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○○と僕  作者: とりあたま
3/4

お禿様と僕

熱っ苦しくて濃いものになりかけたので、文体を敬体に変えて肩の力を抜きました。


興味のある方はどうぞ。


 お禿様とは皆様もご存知のように、ガン○ムで著名な作家の愛称です。

 ネット上では「様」を付けない不遜な輩も多いようですが、敬意を表するために付けさせて頂きます。


 この御方については、多数の書籍やネット上で語り尽くされている感があります。

 僕も前書きの通りに熱く、

「富野節」

「黒富野と白富野」

「新しい才能を見抜く目」

「小説版の凄さ」

とか語ってしまいそうになってしまいました。


 そんなもの今更書いてもしょうもないので、なぜこんなにお禿様が好きなのかについて、語っていこうと思います。




 理由は主に二つです。

 まず一つ目。

 それは幼少期からの刷り込みでしょう(笑)

 生まれたての雛へのインプリンティングのように、多感な少年期に数多くの富野作品に触れてしまいました。


 主人公が精神崩壊したり、死んでしまったりするのは当たり前のこと。終いには、みんな星になってしまってもあまり動じなくなってしまいました。

 主人公(こども)一人の活躍でどうにかなるほど世の中は甘くないことを、小賢しい年頃に教えてくれました。

 もしこの時期に甘ったるい物語ばかり見ていたら、もっと駄目な人間に育ってしまっていたことでしょう。


 ちょっとした救いの要素でも、心が安らぐようになったのはお禿様のおかげです。ありがたや。

 とは言うものの、ブレンパ○ードから始まる「白富野三部作」も大好きなのですが。




 そして二つ目。

 それは「あの濃すぎるキャラ」です。

 見た目のインパクトも凄いですが、言動は更にエキセントリックです。


 あの独特の言い回しは慣れないと理解しにくいですが、アニメ創世紀からの経験に裏打ちされたものです。その発言には頷いてしまうことが多いです。

 歯に衣を着せぬ過激な表現が多いので、万人受けするものではないですが。

 最近では声優さん達を批判して、いわゆる声ブ○様達の恨みを集めていました。


 70過ぎても元気なようで何よりです。


「大人になったら堂々とアニメなんか見るな」とのお言葉は、実に耳に痛いです。

 おっしゃることは至極真っ当だとは思うのですが、僕は面白ければ、ジジィになっても見てしまうと思います。すみません。




 なんか揶揄するような文章になってしまいましたが、これは照れくさいからです。ツンデレさんの気持ちが少し理解できます。


 僕はお禿様が大好きですが、嫌いだという方も多いでしょう。


 その作品はロボットアニメばかりですし、ガ○ダムの成功のおかげで生き残っているだけとの見方もあるようです。

 でもそれも言い換えれば、マイナーなジャンルにも関わらず、ガ○ダムから約40年経っても第一線で活躍を続けているということです。


 やたら噛みつくような発言も、見方を変えれば自分が携わるものにより良くなって欲しいから、敢えて厳しい物言いをしていると捉え方もできます。


 そう、お禿様はデレの少ないツンデレさんだと思えば多少は微笑ましく思えてくるはず……




 さて、ここからは少し真面目にいきます。


 僕は若い頃は「信念」という言葉が大嫌いでした。その言葉を隠れ蓑にして、周囲への迷惑を顧みない言動をする人が多いように思っていたからです。


 でも歳と経験を重ねると、考え方も変わります。信念も悪くないなと。

 自分の積み重ねてきたものを信じて、一心に物事に打ち込む姿はやたら格好よいのです。

 もちろん、それを免罪符にしたら何をしてもよいとも思いませんし、盲信になってもよくないのですが。


 富野監督の作品や言動からは、「映像作品を創って、それを観客の前に出すということを簡単に考えては駄目だ」という信念を感じます。


 僕はどんなものを創るのかは作者の自由だと思っています。その代わりに、何を選んで観るかは受け手の自由なのですから。

 しかし、商業作品として不特定多数の前に出すものならば、観客への影響を考慮せずに、ただ作者の欲望を垂れ流すようなものはよくないという考え方も間違えではないと思えるのです。


 たかが娯楽作品、たかがアニメ。監督自身もそんな言い方をされます。

 でも娯楽のためのものだからこそ、安直な物作りを否定するのでしょう。


 こんな信念だったら、持っている人は好ましく感じるし、自分も持ってみたいと思えるのです。




 話は変わりますが、アニメ監督、小説家としてのお禿様はもちろん好きなのですが、一番好きなのは作詞家としてだったりします。


 特に作風が変化した時期のものは大好きです。

「愛の輪郭(フィールド)」や「月の繭」のような歌詞を紡げる人はそうそういないと思います。

 菅野よう子作曲のメロディーでこの歌詞が流れると、破壊力は倍増です。汚れたおっさんの心も癒されてしまいます。


 鬱状態を乗り越えて再出発と銘打つ作品で、こんな歌詞が書ける人だからこそ、大好きなのだと思うのです。






あの外見でこの歌詞を書くなんて、詐欺師のようだ……

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