

「大丈夫、ちょっとまっとれ」

そう言って、お爺ちゃんは、一旦、家に戻り、数分後、大きいバックを持っていた。

「この中に竿と餌が入ってる、これを使って釣りに行こうか?」

爺ちゃんが、そう言うので、僕は

「うん、釣りってやった事ないし、やってみる」

「決まりだな、じゃあ、川に案内するぞ」

そう言って、爺さんは、僕を川に案内したのでした。

山道を歩いて、数十分、目の前に川が現れた。

よく見てみると、他に釣りをしている人が、沢山いて、見た感じだと、結構釣れていたりしている。

「ここで、釣るぞ?」

そう言ってきたので、僕はというと

「うん、解った」

「じゃあ、セッティングするな?」

そう言って、お爺さんが、バックから釣り道具を出して、セッティングしていく。

数分後、準備が出来たので

「聖、お前には、これを使ってもらおう」

そう言って、一本の竿を渡してきた。

「これ?」

「そうだ、これは初心者用の竿でな?釣り方を教えるぞ? まず……」

僕は、お爺ちゃんに釣り方を教わる事になった。

そして、数分後

「とまあ、こんな感じだ、あとは運がよければ釣れるぞ?」

「そうなんだ……ちなみに、どんな魚が釣れるの?」

「そうだな……ここの川は、汚染されてない上流の川だしな……ヤマメとかニジマスと呼ばれる魚が釣れるぞ」

「へえ~、じゃあ、お爺ちゃん、やってみるよ」

「おう、頑張れ、さて、ワシも釣ろう」

そう言って、お爺さんも釣竿を出して、餌をつけて、川に投げ込んだ。

僕もお爺さんが、餌をつけてくれたので、あとは投げ込むだけなので、狙いを決めて、竿を振る。

パシャーンと音がした後、あとはかかるのを待つだけなので、じ~っと川を見てる事にした数分後、お爺さんが

「お、ヒットだ!」

と言って、竿を振ると、釣り針に魚がかかっていた。

「ふむ……大きさ的に中ってとこか……聖はどうだ?」

「何も音沙汰ないかな……まだ、解らないよ」

「そうか、こういうのは忍耐力も必要だからな?」

「そうなんだ……」

そう話していると、僕の使っている竿がしなって、動いた。

「お、かかってるんじゃないか? 聖」

「ど、どうすれば?」

「まず、落ち着いて、リールを巻くのだ!」

「う、うん」

そう言って、僕はリールを巻く、結構重さを感じたけど、何とか釣り上げる事に成功した。

「お、やったな? 聖、結構大きい魚だぞ?」

「よかった……」

「この魚は、焼いて食うと結構旨いぞ? よし、もって帰るとするか?」

「うん」

「解った」

そう言って、お爺さんがクーラーボックスに魚を入れた。

「さあ、どんどん釣ろうか?」

「うん、結構楽しくなってきたかも」

そう言って、再び釣りを楽しむ事にした。

一時間くらい粘って、結果はと言うと、お爺さんが、三匹、僕が二匹釣れた。

「今日は、このぐらいでいっか?」

「そうだね」

「よし、片付けるぞ」

「うん」

僕は、釣竿をバックの中に入れて、撤収作業をする事にした。

作業をしていると

「お、志郎じゃないか?」

と、声をかけてきた人がいた。

「っと、お前か、何だ?」

どうやら……お爺さんの、釣り仲間? 見たいな人だと、僕は思った。

「志郎、結構釣れたのか?」

「まあな?」

「所で……志郎の隣にいるのは誰だ? もしかして……」

「なんか変な想像してないか? これは、ワシの孫だ」

「え、そうなんだ……あ、ワシは、志郎の釣り仲間のシゲと言う者だな」

「あ……孫の聖です」

「ほほ~……」

なんか、シゲさんが僕の姿をジロジロ見る。

うん……なんだろう?

「結構美人さんだな……もてるんじゃないのか? ふむふむ……」

なんか美人と言われてしまった。

まあ、髪が長くてポニーテール姿にしてるからだと思うけど……ここで、男だって言ったら、どうなるのかな?

まあ……この声だし、信じてもらえそうにないけど……そう思っていると

「ワシの孫と同じぐらいの年か?」

「え、お孫さんいるんですか?」

「ああ、高校生になる孫がな?」

「聖、覚えてないか? 十年前によく、遊んだんじゃないのか?」

「え……? じゃあ……」

「そっか、志郎のとこの孫だったのか、よく孫が遊びに行って、楽しかったとか言ってたからな?ちなみにワシの孫の名前は、真崎マサキって言うんだけど、覚えてるか?」

僕は、思い出してみる。けど、全く思い出せなかった。

「すいません、思い出せそうにないです」

「そっか……ま、十年前の事だから、しょうがないか」

「もう、話はいいだろう? さ、聖、帰ろうか?」

「あ、うん」

「お、もう帰るのか、じゃあさようならだな」

「あ、はい、さようなら」

そう言って、僕達は、家に戻る事にした。

戻る途中

「今日は、魚を使った豪華な料理にしようか?」

と、言ってきたので

「うん、楽しみかも……」

そう言って、お爺さんの家に戻る事にしたのであった。

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